1974年(昭和49年)に法制審議会総会で決定された改正刑法草案には、その第12条に不真正不作為犯を規定する。改正刑法草案は国会に上程されることなく、今日に至る。
第12条(不作為による作為犯)
罪となるべき事実の発生を防止する責任を負う者が、その発生を防止することができたにもかかわらず、ことさらにこれを防止しないことによつてその事実を発生させたときは、作為によつて罪となるべき事実を生ぜしめた者と同じである。
江戸時代には現在の刑法よりも多くの不作為犯の規定が存在した。特に封建的な道徳観に基づく規定が多い。公事方御定書71条寛保4年(1744年)追加によれば、目上の親族・主人・師匠が生命の危険に晒された場合に、目下の親族・召使・弟子には救助義務があり、これに違反すれば重刑が科せられ、特にそれが親子関係であった場合には原則的に死刑が適用された。
当時の江戸町奉行の記録によれば、火災に巻き込まれた親を救出出来なかった子供が「子であれば、自分が焼け死んでも親を救うべきであるのにそれをしなかったのは人倫に反する大罪である」として打ち首とされた例が記されている。
関連項目
義務
改正刑法草案
カテゴリ: 犯罪 | 刑法
更新日時:2007年12月22日(土)15:30
取得日時:2008/09/07 06:15