国籍法_(日本)
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国籍の再取得制度(第17条)

国籍留保届の未提出により国籍を喪失した者のうち、20歳未満のもので、日本に住所を有するときは、法務大臣への届出の日に国籍を再取得する(第17条第1項)

官報による公示による催告を受けて、国籍選択をせずに国籍を喪失した場合に、日本国籍を失ったことを知った日から1年以内に法務大臣に届け出ることによって、国籍を再取得できる。ただし、天災等その者の責めに帰することができない事由によってその期間内に届け出ることができないときは、その期間はこれをすることができるときに至ったときから1月とする(第17条第2項)


日本国籍の喪失要件


自動的に国籍を喪失する場合

自己の志望によって外国の国籍を取得した時(第11条第1項)

外国の国籍を有する日本国民については、その外国の法令によりその国の国籍を選択した時(第11条第2項)


手続をしないことによって自動的に国籍を喪失する場合

出生により外国の国籍を取得した日本国民で国外に生まれたもので、国籍留保届出を提出しなかったときは、出生時にさかのぼって国籍を喪失する(第12条)


再取得制度

20歳未満のもので、日本に住所を有するときは、法務大臣への届出の日に国籍を再取得する(第17条第1項)


届出によって国籍を喪失する場合

外国の国籍を有する日本国民は、法務大臣に届け出ることで、日本国籍を離脱できる(第13条)


手続をしないことによって催告により国籍を喪失する場合

外国の国籍を有する日本国民で22歳になるまで国籍選択届を出さなかった場合で、法務大臣が催告した場合で1月以内に国籍の選択をなお行わないとき。ただし天災等によりその期間内に国籍を選択できなかった場合で、2週間以内に日本国籍を選択したときはこの限りではない(第15条第3項)


再取得制度

官報による公示による催告を受けて、国籍選択をせずに国籍を喪失した場合に、日本国籍を失ったことを知った日から1年以内に法務大臣に届け出ることによって、国籍を再取得できる。ただし、天災等その者の責めに帰することができない事由によってその期間内に届け出ることができないときは、その期間はこれをすることができるときに至ったときから1月とする(第17条第2項)


法務大臣による国籍喪失宣言

選択の宣言をした日本国民で外国の国籍を喪失していないものが自己の志望によりその外国の公務員の職(その国の国籍を有しない者であっても就任できる職を除く)に就任した場合で、その就任が日本の国籍を選択した趣旨に著しく反する場合は、法務大臣はその者に対し日本の国籍の喪失を宣言することができ、宣告の告示があった日に日本国籍を喪失する



多重国籍者の国籍選択制度

外国の国籍を有する日本国民は、外国及び日本の国籍を有することとなった時が20歳未満のときは、22歳までに、その時がその後であったときはその時から2年以内に国籍の選択をしなければならないとされている(第14条第1項)。

その場合において、日本の国籍を選択する場合は、外国の国籍を離脱する(事後に外国国籍喪失届提出)か、国籍選択宣言(日本の国籍を選択し、かつ、外国の国籍を放棄する宣言)を行うことによってする。しかし、日本の官庁に提出する国籍選択宣言によって当然に外国の国籍を離脱したことになるわけでなく、放棄しようとする国の国籍法の定めによって、国籍が離脱できるか否かが決まることとなり、多重国籍状態が国籍選択宣言を行うことによって直ちに解消されるとは限らない。このような規定になっているのは、日本法によって外国の国籍を喪失させることはその国への内政干渉になるために不可能であるからである。ただし、日本の国籍の選択の宣言をした者は、外国の国籍の離脱に努めなければならないという努力義務規定がある(第16条第1項)。

なお、22歳に達するまでに国籍を選択しなかった者について、市町村長はその旨を管轄法務局または地方法務局に通知することとされており(戸籍法第104条の3)、法務大臣による催告が行われた場合は、1月以内に国籍選択をしないと日本国籍を喪失することとされている(第15条)。(もっとも、実際に法務大臣による催告が行われた事例は2007年8月現在ない)

1984年以前に既に多重国籍であった日本人は、1985年改正法施行の日(1985年1月1日)に多重国籍になったものと見なされる。その時点で未成年であった者は22歳に達するまでに、すでに成人であった者は2年以内に国籍の選択をしない場合、日本の国籍の選択の宣言をしたものと見なされる(国籍法及び戸籍法の一部を改正する法律(昭和59年法律第45号)附則第3条(国籍の選択に関する経過措置))。

日本の国籍の選択の宣言をすると、法務大臣は、外国の国籍を失つていない者が自己の志望によりその外国の公務員の職(その国の国籍を有しない者であつても就任することができる職を除く。)に就任した場合において、その就任が日本の国籍を選択した趣旨に著しく反すると認めるときは、その者に対し日本の国籍の喪失の宣告をすることができるので(第16条第2項)、日本以外の公務員になることに興味のある人は、注意が必要である。

ちなみに、経過措置によって日本の国籍の選択の宣言をしたものとみなす、「みなし選択宣言」の人は、実際に選択の宣言という行為を能動的に届け出たわけではない(「宣言をした」と日本政府が一方的に認識しているに過ぎない)ため、この第16条は適用されず、日本以外の国籍の必要な公務員になるときも、日本の国籍法の問題(日本国籍喪失など)は生じないが、同経過措置の対象に含まれる人であっても自主的に日本国籍選択宣言の届出をした場合は第16条の対象となる。

帰化申請など、自己の志望によつて外国の国籍を取得したときは、法的には自動的に日本国籍を失う。また、出生のような、自己の志望によらない重国籍者であっても、他国籍側の法令に国籍選択の宣言を求めるような制度があり、その制度によりその国の国籍を選択したときは、日本の国籍を失う。どちらの場合も、外国の国籍担当機関と日本の法務当局のデータが自動連動しているわけではないため、戸籍の台帳上の記載が直ちに物理的に消去されることはないが、法理論上は外国籍取得と同時に日本国籍喪失となる。これらの要因で日本国籍を喪失した者は、一定の期間内にその旨を届けなければならず(戸籍法第103条)、これにより戸籍にも日本国籍喪失の旨が反映されることになる。

自己の志望によらない
外国籍取得時期(出生等)法改正施行日の年齢
(1985年1月1日現在)国籍選択期日期日までに選択しなかった場合日本国籍選択宣言後の
他国籍離脱の努力義務日本国籍選択宣言後に外国でその国籍
が必要な公務員に就任した場合の措置
1984年12月31日以前20歳未満22歳に達するまで日本国籍選択宣言をしたものとみなす宣言届出者:あり
みなし宣言者:なし宣言届出者:場合により聴聞の対象(国籍法第16条)
みなし宣言者:規制対象外(宣言したと「みなされる」に過ぎないため)
20歳以上法改正施行日から2年以内
1985年1月1日以降-未成年時重複:22歳に達するまで
成人後重複:2年以内催告の対象(国籍法第15条)あり場合により聴聞の対象(国籍法第16条)


法定代理人等による届出(第18条)

国籍に関する届出・申請は、本人が15歳未満であるときは法定代理人(親権者等)が代わって行うこととされている。15歳以上の場合は、未成年者であっても本人が直接届出や申請等を行わなければならない。

国籍選択等の手続について、15歳未満の者について親権者が単独で届出することができることについては、本人の国籍に関する自己決定権を害するのではないかという懸念もないわけではない。


関連項目

戸籍法

帰化

国籍離脱の自由

日本国憲法第10条(国民の要件)

日本国憲法第22条(住居・移転及び職業選択の自由、外国移住及び国籍離脱の自由)

国籍

国籍法


外部リンク

日本の国籍法

国籍法施行規則


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen