殆どの半導体素子は、単結晶シリコンを使用するが、他に利用される材料としてゲルマニウム、ガリウム砒素 (GaAs)、ガリウム砒素リン、窒化ガリウム (GaN)、炭化珪素 (SiC)、等がある。
半導体材料の伝導性は、結晶構造中の自由電子の過不足を生む不純物に依存する。通常多数キャリア(majority carrier)(N型半導体では電子、P型半導体では正孔)を通じて担われる。しかし、トランジスタなど多くの半導体素子では、動作するためには少数キャリア(minority carrier)N型半導体では正孔、P型半導体では電子が必要である。
半導体の整流効果(電流を一方にだけ良く通す性質)は、元来は方鉛鉱の結晶で発見された。初期のラジオ受信機(鉱石ラジオ)では、鉛の保持具に埋め込んだ方鉛鉱の結晶の表面に「猫のひげ」と呼ばれた細い金属線をわずかに接触させたものが用いられた。
もっとも初期のタイプである。ゲルマニウムなどの半導体表面に針を刺して各端子にする物である。1945年にダイオードが、1948年にトランジスタが開発された。点接触形ダイオードは端子間容量が小さく、高周波特性が良いので検波用ダイオードとして広く用いられ、今日でも特定用途に生産されている。他方、点接触形トランジスタは、トランジスタ発明当時の姿であり、エミッタ端子とコレクタ端子との間隔を微小に保つことの困難さや、動作の不安定さなどからまもなく接合型トランジスタに取って代わられた。 この方式以外の半導体は、原則としてすべて接合型構造に分類される。
純粋な半導体の単結晶を溶融半導体中に入れ、ゆっくり引き上げ棒状に成長させるものである。
レートグローン形
ドナー不純物とアクセプタ不純物をともに少量含ませた溶液から引き上げるものである。引き上げる速度を速くするとP型半導体が成長し、遅くするとN型半導体が成長する。ベース領域が厚くなるため高周波特性を良くすることが困難である。
グローン拡散形
引き上げる過程で溶融半導体中に加える不純物を変化させると結晶の場所によりP型あるいはN型半導体が成長する。これによりダイオードの場合PN、トランジスタの場合P-N-P(あるいはN-P-N)構造を作るものである。
ゲルマニウムトランジスタ全盛期に一般的だった製法である。ゲルマニウムの薄いN型単結晶を、アクセプタとなるインジウム等の金属粒で両面から挟んで熱接合し、合金部分から拡散したアクセプタによってPNP構造を形成したもの。(NPN型もあったが、Siトランジスタでは使われなかったと思われる)
ドリフトトランジスタ
表面障壁形
マイクロアロイ形
マイクロアロイ拡散形
断面が台地(メサ)状で、厚み方向に電流を流すものである。PN接合ダイオードの場合PN、バイポーラトランジスタの場合PNP/NPN、サイリスタの場合PNPN構造を形成する。
2000年代では、大電力用パワーデバイスのみに使用されている。
同一平面上に端子用電極を形成したものである。電流経路を短くすることが可能で高周波特性が良いなどの特徴がある。
また、微細加工により多くの素子を並べて写真技術の応用で製造できるためばらつきが少なく大量生産に向く。この特徴を生かしてモノリシック集積回路が発明された。
プロセスによる分類
拡散接合形
半導体基板に拡散やイオン注入などで不純物を含ませるものである。
エピタキシャル形
低い抵抗値の半導体基板の表面に薄い高抵抗の結晶層を形成するものである。
SOI (silicon on insulator)
詳細はSOIを参照絶縁体上にシリコンのプレーナ形半導体素子を形成する技術である。絶縁体上の薄膜を利用するので、基板下部からの漏れ電流が少なく、耐放射線性能が向上する。システム液晶ディスプレイ・漏れ電流が少なく高速動作が可能なCMOS-IC・高耐圧MOS-IC・耐放射線素子の製作に使用される。絶縁体には人工に作られたサファイアが使われることもある(silicon on sapphire:SOS)。
今日数多く利用されている固体素子には、トランジスタ・電界効果トランジスタ (FET)、サイリスタ (SCR)、ダイオード(整流器)・発光ダイオード (LED) 等がある。
半導体素子は個別部品(ディスクリート半導体)としても利用可能だが、同じ製造工程で製作できる多数の素子をひとつの基板上に集積して集積回路とすることも可能である。
2端子素子(ダイオード)
電源整流用ダイオード
定電圧ダイオード(ツェナダイオード)
可変容量ダイオード
発光ダイオード (LED)
PINダイオード
ショットキーバリアダイオード(SBD)
レーザーダイオード
フォトダイオード
太陽電池
サージ保護用ダイオード
ダイアック
バリスタ
エサキダイオード(トンネルダイオード)
トランジスタ
バイポーラトランジスタ
ダーリントントランジスタ
電界効果トランジスタ (FET)
絶縁ゲートバイポーラトランジスタ (IGBT)
ユニジャンクショントランジスタ (UJT)