医師免許を取得して初めて医師と呼ばれ、自由診療(保険外診療)を行うことができる。更に保険医の認定を得れば保険診療を行うことができるが、一連の医療行為の中で両者を行うことは混合診療と呼ばれ、現在は認められていない。
日本の健康保険制度は国民皆保険である為、必然的に医師の大半は保険医となり、保険者が決めたルール(保険適用)の中で診断・治療を行っている。
国民にとって最も重要な事は、病気にならないことである。しかし、目覚しい進歩をとげ、多くの病気において早期診断・早期治療を可能としつつある現在の医学と言えども、何を持って予防しえたかとするか、治療に比べれば遥かにその医学的評価は難しい。病気の早期発見を謳ういわゆる人間ドックや病気にならぬ為の予防医学などに、現時点では保険が利かない由縁である。(一日人間ドックなどは、人によっては自治体や健保組合などからの補助が出る場合もある)
米国の医師制度
医師免許取得過程はアメリカの医学教育を参照。
米国では全州共通の医師免許はなく、全ての医療関連免許はそれぞれの州ごとに与えられている。即ち、医師国家試験は連邦政府が実施して合否を判定し、医師免許証等は当該州で診療活動を希望する医師から提出された国家試験の合格証と研修実績などの書類を審査し、州が医師に交付している。
日本のように医師免許があれば事実上すべての診療科を行うことができるというものではなく、各診療科ごとの専門医資格を必要としている。また手術手技や診療に関しても段階が存在し、高度な医療を行うにあたってもまた別にその専門医資格を必要としている。
医師免許は終身資格である[要出典]が、専門医資格は州によっても違うが3?4年に1回、指定された講義単位数や実績を前提に更新が行われている。
英国では、日本のように「医師」であれば事実上すべての診療科を行うことができるということはなく、各診療科ごとに専門医資格が必要とされている。また「家庭医(一般医療)」と「病院医(専門医療)」とが厳格に区別され、それぞれ専門領域として独立している。
また、伝統的に大学の権威が高く認められているため、医師資格の国家試験は存在せず、各大学の「卒業試験」に合格し卒業することで「医師免許」が与えられる。医学部はすべて国立である。留年は認められていないため、中退者も少なくない。
日本と同様に、高校卒業後に大学医学部に入学できるが、医学部入学には「統一試験」なるものが存在し、面接、筆記、書類審査とが厳重に行われた後医学部入学の許可が与えられる。医学部は約5年制で、各大学ごとに様々なカリキュラムが組まれている。卒業後は1年間の臨床研修が義務付けられ、その後に専門とする診療科を選択する。ここで大きく「家庭医(一般医療)」と「病院医(専門医療)」とに進路は選択され、それぞれ研修が行われる。そして研修終了の後にそれぞれ一般認定医、専門認定医の試験があり、合格して初めて「医師」としての独立した診療行為が許されている。
一般的に医師免許はその国の中でしか通用しないが、英国の医師免許はニュージーランドなどのイギリス連邦加盟国や植民地でも通用する。
英国の植民地の住民が医師を目指す場合には英国の医大に入学する場合が多い、特に医大のような高等教育機関を持たない植民地の場合はイギリス本国かイギリス連邦加盟国の医大へ行くしかない。 このように、英国の医師免許は国際免許のような性格を持っているため、シンガポールやブルネイなどの経済的に豊かな小国で医師を目指す人間が英国の医大に入学して医師になる場合が非常に多い。
このため、イギリス連邦なら絶海の孤島であっても医師の質が比較的高い場合が多い。
香港などでは返還前はイギリスの医師免許を持った医師しか医業を行えなかったが、返還後の現在ではイギリスと中国の両方の医師免許が通用する。
ドイツでも、日本のように「医師」であれば事実上すべての診療科を行うことができるということはなく、各診療科ごとに専門医資格が必要とされている。
ドイツの医師国家試験は4段階の試験が存在する。まず日本と同様に中等教育修了後に大学医学部に進学でき、そこで約6年間の医学教育を受けるが、医学部での勉強と医師国家試験は平行して行われ、医師免許取得後にも医学部で医学教育を受ける必要がある。
まず医学部在学2年目で「Physikum(教養試験)」(教養科目)と呼ばれる自然科学系国家資格の統一試験がある。それに合格するとまた1年後に「Das erste Staatsexamen(第一次国家試験)」(基礎医学)と呼ばれる試験がある。これに合格し約2年後に「Das zweite Staatsexamen(第二次国家試験)」(臨床医学)と呼ばれる試験がある。これに合格すると最終学年時に、1年間の病院での臨床研修が義務付けられている。しかしこれは医学部の正規の教育課程で行われることではないため、大学の休み期間に学生自らで行う。最後に「Das dritte Staatsexamen(第三次国家試験)」と呼ばれる試験があり、これに合格して初めて「研修医(AIP:Arzt im Praktikum)」という免許が与えられる。またこの間大学医学部での医学の勉強は同時並行となり、ドイツの医学生はまた別に大学での単位の取得と卒業論文の製作が必要とされている。そして「研修医(AIP)」免許が与えられた後は1年半の臨床研修が義務付けられ、選択する診療科で専門の研修を行い、研修終了の後に晴れて「医師」の免許が交付される。そしてこの「医師免許」と「卒論」の二つが揃って初めて大学では卒業が認められ、学位が授与される。このため卒業しない者も少なくない。
また医師免許があったとしても医師としての活動が許されているわけではなく、歴史ある医学大国として各「医師会」の権威が大きく、また何年かの臨床研修を受け各医師会、の専門医試験に合格しないと診療科を標榜することが許されない。また専門医資格の中に「一般医学(家庭医)」という専門資格も存在し、一般開業医はこの専門医資格が必要とされている。
また1999年から医師の定年制が施行され、68歳になると保険医療を行うことはできなくなった。またそれによって定年後の医師の生活を支える目的で「医師老齢年金制度」という社会保障制度が存在する。
2007年11月18日付けの朝日新聞朝刊社説によると、勤務医の平均年収は約1400万円である。他の調査も大同小異で勤務医の平均給与は1100万円?1400万円程度の報告が多く、大手放送局や大手商社の一般職社員とほぼ同額、もしくは若干低くなる。