九龍
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新九龍

本稿冒頭にあるとおり、本来の意味での九龍は九龍半島先端の尖沙咀から新界との境目である界限街までの地域を指していたが、新界の一部地域を新九龍として広い意味での九龍に含める場合がある。

歴史的には九龍半島のうち界限街以南は清国からイギリスに『割譲』されたがそれよりも北側は1898年の展拓香港界址專條により99年間の期限でイギリスに租借された土地であるという違いがあった。1937年、当時の香港政庁は新界のうち、東から順に鯉魚門 (Lei Yue Mun)- 飛鵞山 - 大老山 - 獅子山 - 筆架山 (Beacon Hill)- 美孚新邨 (Mei Foo Sun Chuen)- 昂船洲 (Stonecutters Island) を結んだ線より南側の地域を都市圏の拡張のため新九龍として定めた。

今日の香港では新九龍という用語は殆ど使われなくなっており、この地域はもはや新界の一部ではなく、界限街の南北両側とも九龍の都市圏とみなされている。1997年に界限街を境とする割譲地や租借地とも一括で香港としてイギリスから中華人民共和国に返還されたものの現在でも依然として法律上は九龍、新九龍、新界の区分は変更されずに残されたままとなっている。


交通尖沙咀のスターフェリー埠頭

詳細は香港の交通を参照

九龍市街内には鉄道路線、地下鉄路線、バス路線などの公共交通機関が縦横に整備されている。また以前九龍灣地区にあり、香港の玄関口として利用されていた旧香港国際空港(啓徳空港:Kai Tak Airport)は廃止され、1998年7月に新界のランタオ島北側にある赤?角(チェク・ラプ・コック:Chek Lap Kok)島を造成して建設された香港国際空港へ移転している。

九龍地区を通る鉄道ではMTRがある。香港国際空港と接続する機場快線(エアポート・エクスプレス)は九龍駅が利用できる。またMTRの紅?駅広州仏山など中国本土の都市へ向かう越境列車の発着駅となっている。

バス便ではダブルデッカーバスに代表される九龍バス(九巴)などの大手バス会社路線、マイクロバス運用によるミニバス路線などがある。また九龍地区におけるタクシーの営業エリア別の車体塗色は香港島などと同じく赤色である。

九龍地区から香港島へはビクトリア・ハーバーを渡る海底トンネルが通じている。2本の鉄道用トンネル(地下鉄路線用、機場快線及びMTR東涌線用、MTR?灣線用)、2本の自動車専用トンネル(海底隧道、西區海底隧道)、及び1本の地下鉄路線と自動車道併用トンネル(東區海底隧道はMTR觀塘線との併用)の合計5本が開通している。

また尖沙咀にある中港客運?頭 (China Ferry Terminal) からは広東省深?珠海マカオなどへのジェットフォイル便 (TurboJET) が発着する。


主な地域九龍市街の様子

九龍地区で最も繁華な場所は九龍半島を南北に貫通する彌敦道である。九龍はこの通りを都市軸として据え、その周囲をおおよそ碁盤状に区画している。最近では、1998年に啓徳空港が閉鎖されたことによる九龍市街の高さ制限の撤廃に伴い、超高層建築でのオフィスや住宅、商店、ホテルなどが建設されている。またこれらが複合的に収容された施設(コンプレックス)の計画や建設も多く見受けられる。

本来九龍の指す地域は、九龍半島先端の尖沙咀から、かつて香港が中国からイギリスに割譲された際境界線となった場所にある街路の界限街までを言ったが、市街の急速な拡大に伴い、現在では新界南部や東部を含めた広域を指す場合が多い(新九龍を参照)。本項でも、新九龍を含めて解説する。


尖沙咀・佐敦香港文化中心

尖沙咀及び佐敦は九龍半島の先端に位置する街区で、彌敦道の始点となる場所。新界方面からのバスがこの場所で集約される。また香港島へヴィクトリア湾を超えて渡るスターフェリー乗り場も設置されており、交通の要衝となっている。かつては香港最大の鉄道駅であった九龍駅があり、この駅からは九広鉄路が発着していた。

現在九龍駅は九龍半島中部の紅?へ移転し、名称も紅?総站となっている。旧九龍駅の跡地には香港文化中心、香港芸術館、香港太空館などの文化施設が建設されている。またかつて駅にあった尖沙咀鐘楼が史跡として残っている。

尖沙咀は香港で最も繁華な地区のひとつでもある。世界的なブランドの高級衣料品店、宝石店、ホテルなどが軒を連ね、香港のホテルで最高級とされるザ・ペニンシュラ香港もこの場所にある。一方、ゲストハウスと呼ばれる安宿が多く集まっている事で知られる雑居ビルの重慶大厦や美麗都大厦があるなど、混沌とした感も持ち合わせている。また尖沙咀と佐敦との境にある九龍公園にはモスクもあり、国際色豊かな地域である。

地区の西側にある中港客運?頭に付随する施設としてホテルやショッピングモールを持つ中港城や海港城などがある。


旺角・ 油麻地ランガムプレイス

彌敦道沿いの油麻地周辺は観光客などが多く集まり、高級衣料店や両替商、土産物店などが多い。昼間から夜間には油麻地から旺角の一帯に露天商が現れ活気が溢れる。この中でも、特に女人街(通菜街:Tung Choi St)の露店は有名である。

この地域の彌敦道上にはネオン看板が無数にひしめき、いわゆる香港らしいとされる景色が広がる。また香港の下町としての色合いも強く、地元色の濃い地域でもある。佐敦や旺角と言った地域と共に、古くから営業する茶餐廳なども多い。

旺角は、香港島にある銅鑼湾と並び、香港で最も繁華な場所のひとつである。花園街や西洋菜街、旺角中心などには最新の衣料品店やスポーツ用品店が多く軒を連ね、香港の若年層文化の中心地のひとつとなっている。

また専門の商品の販売に特化した雑居ビルなどもあり、この中ではGSM方式の携帯電話機器やそれらのパーツ、コンピュータ関連機器、また主に日本製のアニメやゲーム、漫画の関連商品(直輸入品の他に台湾のライセンス商品が多い)などを販売している店舗が集まっている信和中心や先達広場、皆旺商場、旺角電脳中心と言った雑居ビルなどが知られている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki