元代
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科学技術

モンゴル・元代には有名なマルコ・ポーロイブン=バットゥータのように、西方からの旅行者が数多く中国にやってきたことで知られるが、それだけ交易など様々な理由で元の領土に留まった無名の人々も非常に多く、彼らにより数多くの西方の知識・文物が持ち込まれた。

例えば、モンケの時代にモンゴル宮廷に招聘されたイラン出身のジャマールッディーンにより暦法と天体観測器が持ち込まれ、1271年にそれを基とした回回司天台と呼ばれる天文台が作られている。回回司天台は、大元朝と友好関係にあったイルハン朝フレグによって創設されナスィールッディーン・トゥースィーらによって運営されたマラーゲの天文台と天体観測データーの交換が活発に行われ、クビライの側近であった中国人学者郭守敬は、この観測結果をもとに新しい暦、授時暦を作り、この暦は明の滅亡まで使用された。12-13世紀に西アジア一帯で流行した物と同形態の投石機

回回(ふいふい)は、本来は「ウイグル」の音写である「回鶻」に由来する単語であるが、「回回教」「回教」と同じくイスラム教、イスラム教徒のことであり、元朝時代において語源である「ウイグル」が「畏兀兒」と音写され、「回回語」が実際にはペルシア語のことを指していたように、具体的にはマーワラーアンナフルホラーサーンなど広く西方のイラン系の人々に由来する事物を指した。元は南宋の拠点であった襄陽の攻略にあたり、イラン出身の技術者を招聘し、呼ばれる重りを使い投擲距離が数百メートルに達する可動式の「マンジャニーク( ?????? manjan?q)」 ⇒:en という西洋式の投石機をつくった[6]。このマンジャニークも、中国では回回砲という名で知られていた。


文学

元の時代の文学で特筆すべきは雑劇と呼ばれる戯曲の作品である。漢文唐詩宋詞元曲など言われるようにこの時代のは歴代でも最高とされる。

小説にも才能のある作者が集まり、西遊記水滸伝三国志演義などはこの時代に原型が出来たとされる。

このように元代に曲や小説などの娯楽性の強い文学が隆盛した理由は、元代の科挙制度によるという。それまでの中国では文学とは漢詩歴史であって、フィクションを取り扱った物は俗な物であり立派な人物が手を染めるべき物ではないとの考え方が強かったが、元代に入って科挙の実行数が激減した事により職を失った知識人達がそれまで見向きもしなかった曲を書くようになったというわけである。

一方、漢詩の分野でも、宋の宗室の一人である趙孟?(子昴)、元の四大家と言われる虞集・楊載・范?・掲?斯などの名前が挙げられ、伝統的な文学が沈滞したわけではない。元の後期には非漢民族(色目人)の詩人があらわれ、ムスリムの進士(科挙合格者)である薩都剌を元代最高の漢詩人と評価する意見も多い。


美術

書画の分野では、文学でも名をあげた趙孟?がもっとも有名である。趙孟?の書画は古典への復興を目指したもので、は元代の版本はみな趙孟?の書体に基づくといわれ、絵画北宋以来の院体画を脱して呉興派と呼ばれる新潮流を開いた。元末には黄公望倪?、呉鎮、王蒙の「元末四大家」が趙孟?の画風を発展させ、南宗画とも後に区分される山水画の技法を確立していった。

陶磁器は、中国史上最高と呼ばれる宋のものを受け継いだが、さらに元代には染付などの鮮やかな新技法と大盤など大きな器形が新たに登場し、宋代までの青磁などの静謐と簡潔を重んじる美意識と対象をなす。青花と呼ばれる染付に使われているコバルト顔料は西方からの輸入品で回回青と呼ばれており、東西交流の進んだ元代の特性をよく示している。明以降の青花は輸入が途絶えたために色合いが元代とは変ってゆく。

元代の青花は中国各地の元代遺跡の考古学調査で発掘される上、中国から海外に輸出される国際商品として使われていたと考えられ、遠くトルコイスタンブルオスマン帝国の宮廷トプカプ宮殿や、イラン、アルダビールのサファヴィー朝の祖廟サフィー廟に大規模なコレクションがある。


歴代皇帝

クビライ以前のモンゴル帝国大ハーン
太祖チンギス・ハーン1206年 - 1227年

太宗オゴデイ1229年 - 1241年)チンギス・ハーンの次男。

定宗グユク1246年 - 1248年)オゴデイの長男。

憲宗モンケ1251年 - 1259年)チンギス・ハーンの子トルイ(睿宗)の長男。

世祖クビライ1260年 - 1271年)睿宗トルイの次男。憲宗モンケの弟。

元の皇帝
世祖クビライ1271年 - 1294年

成宗テムル1294年 - 1307年)世祖クビライの次男チンキム(裕宗)の三男。

武宗カイシャン1307年 - 1311年)裕宗チンキムの次男ダルマバラ(順宗)の子。テムルの甥。

仁宗アユルバルワダ1311年 - 1320年)順宗ダルマバラの次男。武宗カイシャンの弟。

英宗シデバラ1320年 - 1323年)仁宗アユルバルワダの長男。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki