ラテン語
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俗ラテン語

古典期が終わると、人々が話すラテン語は古典語からの変化を次第に顕著に見せるようになっていった。この時代に大衆に用いられたラテン語は俗ラテン語と呼ばれる。2世紀、あるいは3世紀頃から俗ラテン語的な特徴が見られるようになっていたが、時代が下るにつれ変化は大きくなり、地方ごとの分化も明らかになっていった。

古典ラテン語には Y を除けば5母音があり、長短を区別すれば10の母音があったが、俗ラテン語になるとこれらは以下の7母音になった。[a] [?] [e] [i] [?] [o] [u]

古典期の長母音 [e?] は [e] に、[o?] は [o] に変化した。また短母音 [e] と [o] は、俗ラテン語ではそれぞれ [?] と [?] になった。古典期の V は、子音としては [w] と発音されたが、俗ラテン語の時代には [v] に変化していた。さらにアクセントはピッチアクセントから現代ロマンス諸語と同様の強勢アクセントに置き換えられていった。古典期の [k] と [g] も変化を起こした。これらは前舌母音([i] や [e])の前では軟音化して口蓋音化(硬口蓋音化)し、それぞれ [t?]、[d?] の音になった。

俗ラテン語では動詞などの屈折にも変化が起きた。動詞の未来時制では、古典期の -bo に代わり habere(持つ)の活用形を語幹末に付した形式が用いられ始めた。指示詞 ille は形が変化し、次第に冠詞として用いられるようになっていった。名詞の曲用では格変化が単純化され、主格と対格は同一(特に女性名詞)になり、属格と与格も統合された。単純化した名詞の格に代わって前置詞が発達していった。例えば属格に代わり de が、与格に代わり a が用いられ始めた。

イタリアやイベリア半島ではやがて名詞の格変化は消滅し、フランスでも12世紀頃には使われなくなり、ダキアで使用されたのちのルーマニア語を除いて格変化はなくなった。このような文法的特徴のみならず、音韻面や語彙でも地方ごとの違いを大きくしていった俗ラテン語は、やがてロマンス諸語と呼ばれる語派を形成した。


中世ラテン語

かつてのローマ帝国の版図で用いられたラテン語は一般大衆には使われなくなり、それぞれの地域でラテン語から変化した俗ラテン語がそれに置き換えられた。一方で古典ラテン語は、旧ローマ帝国領内のみならず西ヨーロッパ全域において近代諸語が文語として確立するまでは、学術上の共通語として使用された。カトリック教会でも同じく、古典ラテン語の伝統の下にあるラテン語が教会ラテン語と呼ばれて使用されたが、こちらはその後もなお使用され続けた。


近代および現代

ヨーロッパではラテン語は長い間教会においても学問の世界においても標準的な言語として用いられてきたが、ルネサンスと共に古典古代の文化の見直しが行われ、古典期の文法・語彙を模範としたラテン語を用いようとする運動が人文主義者の間で強まった。これにより中世よりもむしろ「正しい」ラテン語が教育・記述されるようになる。共通化が進んだラテン語は、近代においても広く欧州知識人の公用語として用いられた。

この近代ラテン語で著述した主な思想家としてはトマス・モア(『ユートピア』)、エラスムスのような人文主義者だけでなく、デカルトスピノザなどの近代哲学の巨人も挙げられる。有名なデカルトの「我思う、ゆえに我あり」という言葉の初出は『方法序説』フランス語版であるが、後にラテン語訳された Cogito, ergo sum.(コーギトー、エルゴー・スム) の方が広く知られている。ただしフランスの啓蒙思想家、ドイツのカント以降は自国語で著述するのが主流になった。

学問的世界においては、ラテン語はなお権威ある言葉であり世界的に高い地位を有する言語である。現在でも学術用語にラテン語が使用されるのには、学術用の語彙が整備されており、かつ死語であるために文法などの面で変化が起きない(現実には中世・近世を通して多少の変化はあったが)という面、あるいは1つの近代語の立場に偏らずに中立的でいられるという面も見逃すことはできない。無論これは他の古典語でも同じであるが、ラテン語が選択されたのは近現代におけるそうした学問が、良し悪しは別として、欧州中心のものであったことが反映している。現在も活用されている場面として、たとえば生物学名はラテン語もしくはギリシア語単語をラテン語風の綴りに変えたものがつけられるのが通例である。

また、現在においてもラテン語の知識は一定の教養を表すものであり、イギリスエリザベス2世1992年を評して Annus Horribilis(アンヌス・ホッリビリス、ひどい年) とラテン語を使ったこともその現れといえる。だが、ラテン語が今日の欧州で重視されているとまでいうことはできない。欧州諸国では第二次世界大戦前までは中等教育課程でラテン語必修の場合が多かったが、現在では日本での「古典」「古文」に相当する科目として存在する程度である。

日常会話という観点からみると、現代ではラテン語での会話そのものがほとんど存在しないため、死語に近い言語の1つであるともいえるが、ラテン語は今でも欧米の知識人層の一部には根強い人気がある。近年はインターネットの利用の拡大に伴ってラテン語に関心のある個人が連携を強めており、Wikipedia にもラテン語版がある。また、フィンランドの国営放送も定期的にラテン語でのニュース番組を放送している。

現在、ラテン語を公用語として採用している国はバチカン市国のみである。これは、現在でもラテン語がカトリック教会の正式な公用語に採用されているためであるが、そのバチカン市国でもラテン語が用いられるのは公式会見のみで、日常生活ではイタリア語が用いられる(バチカンはローマ市内にある)。


発音

ヨーロッパの各地で長期にわたって用いられていたため、国や地域、時代によって発音は異なるが、現代には大きく分けて古典式、イタリア式、ドイツ式の3つがある。イタリア式には、現代イタリア語の原則にのっとって発音するものと、それをもとにした教会式(ローマ式)の2つがある。後者は、フランスのソレム修道院で提唱された発音法であり、ピウス10世が推奨したことで広まった。

日本の大学で学ぶ発音は、原則として古典式である。一方、ラテン語の楽曲の歌唱においてはイタリア式、ドイツ式が主流である。どのように異なるか、いくつか例を示す(実際には、地域や人によって発音の揺れがある)。

発音古典式イタリア式ドイツ式
ae (?)[ae][e][?]
oe (?)[oe][e][?], [?]
s[s][s]、母音間で [z][1][s][2]
sc[sk]a, o, u の前では [sk]、e, i の前では [?]a, o, u の前では [sk]、e, i の前では [sts]
z[z][dz][ts]
三ヶ尻正『ミサ曲・ラテン語・教会音楽ハンドブック?ミサとは・歴史・発音・名曲選』(ショパン、2001年)を元に作成
^ 教会式では [s]。たとえば Kyrie eleison(主よ憐れみ給え)の s
^ 母音間、あるいは単に s+母音 の場合に [z] と発音することもある

なお、日本語では古典式またはドイツ式の音をカタカナ表記するのが慣習となっている。ただし、古典式によっていると思われる場合でも、母音の長短の別を表記しない場合がほとんどである。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki