詳細は台湾の文化を参照
台湾住民の大部分の文化的基盤は漢文化である。しかしその内容は豊富であり、ホーロー(民族)系住民は福建南部系のホーロー文化に、客家系は客家文化に、外省人は出身省それぞれの文化に属し、近年は通婚などにより相互影響や融合が深まっている。なお原住民族はマレー・インドネシア文化に属しているが、これも漢人文化の影響を受けている。
台湾におけるいずれの文化においても顕著な現象として伝統要素が色濃く残っている点が挙げられる。社会主義化に伴う文化表現の規制、弾圧により中国本土では廃れていった漢人の伝統民俗が今日まで数多く残存している他、ヤミ(タオ)族を始めとする各原住民でも民族独自の文化が保持・継承され続けている。
漢民族では、各出自の共通概念として家族が社会組織の重要な社会単位となっており、先祖崇拝などの伝統家庭行事が現在でも重要な役割を担っている。また二十四節気を基とした旧正月や、清明節(ただし客家人の一部などは祝わない)、中秋節などの季節行事も毎年盛大におこなわれている。この他にも出身地ごとの伝統文化が存在しており、例をあげれば福建系の伝統文化としては布袋劇(人形劇)や歌仔戯(台湾オペラ、コアヒ)などがある。また、外省系移民がが台湾に与えた文化としては、中華民国政府のイデオロギー的影響や中国各地の料理などが挙げられる。
中国以外の外来文化としては日本とアメリカの影響が大きい。日本に関しては過去に日本による統治を受けていたため温泉、演歌、日本酒、おでん、武士道などの伝統的な日本文化が残留する以外に、戦後の日台関係の中で新たに流入したカラオケ、Jポップ、漫画、アニメ、テレビゲーム、ファッションも台湾で根付いており、1990年代後半には日本文化に傾倒する台湾青年層を哈日族と特に称すようになった。また古くから日本からのテレビ番組を多数放送しているため、日本人の芸能人の認知度が高い。
現在は台湾固有の文化、外来文化を総称して台湾文化と捉える傾向が強くなってきている。[要出典]
詳細は台湾料理を参照台北市のナイトマーケット
元来の台湾郷土料理に、中国大陸の泉州や?州に由来する福建料理が混ざったものが伝統的に作られており(例えば料理に芋粥が添えられる点を福建系の人々の食習慣の反映として指摘している資料がある)、一般にはこれらの様式の料理を指して「台湾料理(台菜)」と呼ぶ場合が多い。
また、福建省出身の開拓民と同時期に台湾島に渡ってきた、中国大陸の広東省北部出身の客家や湖西地方出身者の料理も今日の台湾料理根底の一部をなしていること、さらには過去約50年間に及ぶ日本の台湾統治時代の日本文化の影響や、第二次世界大戦後の中華民国政府の台北遷都に伴い本土各地から来た人々からの影響を受けたことなどが、現在の多様性に富む台湾料理の形成につながっている点なども指摘されている。食材ではカラスミや新竹地方の米粉(ビーフン)、また料理では台南地方の担仔麺などが著名である。
また、これらの台湾料理を出す料理店は、本格的な店舗を構える高級料理店だけでなく、ナイトマーケットなどに出される屋台がポピュラーな存在として親しまれており、これらの屋台を目当てに各国から観光客が訪れるほどである。
台湾では政教分離を基本とし、また中華民国憲法(第二章第十三条)により宗教信仰の自由が保障されているため、国内では各種宗教が自由に存在している。
台湾における宗教は、特に仏教・道教・儒教の三大宗教が漢民族の間で盛んであり、人々は今日でも宗教と深くむすびついている。仏教は仏光山と慈済と法鼓山と中台禅寺の4宗派が優勢であり、道教系は疫病の神・王爺や海の女神・媽祖に対する信仰が多い。また、儒教の創始者である孔子も「学問の神」として崇められており、台湾各地に孔子を祭る孔子廟が設置されている。
ただし、仏教・道教・儒教の区分は大変あいまいで、相互に強く影響を受け合っていることから、各地にある廟では各宗教の神々が合祀されていることが珍しくない。そのために、漢民族の宗教生活は各宗教が混合されており、人々はそれぞれの状況に応じて参拝する神々を変えている。なお、台湾にも少数ながらキリスト教やイスラーム教の信者も存在している他、原住民の間では今なお伝統的なアニミズム信仰が行なわれている。
宗教も文化と同様に、中華人民共和国では廃れてしまった宗教儀式が今なお数多く残存している。特に道教系の祭礼は大掛かりなものが多く、旧暦の3月23日に行なわれる媽祖の誕生祭(媽祖誕辰)や、1週間に渡って街を練り歩き、数千万円相当の木造船を焼却する5月10日の王船祭(焼王船、王爺を鎮める祭り)、旧暦7月15日の中元節や旧暦10月22日の青山王の誕生祭(青山王誕辰)などが毎年華やかに催される。また、占いや祈祷を行う「?姨」(アンイー、巫女)や「童?」(タンキー、シャーマンの一種)も健在であり、媽祖の誕生祭を始めとする各種宗教儀礼に参加している。
葬儀や婚礼も大掛かりであり、特に葬儀では楽隊による行進が行われる場合もある。
なお、政府に正式に登録されている宗教は以下の9つであり、これらはまとめて九大宗教といわれている。
仏教 - 信徒数:約4,856,000人(1993年の各宗教団体提出による政府統計。以下の各宗教の信徒数も同じ)。
道教 - 信徒数:約3,637,000人(1993年)。
天主教(ローマ・カトリック)- 信徒数:約296,000人(1993年)。
基督教(天主教以外のキリスト教)- 信徒数:約422,000人(1993年)。
回教(イスラム教)- 7世紀のアラビア半島で生まれた宗教で、台湾島にはマレーシア経由で日本統治以前に伝来した。信徒数は約50,000人(1993年)。
天理教 - 日本で創設された宗教で、台湾島には1896年に伝来した。