団地
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概要

都市基盤に於けるインフラ整備は大きく分けると、長々期的な計画の元に国家や地方公共団体が政策主導で行なう数十年単位のものと、5 -10年程度の間隔において比較的短期間に目標を達成して収益や効果を期待するものがある。どちらの場合もインフラ整備には少なからぬ時間と費用を要し、団地建設のためには団地建設を費用面から支える一定規模以上の事業者や入居者が必要となり、団地建設にかかる建設費用との対比によって採算性が問われ、事業決定される。

いわゆる団地では、地域としての需要と採算に見合った供給のバランスシートにより計画が決定されることが多い。

具体的には団地内で用いる道路・上下水道・電力等のインフラを何もないところから敷設する費用は受益者の多寡によらず一定の費用がかかり先行投資が必要となる。受益者の数が少ない場合は受益者負担が増え、受益者負担を減らした場合は費用回収が困難となる。

このため、住宅団地では人口のスプロール化ドーナツ化等により人口増が生じた場合への対処として、単位面積当たりの人口密度の多寡では人口密度の低い一戸建て住宅に代表される単体の居住用建物を分散して建設するよりは、集中して建設した方がバスや電車等の公共交通機関の運行や周辺施設へのアクセス等を左右する道路整備などで高密度なサービスが可能となり、利便性の観点からも効率がよい結果が得られる。更に高効率化する場合には重層構造の居住用建物を計画して対処する。

他方、工業団地では工場から発生する音や振動等を周辺地域に及ぼしたり周辺環境を乱さないように住環境と離れた位置に集中して建設されることが多い。加えて工業団地では物流関連の観点から原材料や製品を効率的に運般可能とするために高速道路や主要幹線道路に近い立地条件に開発される場合が多い。農業団地では農産物を集荷し加工運般するための工場等が必要となる場合もある。

住宅団地の場合、日本では日本住宅公団(現・都市再生機構)や地方公共団体が建築したものを指す場合が多い。また、企業が社宅として建設したもの(特に旧・日本電信電話公社)もある。鉄筋コンクリート造の集合住宅が建ち並んでいる姿が一般的であるが、一戸建ての住宅が建ち並んでいる住宅地でも「○○団地」と名乗っていることがある。棟の形態としては、高層住宅のものや、5階建て程度の直方体の階段室型、2階建てのテラスハウス、星型のスターハウスがある。

一般に、大規模なものが大都市近郊高速道路鉄道路線などに設けられることが多い。また、大都市中心部などに置かれた大規模工場を住宅地に変更する際にもこの手法が採り入れられる事がある。建設の際には目的に合致した都市インフラ設備の整備も合わせて行われる。

都市再開発は既存の市街地で権利変換を行うもので、地域住民との合意形成に時間を要するが、未だ市街化されていない地域で行われるニュータウン建設などの場合は、農地などの大規模な土地を比較的低価格で得ることが可能であり、かつ効率的に都市計画決定などの手続きを進めることも可能である。


団地の名称

エステート (estate):

カウンシル・エステート (council estate):

ハウジング・エステート (housing estate):

インダストリアル・エステート (industrial estate):


コート (court):

コンプレックス (complex):

コハウジング (cohousing): 一戸建住宅群により構成よる団地形態のひとつ。共住方式ともいう。各住宅の敷地境界に設える塀としての垣根を取り払う、若しくは生垣の植栽を低いものにする、等々の物理的な開放性を高くし、隣接する互いの敷地を視覚的に一体化した形式。垣根開放団地ともいう。
三菱地所による神奈川県逗子市の高台に位置する逗子披露山公園住宅(披露山公園)が日本国内の代表例。一戸当たりの平均的な敷地面積は300だが前述の物理的な開放性により数倍の広さに見えるのが特徴。

ネバーフッド (neighborhood, neighbourhood):

ハイツ (heights):

ハウジング・デベロップメント (housing development):

パーク (park): 古フランス語の「囲い」を意味する parc が語源。特定の目的をもった地域や場所を表す名称で以下に示す団地で用いられる。

エネルギー・パーク (energy park): エネルギー団地。

サイエンス・パーク (science park):

スカイパーク (sky park): 飛行場付き住宅団地

テクノロジー・パーク、ハイテク・パーク (technology park):


プロジェクト (project):


歴史


日本

1950年代半ばに建設が始まった公団住宅は、システムキッチンなど最新の設備を取り入れ、庶民の憧れの住宅であった。

1960 - 70年代頃に建設された団地は5階建て程度で、エレベーターが設置されていないものが多い(集合住宅においては、一定の規模を有しない限りエレベーターの設置が義務づけられておらず、設置されていたとしてもサイズが十分でないことが多い)。

これらは老朽化の時期を迎え、住民も高齢化しているため、バリアフリーや家具の搬出入に対する負担の観点から大きな課題を抱えている。容積率に余裕を持って建てられているものが多いので、住宅需要の高い地域であれば、高層化を行って戸数を増やし、増えた分の住戸を売却して建設資金をまかなう、という手法も可能であるが、住宅需要が乏しい地域で採算の見込めない団地、あるいは既に容積率いっぱいに建てている団地の場合は建て替え困難になっている例もある。


老朽化の問題1950年代に日本住宅公団によって立てられ、老朽化した荻窪団地

老朽化の進む団地では次のいずれかの方法で更新を行う。

建て替え - 従来型の直方体の建物を最新式の高層住宅に改築する。

大規模改修 - 老朽化した外装・内装を更新するほか、バリアフリー対策としてエレベーターと廊下を増築する工事も行われている。最近は一部の自治体で、特殊な塗料を使用したコンクリートの改良を行うケースもある。


団地を含む言葉

団地族: マンション族のはしり。日本住宅公団が1955年に設立され、鉄筋コンクリート造の集合住宅を供給した。ダイニングキッチンに椅子・テーブルなどが、当時の洋風化へのあこがれとともに受け入れられ、羨望を含めた呼び名として用いられた。

団地妻: 有閑マダムの一種。各住戸が鉄扉(玄関ドア)一枚で仕切られるようになり、隣戸間(りんこかん)の相互干渉が減少し、発生したとされる。複数の映画シリーズ、小説が生まれた。

ニュータウンを団地というときもある。

団地萌え 工場萌えなどと同様、団地そのものを趣味の対象にすることを呼ぶ。現在、様々な団地の写真を集めた写真集やWebサイトなどが複数作られている。



関連項目

公営住宅

公団住宅


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki