中国製品の安全性に問題があると認識された状況の中、中国企業には2つの課題がある。「安全性の向上」はもちろんだが、もう一つ、「ブランド価値の向上(安かろう悪かろうというイメージの返上)」が今後の課題になるという指摘があるという[2]。
「ブランド価値の向上」には、中国の人件費が高くなっていった結果、魅力が薄れ、中国と同等以上に低価格(人件費が安い)が魅力的なベトナムやインドに生産工場が集まり始めているという状況も関係している[2](他にはチャイナ・プラス・ワンも参照)。
損なわれた信頼の回復には「5年はかかる」が、企業が品質、ブランド価値を向上させていくのは日本や韓国もかつて通った道であり、いずれ中国製品も認められる日が来る(インターブランド チェジット発言)という指摘もある[2]。
中国国家食品薬品監督管理局の元局長は1998-2006年に8社から650万人民元の賄賂を受け取り偽薬を認可したとして、2007年5月29日に1審で死刑判決を言い渡された。1審も初公判から2週間で判決という異例の早さであったが、控訴審も1ヶ月で終了し死刑確定、2007年7月10日には死刑が執行と中央政府閣僚に対し異例の早さで終結した[3]。 中国国家質量監督検験検疫総局の李長江局長は、一連の騒動を受けて、「(中国製の基準に満たない製品の)リコールは必要だが、全ての中国製品が品質基準を満たしていないと決め付けることは、不当である。」と述べた。[4]。
中国の裕福層では自国産品(中国産)を購入しないようになっている。 特に、大都市部の高級販売店では日本の有機栽培食品が日本の数倍の値段で売られている。 中国の物価指数から考えればその値段は一般に販売されている物の数十倍にもなるはずであるが、売り上げは伸びているという。 日本人が安い中国野菜を食べて、中国人が高価な日本野菜を食べているという逆転現象が進んでいる。 飲料水一つを取っても、水道水はとても飲めないため大型ボトルでミネラルウオーターを購入しているような状況である。 中国人自身が最も自国の食の安全を信じていないと揶揄されている。
安全性が問題となった事例
2006年9月よりパナマで原因不明の病気にかかり387人が死亡する事件が発生。アメリカより調査団が派遣され、調査の結果、パナマ政府が2006年5月に中国から輸入した風邪シロップであることが判明した。その風邪シロップは、中国の上海近郊の工場で作られた、毒性の強いジエチレングリコールという化学物質を中国の業者が「グリセリン」と偽って販売し、スペインなどの中間業者が「風邪シロップ」としてパナマ政府に販売していた、というルートが判明した[5](ジエチレングリコールの項も参照)。
2007年5月、北海道内において、中国製の土鍋で加熱調理中に、蓋と鍋との間から銀色の液体が流れ出たとの苦情があった。苦情を受けた量販店が検査したところ、(基準値を下回る量であったが)鉛が検出され、土鍋から鉛が溶け出した事が判明した。報道を受け、輸入業者は鍋を自主回収した[6]。
中国がペットフードの原料として輸出した小麦粉にプラスチックの原材料であるメラミンとシアヌル酸の化学反応による物質が原因でぺットフードを食べた犬猫が腎不全で4000匹が死亡。販売元のカナダのペットフード販売大手、メニュー・フーズ社が6千万缶以上の缶詰を回収した[7]。
2007年6月、アメリカ国家道路交通安全局(NHTSA)は、フォーリン・タイヤ・セールズ社が輸入販売していた文登三峰輪胎有限公司製のタイヤについて、耐久性上の問題があるとして使用を禁止した。当該タイヤは、一般になじみの薄いコンテナトレーラー用のタイヤであり、大きな社会問題となるまでには至らなかったものの、45万本ものタイヤがリコールの対象となった[8]。
2007年6月、米国で、中国製の医薬品原料を含んだ米国製の血液凝固阻止剤「ヘパリンナトリウム」を使用した患者21人が死亡、300人以上がアレルギー症状を訴えた。販売会社であるバクスターの中国工場については、FDAの調査が行われていなかったことが問題となっている。
2007年8月ニュージーランドの放送局TV3の消費者監視番組「Target」で中国製の子供服に発ガン性のあるホルムアルデヒドがWHOが定める人体の安全レベルを大きく超える900倍で検出されたとする放送を受けて、ニュージーランド消費者問題省(ministry of consumer affairs)が調査に入った[9]。
2007年8月米国で危険なレベルの鉛を含む中国製きかんしゃトーマスのコマや、バケツ、スポンジ・ボブのアドレス帳と、日記が自主回収された[10]。
2007年8月米国オハイオ州の玩具販売店「Jo-Ann Stores of Hudson(ジョアン・ストアズ・オブ・ハドソン)」は、中国製の水遊び用の子供用玩具の連邦法の基準を超える鉛が塗料から検出されたことを受けて、商品名「Robbie Ducky(ロビーダッキー)」(アヒルの玩具)およそ6000個をリコールした[11]。