公正取引委員会は、独禁法等の違反事件を調査や審決を行う準司法的な機能、および規則制定権の準立法的な機能を有している。内閣総理大臣の所轄に属するが、独立の権限を持つ行政委員会である。委員長及び委員の任命には衆参両議院の同意を必要とする。委員長は認証官とされ、その任免は天皇により認証される。
私的独占、不当な取引制限(価格カルテル、市場分割カルテル、入札談合等)及び不公正な取引方法(不当廉売、優越的地位の濫用等)を摘発している。
一部業務については第二次世界大戦後、GHQ指揮の下、財閥解体を主導した持株会社整理委員会から引き継いでいる。
アメリカ合衆国の司法省反トラスト局や連邦取引委員会(FTC、 ⇒w:Federal Trade Commission参照)としばしば比較され、従来は「吠えない番犬」などと揶揄されることもあった。だが、最近では橋梁談合事件における日本を代表する大企業の刑事告発やマイクロソフトやインテルといった世界的なガリバー企業の摘発など、その活躍振りにはめざましいものがある。平成17年度の独占禁止法の抜本的改正により、「犯則調査権限」や「課徴金減免制度」が導入された。これによってその権限は大幅に強化された。
公正取引委員会は独占禁止法に基づき、M&Aや企業合併により単一の企業が市場を独占する恐れがある場合、合併等を規制することができる。
市場独占を判断する際には、当所はシェアを重視し、機械的に行う向きがあった。しかし、2004年以降[1]は個別の市場状況等を勘案しながら、判断するようになってきているという[2]。
たとえある企業の市場占有率が高まったとしても、他の企業や国外から十分な商品の供給が行われるならば、合併等を規制しなくなっている[2]。
また、「市場」の範囲も、単一の商品だけでなく関連する商品も含めたある程度広い範囲で見るようになってきているという(例:カップ麺の企業同士の案件について、対象となる市場はカップ麺だけでなく、チルド麺などの即席麺全部を対象ととらえる)[2]。
沿革
1947年7月1日、公正取引委員会発足。委員の定数は7人で衆議院の同意を得て内閣総理大臣が任命。委員長は委員の中から内閣総理大臣が選任する(衆院同意不要)。
1947年7月14日、公正取引委員会委員を任命。
1947年7月18日、公正取引委員会事務局官制が制定され、事務局は総務部、商事部、調査部、審査部の4部体制。
1947年7月31日、委員定数7人を、委員長1人、委員6人に分割し、委員長を認証官とする。任命に際し衆議院の同意を要する点はそのまま。
1948年7月29日、商事部から証券部を分離して5部体制。
1949年6月1日、証券部を商事部に統合し再度4部体制。
1952年8月1日、公正取引委員会委員の定数を6人から4人に削減。任命に際し必要となる立法府の同意が「衆議院の同意」から「両議院の同意(衆院優越なし)」に改められる。
事務局に事務局長を置く。審判手続の一部を行う職員を審判官という専任職として5人を置き、事務局長に直属させる。組織構成は官房、経済部、審査部の1官房2部の体制。
1964年4月1日、経済部から取引部を分離して、1官房3部の体制。
1996年6月14日、事務局を事務総局に改め、事務局長を事務総長に改める。
経済部と取引部を統合して経済取引局とし、経済取引局に取引部を置き、審査部を審査局に拡充し、審査局に特別審査部を置く。これにより、1官房2局2部の体制となる。
2001年1月6日、中央省庁再編により、総理府外局から総務省外局に移行。
2003年4月9日、電気通信事業・放送事業・郵政事業の監督行政を所管する総務省の外局となっていることの問題に対応すべく、総務省外局から内閣府外局に移行。
2006年1月4日、独占禁止法の改正と呼応し、特別審査部を廃止し、犯則審査部を新設。審判官の定数を5人から7人に増員。
公正取引委員会
委員長(認証官。正式表記は「公正取引委員会委員長」。「公正取引委員長」は略称)
委員(4人。正式表記は委員長の例に同じ。)
事務総局
事務総長(正式表記は「公正取引委員会事務総長」。「事務総局」は挿入しない。)
審判官(7人。うち1人は首席審判官。正式表記は「公正取引委員会事務総局(首席)審判官」。「事務総局」は省略しない。)
内部部局
官房(正式表記は「公正取引委員会事務総局官房」。「事務総長官房」ではない。)
総括審議官
審議官(2人)
特別専門官(1人以内)
総務課
会計室
審決訟務室
企画官
政策調整専門官(3人以内)
人事課
企画官
国際課
企画官
経済取引局(正式表記は「公正取引委員会事務総局経済取引局」。「事務総局」は省略しない。他の局も同様)
総務課
企画室
経済調査室
企画官
調整課
企業結合課
上席企業結合調査官
企業結合調査官(29人以内)
取引部
取引企画課
取引調査室
相談指導室
企業取引課
下請取引調査室
上席下請取引検査官
下請取引検査官(28以内)
消費者取引課
景品表示監視室
景品表示監視官(21人以内)
審査局
審査管理官
特別専門官(2人以内)
審査専門官(268人以内)
管理企画課
企画室
情報管理室
公正競争監視室
審査企画官
課徴金減免管理官
上席審査専門官
第一審査長
上席審査専門官
第二審査長
上席審査専門官
第三審査長
上席審査専門官