台北は全台湾で初めて捷運システム(MRT,Mass Rapid Transit)が整備された。運行形態は高架、地下、平面等の複合となっており。連絡台北市と台北県を連絡し、台湾経済圏を形成する交通動脈となっている。現在開通している路線は下記の通り:
木柵線(棕線,1996年開通)
淡水線(紅線,新北投支線含む,1997年開通)
中和線(橘線,1998年開通)
新店線(緑線,1999年開通,2000年開通の小南門線及び2004年開通の小碧潭支線を含む)
南港線(藍線,2000年開通)
板橋線(藍線,2000年開通)
土城線(藍線,2006年開通)
建設中及び計画路線は下記の通り
内湖線
新荘線
蘆洲支線
信義線
松山線
環状線
桃園機場捷運
上記以外にも数線が計画されている。
バス路線は台北市内を網羅し、市内交通の毛細血管としての役割を担う重要な交通機関である。渋滞の影響を避け定時運行を実現する為、市内の主要道路である松江路、信義路、仁愛路、新生南路、民権東西路、南京東西路、羅斯福路、忠孝東西路(未供用)及び敦化南北路(一方のみの設置)にはバス専用レーンが設置されている。市内を走るバスは大きく下記の3種類に分類することができる。
聯営公車
台北市聯営公車管理処は1977年に成立し、台北市及び台北県内で運行される聯営公車路線を一元管理している。旧台北市公共汽車管理処が会社として再編され、大都会客運等の15業者が共同或いは個別に路線を経営している。また一部市内バス路線は台北縣交通局により管理されており、こちらは「県管公車」と称されている。台北市民の足として利用され、また捷運交通を補完する役割も担っている。
地方客運
聯営公車に加盟している事業者が運行する一部路線は交通部公路総局の管理とされている。また聯営公車に加盟していない皇家客運の路線もこのように称されている。
国道客運
国光客運や統聯客運など約30事業主からなる高速バス事業主は全て台北に運行拠点を有している。主な運行拠点は市民大道と重慶北路の交差点の「国道客運総站」に集中しており、国光客運は台北駅に隣接するバスターミナルを有している。
人口が集中している台北では密度の高い道路網が構築されている。1900年代から1980年代にかけて中華路、忠孝東路、仁愛路、羅斯福路、基隆路等の高規格道路が建設されたが、それを補完すべき補助道路の整備が遅れ、特に旧市内では極めて狭隘な道路が出現し、交通動線を阻害するものとなっていた。1970年代後半より路地に駐車しやすいスクーターが市民の足として活用されるようになると、車道をスクーターが占める特殊な景観を生み出す原因となっている。スクーターに乗っていると口回りが真っ黒くなるためマスクをして乗っている人が多い。
台北市内の主要な道路は中国の地名(ウルムチの漢名にちなむ迪化街、長安西路)、政治上の人名(孫文にちなむ中山北路、フランクリン・ルーズベルトにちなむ羅斯福路など)、古典(四維八徳)により命名されるのが原則となっている。しかし新しく建設された道路ではその地域の名称、美雅字、自然景観や建築物の名称により命名されている。この他、信義区の再開発地域では、以前は松山区に属していたことから「松」を冠した道路名や、文山区の景美地区では、以前は景美区に属したことから「景」を冠した道路名が使用されている。
2004年より、台北市政府は国際化と外国人観光客の利便を考慮し東西南北に漢字名とは無関係に番号による道路表記を開始し、同時に東西南北を付す事で表記を行っている。この方法によれば南北に第1大道から第10大道、東西に第1大街から第14街と表記することが定められたが、台湾人の間で定着しているとは言えない状態となっている。
台北市は現在国道1号(中山高速公路)及びその高架支線(汐止?五股間)、そして国道3号(第二高速公路)及びその支線である国道3号甲線(台北聯絡線)が台北市を貫いて建設されている。また信義快速道路は国道三甲と信義再開発区を連絡する主要動脈となっている。
これ以外に新生高架道路、建国高架道路、環河南北快速道路、水源快速道路、東西向快速道路(市民大道)、天母快速道路(堤頂大道平面段)、環東大道(国道3号 福高連結)及び洲美快速道路が台北市内で供用されている。
台北市は淡水河に囲まれている立地から台北県との交通には橋梁に依拠した交通となっている。橋梁の名称は道路名、人名、古典、河川、地名によりつけられている。市内より台北県へ移動する際には道路名に加え橋梁名により経路を示すことが一般的であり、タクシーなどでも橋梁を指定することが多い
20世紀中まで淡水河を利用した水運が発達していた台北であるが、時代の経過と共に水運は衰退し、現在では淡水河と基隆河に「藍色公路(ブルーラインバス)」と称される観光路線が残るのみである。
台北市は台湾経済の中で金融、メディア、通信の中心地としての地位を占めている。産業方面では経済の急速な発展により市民の所得が増大し、高い消費能力とそれに付随する産業の発展が特徴であり、サービス業などの第三次産業が台北経済の9割を占めるようになっている。