原子爆弾
話題の着エロボイス!
今なら無料ダウンロード♪

[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]


核分裂

原子核を構成する核子は核力によって強く束縛されているため、通常はこの結合を切ってエネルギーを取り出すことは困難だが、原子番号の大きな原子核では、中性子をぶつけるなどして比較的小さなエネルギーを与えると原子核が液滴のように二つに分裂することがある。これを原子核分裂と呼ぶ。この核分裂によって、分裂前後の核子の結合エネルギーの差分が外部に放出される。詳細は核分裂反応を参照。


連鎖反応

核分裂の際には通常数個の中性子が外部に放出される。そのため、核分裂を起こす物質が隣接して大量に存在する場合には、核分裂で放出された中性子を別の原子核が吸収してさらに分裂する、という反応が連鎖的に起こることがある。このような反応を核分裂の「連鎖反応」と呼ぶ。核分裂性物質の量が少ない場合には連鎖反応は短時間で終息するが、ある一定の量を超えると中性子の吸収数と放出数が釣り合って連鎖反応が持続することになる。この状態を「臨界」といい、臨界となる核分裂性物質の量を臨界量と呼ぶ。発電等に用いられる原子炉ではこの臨界状態を保持して一定のエネルギー出力を得ている。核分裂性物質が臨界量を大幅に超えて存在する場合には、分裂反応を繰り返すごとに中性子の数が指数関数的に増加し、反応が暴走的に進む。この状態を「超臨界」または臨界超過と呼ぶ。原子爆弾では核分裂性物質を短時間で超臨界の状態にする必要がある。詳細は反応度 (原子力)を参照。


ウランとプルトニウム

核分裂反応を起こす物質(核種)はいくつか存在するが、原子爆弾にはウラン235またはプルトニウム239が用いられる。

ウラン原爆広島に投下された原子爆弾
(リトルボーイ)

ウラン235は広島に投下された原子爆弾で用いられた。天然ウランに含まれるウラン235の割合はわずか0.7%で残りは核分裂を起こさないウラン238である。そのため、原爆に用いる為にはウラン235の濃度を通常90%以上に高めなければならず、辛うじて核爆発を引き起こす程度でも最低70%以上の濃縮ウランが必要となる。放射能が少ない為に取り扱いは容易であるが、ウラン濃縮には大変高度な技術力と大規模な設備、大量のエネルギーが必要とされる。


ウラン濃縮による原爆製造は初期設備投資は比較的安価だが、電力を大量に消費し運転経費がかかる上、同じ核物質の量でプルトニウムより少ない数の原爆しか作れないため、原爆1個あたりの製造コストはプルトニウム原爆より高価になる。一方で、ウラン濃縮施設はプルトニウム生産黒鉛炉と違って地下に設置しやすく大量の赤外線を放射しないので偵察衛星に位置を察知されにくい。また、ガンバレル方式は必要臨界量が多く製造効率が甚だ悪いものの、核実験なしでも核兵器を持てる。そのため核開発初期段階の国はウラン原爆を選択する場合が多い。イランの核開発もウラン原爆計画が主体である。


ガンバレル方式のウラン原爆の臨界量は100%ウラン235の金属で22kgとされている[1]。広島型原爆ではウラン235が約60kg使用されたとされる(全ウランに対するウラン235の割合が80%の濃縮ウラン75kg)[2]。起爆には後述のガンバレル方式が用いられた。

プルトニウム原爆長崎に投下された原子爆弾
(ファットマン)

プルトニウム239は自然界には殆んど存在しない重金属であるが、原子炉(燃料転換率の高い原子炉が望ましい)内でウラン238が中性子を吸収することで副産物として作られるため、ウランのような電力を食う濃縮過程を必要せず、逆に原子炉で電力が得られる。また臨界量が5kgとウラン235に比べてかなり少量で済む利点がある[1]

プルトニウムは放射能が強く取り扱いは難しく、生産に黒鉛炉再処理工場の建設費がかかるが、副産物で電力が得られ、1発あたり生産コストがトータルではウラン原爆より安価に済み、核兵器量産に向く為、現在は5大国と北朝鮮の核兵器生産はプルトニウムが主体である。


しかし通常の工程で作られたプルトニウムにはプルトニウム240という同位体が含まれており、この同位体が高い確率で自発核分裂を起こす性質を持っている。このため、ウランの場合のようなガンバレル方式ではプルトニウム全体が超臨界に達する前に一部で自発核分裂が起きて爆弾が四散してしまうなど、効率の良い爆発を起こすことが難しい。このために後述のインプロージョン方式と呼ばれる特殊な起爆方式を用いる。長崎に投下された原子爆弾にはこのタイプが用いられた。


尚、インプロージョン方式を用いる場合でもプルトニウム240の含有量が7%を超えると過早爆発の原因になり、核兵器製造に向かない。日本の原子力発電で使われている軽水炉の使用済み燃料抽出プルトニウムはプルトニウム240を22-30%前後含有し、プルトニウム240を分離しないと核兵器に使えない。核兵器製造にはプルトニウム240含有量が7%以下の兵器用プルトニウムが得られる黒鉛炉かカナダ型重水炉高速増殖炉を使うのが普通で、北朝鮮の原爆計画の主力であるプルトニウム計画は黒鉛炉、イラン原爆計画において傍流であるプルトニウム原爆計画では重水炉が使用されている。

ミニ・ニューク

技術の進歩で使用目的に適した爆発力を持つよう小型化されるようになったものをミニ・ニュークという。少ない核物質で多くの核弾頭を製造可能な反面、一発あたり威力もやや少なくなる。

米国の核物理学者トーマス・コクラン博士[3]はインプロージョン方式の場合、より少量で超臨界が可能であることに着目して臨界量を分析しなおし、今日では従来より少量の核物質で超臨界が可能であり、プルトニウム原爆は最新技術では1.5kg、途上国の技術でも2kgでの超臨界が可能であると発表した。またウラン原爆はインプロージョン方式なら3-5kgでの超臨界が可能と見られている。

長崎型原爆が20キロトンを超えていたのに対し、北朝鮮が2006年に行った核実験では中国への事前通知が4キロトン、実験結果が0.8キロトンだったことから、限界までプルトニウムを節約した小型核弾頭実験に挑んで、結果はやや過早爆発気味であったのではないか、という観測もある。


構造原子爆弾の構造。上:ガンバレル方式、下:インプロージョン方式

原子爆弾の構造は単純である。本質的には、臨界量以下に分割した核分裂性物質の塊を瞬間的に集合させ、そこに中性子を照射して連鎖反応の超臨界状態を作り出し、莫大なエネルギーを放出させる、というものである。ただし実際には、爆弾に用いる物質の性質に応じて大きく2種類の構造が用いられる。


ガンバレル方式

ガンバレル(gun barrel)方式はウランを臨界量に達しない2つの半球に分けて筒の両端に入れておき、投下時に起爆装置を使って片方を移動させてもう一つと合体させ、球形にすることで超臨界に達するものである。広島に投下されたリトルボーイがこの方式を採用した。しかしリトルボーイでは、60キログラムとされるウランのうち実際に核分裂反応を起こしたのは約1キログラムと推定されている。その他のウランは核分裂を起こさずに四散した。


インプロージョン方式


■毎日更新無料動画!
■未公開流出画像満載

[次ページ]
[オプション/リンク一覧]
[記事の検索]
[おまかせ表示]
[トップページ]
[ニュースをチェック!]
[列車運行情報]
Size:33 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki