ワスレナグサ
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日本で見られる種

シンワスレナグサ(学名:Myosotis scorpioides、和名:ワスレナグサ)種小名のscorpioides は、「サソリの尾に似た」という意味。(花序がサソリの尾のように曲がっていることから。)英名は、True Forget-me-not,Water Forget-me-not.(ヨーロッパ産の基本種で、その他のワスレナグサ属と区別するために、True Forget-me-not という呼び名が付けられている。)多年生植物。花は薄青色。ノハラワスレナグサや品種改良で作られた園芸品種などに比べると花の咲く様子が地味なので、観賞用としては敬遠される。

ノハラワスレナグサ(学名:Myosotis alpestris)種小名のalpestris は、「亜高山の、草本帯の」という意味。英名は、Alpine Forget-me-not.多年生植物。花は薄青色・鮮青色。日本の園芸業界では、ワスレナグサとして流通している。

エゾムラサキ(学名:Myosotis sylvatica、別名:ミヤマワスレナグサ、ムラサキグサ)種小名のsylvatica は、「森の」という意味。英名は、Garden Forget-me-not,Wood Forget-me-not,Woodland Forget-me-not.二年生〜多年生植物。花は薄青色・薄紫色。は切れ込みが深く、立ち上がった鉤状の毛がある。(他のワスレナグサ属の萼の毛は平たく伏している。)ワスレナグサ属の中で唯一の日本在来種(元来の自生分布地は北海道根室付近と長野県松本盆地)。日本の園芸業界では、ワスレナグサとして流通している。

上記の他、ノハラムラサキ(学名:Myosotis arvensis)、ハマワスレナグサ(学名:Myosotis discolor Pers)、品種改良で作られた園芸品種など。


名前の由来(伝説)

中世ドイツの悲恋伝説に登場する主人公の言葉に因む。昔、騎士ルドルフは、ドナウ川の岸辺に咲くこの花を、恋人ベルタのために摘もうと岸を降りたが、誤って川の流れに飲まれてしまう。ルドルフは最後の力を尽くして花を岸に投げ、「Vergiss-mein-nicht!((僕を)忘れないで)」という言葉を残して死んだ。残されたベルタはルドルフの墓にその花を供え、彼の最期の言葉を花の名にした。

このような伝説から、この花の名前は当地ドイツで「フェアギスマインニッヒト(Vergiss-mein-nicht)」と呼ばれ、英名もその直訳の「フォーゲットミーノット(Forget-me-not)」である。日本では、1905年(明治38年)に植物学者の川上滝弥によって初めて「勿忘草」「忘れな草」と訳された。それ以外の国々でも、同様の意味の名前が付けられている。

花言葉の「真実の愛」「私を忘れないで下さい」も、この伝説に由来する。


ワスレナグサにまつわる文学作品

先述した悲恋伝説を詠んだ、ドイツ擬古典主義の詩人・プラーテン(August Graf von Platen-Hallermnde,1796 - 1835年)の詩

ドイツの詩人ウィルヘルム・アレント(Wilhelm Arent,1864年 - 没年不明)の詩、「わすれなぐさ(Vergiss-mein-nicht)」上田敏(1874年−1916年)が翻訳したものが名訳として知られている。(上田敏訳詩集『海潮音』に所収)

北原白秋(1885年 - 1942年)の詠んだ短歌(『桐の花(1913年)』に所収)

フランスの作家マルセル・プルースト(1871 - 1922年)の小説『失われた時を求めて』ワスレナグサは、メインテーマではないが、重要なメッセージを持つ小道具として計11回登場する。


ワスレナグサの含まれる歌詞または題名の歌

コバルトブルー (THE BACK HORN

Forget-me-not (尾崎豊
ウィキメディア・コモンズには、 ⇒ワスレナグサ属 に関連するマルチメディアがあります。ウィキメディア・コモンズには、 ⇒ワスレナグサ属 に関連するマルチメディアがあります。 カテゴリ: ムラサキ科

更新日時:2008年6月12日(木)17:19
取得日時:2008/07/19 19:07


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen