古典ラテン語の慣用表現は、現代の西洋諸語においても使われることが少なくなく、そのうち一部は日本語にも入っている。なお、ラテン語起源の英語などの単語が日本でも使われる例は、もちろん数多くある。
ad hoc アド・ホク:暫定の、臨時の(アドホック)
ad lib.(ad libitium(アド・リビティウム)の略):即興(アドリブ)
alius ibi (alibi) アリウス・イビ:「他の場所で」の意(アリバイ)
a priori ア・プリオリ:先天的に、(哲学)先験的に(ただし古典ラテン語法ではない)(アプリオリ)
cum () クム:ともに、英語の with
de facto デ・ファクト:事実上の(対義語は de jure(法律的には))、defact は誤り(デファクト)
et alli (et al.) エト・アリ:その他の者(論文の著者名省略などでしばしば用いられる)
et cetera (etc.) エト・ケテラ:その他(エトセトラ)
ego エゴ:私、自我
facsimile ファクシミレ:似せて作れ(ファクシミリ)
persona non grata ペルソナ・ノン・グラタ:(外交)好ましからざる人物
Quod Erat Demonstrandum (Q.E.D.):証明終わり(直訳は「証明されようとしていたもの」)
sine () シネ:〜なしに、ともなわず、英語の without
virus ウィルス:毒
missile ミッシレ:投げられるもの(ミサイル)
ラテン語由来の商号や固有名詞としては、例えば以下のようなものがある。
Audi(ドイツの自動車メーカー):audi は「聞け」の意。創業者ホルヒ(ドイツ語で「聞け」)に因む
『AERA』(朝日新聞社の雑誌):?ra は「時代」の意。英語の era
『SAPIO』(小学館の雑誌):sapio は「私は考える」の意(現在分詞は sapiens)
プリウス(トヨタ・プリウスおよび日立製作所のパーソナルコンピュータ):prius は「〜に先立って」の意
ベネッセコーポレーション:bene + esse で「良く存在すること」の意の造語
りそな銀行(大和銀行とあさひ銀行が合併して出来た金融機関):resona は「共鳴せよ、響き渡れ(命令形、単数)」の意
ユヴェントス:イタリアの著名なサッカークラブ。juventus は「青春、青年」の意
湘南ベルマーレ:湘南をホームタウンとするJリーグクラブ。bellum(美しい)+ mare(海)で Bellmare
ラテン語由来の記号
&(アンパサンド) - ラテン語の et の合字が記号化したものである。
!(感嘆符、エクスクラメーション・マーク) - ラテン語の io の、2字を縦に重ねた合字が記号化したものである。
?(疑問符、クエスチョンマーク) - ラテン語の quaestio の最初の q と最後の o を縦に重ねた合字という説がある。
関連項目
言語
言語学
バチカン市国
古ラテン語
イタリア語
フランス語
スペイン語
ポルトガル語
ルーマニア語
レト・ロマン語
英語
ギリシア語
ラテン語とルーマニア語の音韻の変化
ローマ法
カノン法
ラテン文学
アヴェ・マリア(アウェー・マリア)
ヴルガータ(ウルガータ)
ラテン語の地名
ロータシズム
ケンブリッジラテン語講座
レクスィコン・ウーニウェルサーレ
法学のラテン語成句の一覧
Wikipedia:外来語表記法/ラテン語
『ローマ人の物語』 - 塩野七生の著作。ラテン語でタイトルが書かれているほか、作中にラテン語のルビが振られる箇所もある。