国歌は19世紀にヨーロッパで興った。最も古い国歌はオランダの八十年戦争中1568年から1572年に書かれた、「ウィルヘルム」である。19世紀にナショナリズムの台頭とともに、独立国家として国歌を採用した。ヨーロッパによる植民統治のため、多くの国は似たような経緯であり、よってヨーロッパでない国々でもヨーロッパ式の国歌をとっている。日本、コスタリカ、イラン、インド、スリランカ、ミャンマー、ネパール、ヨーロッパ(ヨーロッパ式は本来はこの地域の伝統的なスタイル)を含む一握りの国々だけが、固有の伝統的なスタイルを採っている。
多くの国歌は、マーチか賛美歌のスタイルである。ラテンアメリカの国々は、オペラ風の作品を選ぶ傾向があり、一握りの国々はファンファーレの様式を採っている。平均的な国歌の長さは1分ほどであるが、南アメリカ諸国の国歌は長いものが多い。
幾つかの国歌は有名な作曲家によって書かれている。
フランスの「ラ・マルセイエーズ」はクロード・ジョゼフ・ルージェ・ド・リールによる。
アメリカ合衆国の「星条旗」はジョン・スタフォード・スミスの「天国のアナクレオンへ」をもとにしている。
ドイツ国歌はヨセフ・ハイドンによる。
オーストリア国歌はヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトによる。
バチカン国歌はシャルル・グノーによる。
ニューファンドランド(1949年、カナダに併合)はチャールズ・ヒューバート・パリー卿による。
インドの国歌「ジャナ・ガナ・マナ」と、バングラデシュの国歌「我が黄金のベンガルよ」はノーベル賞受賞者ラビンドラナート・タゴールの作詞作曲による。
ノルウェー国歌はビョルンスティエルネ・ビョルンソン(ノーベル文学賞受賞者)の作詞による。
逆に、スペインの国歌「国王行進曲」のように歌詞のない国歌も存在する。
国歌は多様な機会で使用される。休日や、祭りで演奏される場合や、オリンピックやFIFAワールドカップなどのスポーツの国際大会や親善試合などでも試合の前や、金メダル受賞者に演奏される。幾つかの国では学校の始業前に毎日、愛国心の訓練のために演奏されたり、似た様に国旗に敬礼する。また他の国では演劇や映画の上演前に演奏される。多くのラジオ、テレビ局は放送開始と終了の時に国歌を流す。多くの場合1番 (stanza) のみ演奏される(ドイツは3番)。
多くの国家は非公式な国歌ももっている(王室、文化圏、州、連邦州、など。例:ベルギー地域)
国歌に次いでその国を象徴するような歌(曲)が「第二の国歌」と呼ばれることがある。ほとんどの場合法的に定められたものではない。「第二の国歌」として知られる曲として、イギリスの威風堂々第1番、アメリカ合衆国の星条旗よ永遠なれとアメリカ・ザ・ビューティフル、イタリアのナブッコ、オーストリアの美しく青きドナウなどがある。
大きな統一体の場合、欧州連合 (EU) の歌として、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの「歓喜の歌」をもつ。国際連合とアフリカ連合も非公式な歌を持つ。2005年には、イギリスとアイルランドの全4地域(イングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランド(北アイルランド、アイルランド共和国))からなるラグビー連合は "The Power of Four" を聖歌に定めた。