中世ドイツの悲恋伝説に登場する主人公の言葉に因む。昔、騎士ルドルフは、ドナウ川の岸辺に咲くこの花を、恋人ベルタのために摘もうと岸を降りたが、誤って川の流れに飲まれてしまう。ルドルフは最後の力を尽くして花を岸に投げ、「Vergiss-mein-nicht!((僕を)忘れないで)」という言葉を残して死んだ。残されたベルタはルドルフの墓にその花を供え、彼の最期の言葉を花の名にした。
このような伝説から、この花の名前は当地ドイツで「フェアギスマインニッヒト(Vergiss-mein-nicht)」と呼ばれ、英名もその直訳の「フォーゲットミーノット(Forget-me-not)」である。日本では、1905年(明治38年)に植物学者の川上滝弥によって初めて「勿忘草」「忘れな草」と訳された。それ以外の国々でも、同様の意味の名前が付けられている。
花言葉の「真実の愛」「私を忘れないで下さい」も、この伝説に由来する。
ワスレナグサにまつわる文学作品
先述した悲恋伝説を詠んだ、ドイツ擬古典主義の詩人・プラーテン(August Graf von Platen-Hallermnde,1796 - 1835年)の詩
ドイツの詩人ウィルヘルム・アレント(Wilhelm Arent,1864年 - 没年不明)の詩、「わすれなぐさ(Vergiss-mein-nicht)」上田敏(1874年−1916年)が翻訳したものが名訳として知られている。(上田敏訳詩集『海潮音』に所収)
北原白秋(1885年 - 1942年)の詠んだ短歌(『桐の花(1913年)』に所収)
フランスの作家マルセル・プルースト(1871 - 1922年)の小説『失われた時を求めて』ワスレナグサは、メインテーマではないが、重要なメッセージを持つ小道具として計11回登場する。
ワスレナグサの含まれる歌詞または題名の歌
コバルトブルー (THE BACK HORN)
Forget-me-not (尾崎豊)
ウィキメディア・コモンズには、 ⇒ワスレナグサ属 に関連するマルチメディアがあります。ウィキメディア・コモンズには、 ⇒ワスレナグサ属 に関連するマルチメディアがあります。 カテゴリ: ムラサキ科
更新日時:2008年6月12日(木)17:19
取得日時:2008/07/19 19:07