明治維新の当初、官制全体が復古的な志向のもとで編成され、律令制下と同名の官職が置かれた。新たに設けられた官庁の職制も四等官に倣ったものであったが、名称等は必ずしも旧来の原則に当てはまるものではなかった。
一例をあげると、明治3年9月18日の太政官布達第604号で兵部省に設けられた「将・佐・尉・曹」(陸海軍大将から陸海軍權曹長の11等級)は律令制下の武官にはみられない序列である。ただ、これらは明治6年5月8日の太政官布達第154号による官等表改正で軍人の階級呼称として引き続き用いられ、西欧近代軍の階級呼称を和訳する際にも当てはめられた。自衛隊の階級呼称に四等官の名称の名残を感じさせるのは以上の経緯による。
脚注^ 内藤乾吉 「西域発見唐代官文書の研究」『中国法制史考証』 有斐閣、1963(初出 1960)。
^ 森田悌 「太政官制と政務手続」『日本古代律令法史の研究』 文献出版、1986(初出 1982)。
^ 土田直鎮 「奈良時代に於ける律令官制の衰微に関する一研究」『奈良平安時代史研究』 吉川弘文館、1992(1948 執筆)。
関連項目
律令制
日本の官制
官位
官位相当制
軍隊における階級呼称一覧
参考文献
和田英松 『新訂 官職要解』 講談社<講談社学術文庫>、1983
礪波護 『唐の行政機構と官僚』 中央公論社<中公文庫>、1998、ISBN 4122032164
吉川弘文館編集部編 『日本史必携』 吉川弘文館、2006、ISBN 4642013490
佐藤全敏 「古代日本の四等官制」『史学雑誌』116編8号、史学会、2007
外部リンク
⇒官制大観
⇒日本古代史料本文データ
カテゴリ: 律令制の官制 | 中国の制度史
更新日時:2008年9月6日(土)03:41
取得日時:2008/10/03 02:31