下表は動物界を生物の分類の分類項目である「門」に分類したものである。各動物門に属する生物はそれぞれの「門」独自の基本設計(ボディプラン)を共有している。各動物門の多くはカンブリア紀に発生した生物の爆発的進化であるカンブリア爆発によって出そろった。
分類法には、背骨(脊椎)をもつ動物(脊椎動物)ともたない動物(無脊椎動物)とに分ける2分法が存在する。この分類は、ヒトを含む脊椎動物をより詳しく取り上げるときなどに、あくまでも便宜的に用いられる分類であることに注意しなければならない。実際には、脊椎動物は大きな多様性を誇る動物界の1亜門に過ぎないからである(下表37門中の脊索動物門の、さらに1亜門)。
動物分類表上位分類門胚発生等
海綿動物門(カイメン、カイロウドウケツ)無胚葉器官が
明確には
分化せず
真正
後生
動物平板動物門(センモウヒラムシ)
菱形動物門(ニハイチュウ)
直泳動物門(キリオキンクタ)
放射
相称刺胞動物門(クラゲ、サンゴ)2胚葉消化管は
出入口が
同じ
有櫛動物門(クシクラゲ)
左右
相称
動物旧口
動物冠輪
動物扁形動物門(プラナリア、キュウチュウ)3胚葉
紐形動物門(ヒモムシ)消化管は
出口と
入口を
持つ
顎口動物門
腹毛動物門(イタチムシ、オビムシ)
輪形動物門(ワムシ)
鉤頭動物門(コウトウチュウ)
内肛動物門(スズコケムシ)
外肛動物門(コケムシ)
箒虫動物門(ホウキムシ)
腕足動物門(ホオズキガイ)
星口動物門(ホシムシ)
ユムシ動物門(ユムシ)
舌形動物門(シタムシ)
毛顎動物門(ヤムシ)
有鬚動物門(ヒゲムシ、ハオリムシ)
有輪動物門(シンビオン)
微顎動物門
環形動物門(ミミズ、ゴカイ)
軟体動物門(貝類、イカ、タコ)
脱皮
動物線形動物門(回虫)
類線形動物門(ハリガネムシ)
鰓曳動物門(エラヒキムシ)
胴甲動物門(コウラムシ)
動吻動物門(トゲカワ)
緩歩動物門(クマムシ)
有爪動物門(カギムシ)
節足動物門(昆虫類、甲殻類)
新口動物珍渦虫動物門
棘皮動物門(ヒトデ、クモヒトデ、ナマコ)
半索動物門(ギボシムシ)
脊索動物門(ホヤ、脊椎動物)
分類学の父として知られるカール・フォン・リンネ
菱形動物と直泳動物はまとめて中生動物とすることもある。上記のほかに、胞胚様動物門 (Monoblastozoa) がサリネラという単一種によってたてられているが、この動物は存在が疑問視されている。ミクソゾアは、独立の動物門として扱われる場合もあるが、現在は刺胞動物とするのが有力である。
平板動物門(板状動物門)と海綿動物門の2門(側生動物亜界)は器官が分化しておらず、不定形であるが、その他の動物(後生動物、真正後生動物亜界)は器官系が分化している。これらの器官をもつ後生動物は、規則的な形状をしている。放射相称(刺胞動物門、有櫛動物門)または左右対称(その他の動物)のいずれかの形状を有しているのである。
すべての動物は、受精卵が卵割していくと、細胞でできた中空のボールである胚胞を形成する。後生動物では胚胞の一部が陥入し、開口部が1つある嚢胚を形成する。嚢胚形成後、細胞は2層(2胚葉)または3層(3胚葉)の組織に分化する。3層の場合、各組織層は外胚葉、中胚葉、内胚葉とよばれる。外胚葉は主に表皮、神経系に、中胚葉は主に筋肉に、内胚葉は主に消化管になる。