戦時中において、不発弾が問題とされるのは作戦(戦術)の可否においてのみで、特に大量の爆弾を使用している場合には、何割かが爆発しなくても、予測できる範疇内で在れば、ほとんど問題とされない。例えば爆撃において常に2割の爆弾が不発弾であるならば、2割5分多めに爆弾を積載して爆撃すればよいためである。
だがこの不発弾に「機能上に欠陥が無くとも爆発しなかった物」がある場合に、これが後々の問題となる事がある。これらは安全装置が外れた状態で爆発しないまま放置されるためである。
これらの「信管に適切に衝撃を加えさえすれば、すぐ爆発する」と云う状態は、戦争終結後にも残る可能性があり、これが戦後復興を妨げるケースがある。このような不発弾は一種の地雷のようなもので、何年も放置された結果、不注意にもこの不発弾を発見した人が衝撃を与えてしまい、被害を受けるケースも発生する。
爆弾は通常、鉄製の容器に火薬を充填しており、特に戦乱の長く続いた地域で発生する資源不足の折に、スクラップとして鉄製品にリサイクルするというケースも聞かれる。だが信管を処理する段階で失敗、爆発させてしまってスクラップ業者等が爆死すると云う事件も報じられている。また畑等に落ちた爆弾を処理しようと掘り起こしていて、被害に遭うケースも聞かれる。余禄ではあるが、米国は日本に対して第二次大戦の際に焼夷弾を大量に使用し、この中には発火に失敗してそのまま残った物も在った。これにはマグネシウムが使用されていた。第二次大戦当時の日本では生活に必要な鍋釜といった調理器具でさえも徴発して兵器の製造に充てたため、深刻な金属不足に見舞われていた。そのような状況下で横行した悪徳商法の中には、一見アルミニウムのように見えるマグネシウムを加工して鍋釜を作り、これを売ると云う信じられないようなケースもあったという。これらマグネシウム製の鍋釜の中には、火に掛けられた途端に発火して、跡形も無く燃え尽きた事まで在ったようだ。
これらは一つずつ航空機から落していた時代よりも、クラスター爆弾のような大量の爆発物を撒き散らして四散する爆弾の方が、後々に残る不発弾の量的な問題も多く、かつての紛争国での大きな問題となっているため、禁止せよとする議論も盛んである。(→クラスター爆弾の項を参照されたし)
戦時中の不発弾の問題に関して、爆弾をわざと劣化しやすいように設計して、一定期間経った物は爆発しないようにするという設計思想もある。ただこの方法は、平時に於いて備蓄され、有事の際に使用される兵器の場合(大抵の兵器は、そのような物ではあるが)には動作不良にも繋がる事から、余り採用は進んでいない。
その一方で注意を喚起するように、わざと目立ち易い色(黄色など)に塗装する事もある。これらは不発弾回収の便を考慮してのものではあるが、逆に目立つ色である事から、事情を知らない子供が拾って弄っていて爆死するケースも聞かれた。
アフガニスタンでも使用されたクラスター爆弾では、黄色い清涼飲料水の容器サイズである円筒形の子爆弾に帯や風船(小さなパラシュート構造)がついていたが、これを市民が弄って死傷したため、先の使用禁止の議論にも繋がっている。これらは人道的な目的で空中投下ないし配布した難民救済用の食糧パック(→レーション)も、黄色いビニール袋に包装されていたため、更なる混乱を煽っていると非難された事例である。
⇒食糧パックと「そっくり」な不発弾
⇒BLU-97クラスター爆弾(英文・写真付き)
なお食糧パックは後に、この混乱を避けるため、オレンジ色のパッケージへと変更される事と成った。
関連項目
ベトナム戦争
クラスター爆弾…バラ撒かれる子爆弾の数が非常に多く、相対的に不発弾の数も多い。
ブラック・ジャック(主人公と母親が不発弾で死傷する)
外国語版Wikipediaの『不発射弾』の記事
⇒en:Dud
⇒he:??? ??????
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更新日時:2008年8月5日(火)07:04
取得日時:2008/08/26 15:46