旧モンゴロイドも参照
中東地域・インド亜大陸方面から東南アジア方面に進出したと考えられるモンゴロイドを、かっての形態人類学では古モンゴロイドと区分した。
琉球列島を含む日本列島に到達した縄文人は古モンゴロイドとされる。なお、現在、北米最古の人骨であるケネウィック人は古モンゴロイドと最も類似し、古モンゴロイドの一部は北米にも進出したと考えられている。
古モンゴロイドは、熱帯雨林に適応した結果、低めの身長、薄めの肌の色、発達した頬骨、鼻梁が低く、両眼視できる視野が広い等の特徴を持つと考えられた。他の、彫の深い顔、二重瞼、体毛が多いこと、湿った耳垢、長めの腕脚、波状の頭髪、長頭、等の特徴は新モンゴロイド以外の多くの「人種」と共通する。
新モンゴロイドも参照
北に向かった古モンゴロイドの子孫、及び中東にそのまま留まった集団の子孫がそれぞれ北上し、東ユーラシアの寒冷地域で独自の適応を遂げた集団が、かっての形態人類学で新モンゴロイドとされた人々である。
日本列島に到達した新モンゴロイドが渡来系弥生人で、日本列島全体においては、渡来系弥生人と縄文人の遺伝子が混ざりその後の日本人が形成されたとする説もある。
新モンゴロイドは、寒冷地域に適合した体質として、凹凸の少ない顔立ち、一重瞼、蒙古襞(目頭の襞)、体毛が少ないこと(特に男性のひげの少なさ)、耳垢が湿ったあめ状ではなく乾燥した粉状となり、耳垢の特徴と同じ遺伝子によるわきがの原因となるアポクリン汗腺が少なく、頭髪が直毛であること、短頭等がある。
この記事には『独自研究』に基づいた記述が含まれているおそれがあります。
これを解消するために独自研究は載せないを確認した上で、ある情報の根拠だけではなく解釈、評価、分析、総合の根拠となる出典を示してください(テンプレート)。
南北アメリカ大陸では、「モンゴロイド」の定着以前に人類は全く存在していなかったとの説が有力である。
モンゴロイドの一部は、フィリピン群島を経て東南アジアから太平洋に漕ぎ出し、イースター島やニュージーランドにまで到達している(今日のポリネシア人、ミクロネシア人)。さらに一部のモンゴロイドは、古代に稲作文化を携えてアフリカのマダガスカル東部地域にも居住地域を拡大したとされる。(途中のインド洋島嶼部の多くは無人島で、且つアフリカ東部や中近東の陸地伝いには彼らによる移動の痕跡がみられないため、反対方向に向かったラピタ人やポリネシア人と同じく、相当高度な航海技術によって海上ルートを進んだと思われる。
ユーラシア大陸のモンゴロイドは、当初はヒマラヤ山脈以東の太平洋沿岸及びその周辺を居住地域としていた。しかしモンゴル高原を中心とする中央アジアの乾燥帯に居住したモンゴロイドは遊牧生活で身につけた騎馬技術に長けたため、古代から中世においては軍事的に優位な存在であり続けた。
彼らはこの軍事力を武器に、古代はコーカソイドの居住地域であった中央アジア西域に進出、その後、東ヨーロッパ及び中東・南アジア(インド亜大陸)にも進出した。特にモンゴル帝国はユーラシア大陸の東西に及ぶ巨大な勢力圏を築くに至った。遊牧民であるモンゴル人は、軍事遠征の際は家族・家畜を帯同し部族全員で移住しながら行動を続けたためモンゴル人の侵入を許した地域では、モンゴル人と現地住民の混血がおこった。
ユーラシア大陸東部のモンゴロイドは、寒冷適応の程度の軽重によって大きく旧モンゴロイド・新モンゴロイドに区分されたが、遺伝的に見ると他の集団間の差異に比べて大きな隔たりは存在しない。モンゴル地域・中国東北部・朝鮮半島には新モンゴロイドが比重として圧倒的に多いのに対し、大陸南部や島嶼部へ行く程旧モンゴロイドの比重が高まっているとされた。
ただし、新モンゴロイドや旧モンゴロイドという呼び方はあくまで極寒地域の環境に適応した形質的な表現方法であって、決して旧モンゴロイドが新モンゴロイドに進化したわけではない。なぜなら形質というのはここ数万年で環境に適応した結果だからである。しかし、遺伝子は環境によって変化はしない。そういった理由から、現在の人類学では形質研究よりも遺伝子研究が重視されている。遺伝子的には南方系モンゴロイドと北方系モンゴロイドと区分する場合もある。
遺伝的な近縁関係から人類集団を分類する近年の学説では、先述の通り、アジアに居住を続けてのちに一部が太平洋諸島・マダガスカル島に移住した東ユーラシア人と、南北アメリカ大陸で分化した南北アメリカ人に、旧来の狭義の「モンゴロイド」が二分されるとする。
近年のDNA分析では、モンゴロイドとその他人種との混血度を検証する手段として、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の突然変異(下戸遺伝子)を遺伝子マーカーとする方法が知られる。下戸遺伝子とは、ALDHの487番目のアミノ酸を決める塩基配列がグアニンからアデニンに変化したものである。この遺伝子は2万年程前に突然変異によって生じたとされ、特に新モンゴロイドに特有であり、この遺伝子を持つということは、「新モンゴロイド」であるか、かつて混血がおこったことの証明となる。