予備は実行の着手に至る以前の段階であり、予備行為につき中止未遂を認めないのが論理的であるが、現行刑法ではほぼ全ての予備罪で刑の免除が認められている(例えば、内乱罪につき80条、殺人罪につき201条を参照せよ)。強盗予備罪(237条)のみ免除規定がなく、強盗予備の中止未遂の成否が争われている。強盗予備の段階で中止行為をしても減免されないのに、強盗行為に着手してから中止すれば43条ただし書の適用を受け必要的減免がされるのは不合理であると主張する学説もあるが、日本の刑法では酌量減軽(第12章)が広く認められるため、情状として考慮すれば足りるとする学説もある。
なお、判例は強盗予備罪の中止未遂を認めない一方で予備罪の共同正犯を広く認めており、一貫していないとする見方もある。 すなわち、予備罪について実行行為の前段階であることを理由に犯罪としての定型性を認めず、「中止未遂の観念を容れる余地のないものである」(最大判昭和29年1月20日)とするならば、予備に該当する行為を共同で行った場合に「共同して犯罪を実行した」(刑法60条)と評価すること(最判昭和37年11月8日など)は予備行為を実行行為と同視していることとなり、論理矛盾ではないか(また、現行法は自己予備のみを処罰するという前提にも反する)という批判である。
この批判に対しては、目的のない加功者を非身分者とみて刑法65条1項を根拠に共同正犯を成立させてよいとする学説(藤木、大谷ら)もあるが、少数説に止まっている。
関連項目
未遂
不能犯
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更新日時:2008年7月25日(金)09:12
取得日時:2008/09/01 11:27