第三次ポエニ戦争はこうした強大になったローマの力を地中海世界に改めて示し、地中海を徐々に「われらの海」としていった。こうした一連の戦争はシチリア、コルシカ、サルディーニャ、ヒスパニア、アフリカ(カルタゴ)をローマの属州とする一方でローマ軍の主力であった中小の自作農を没落させ、軍団の弱体化を招いた。また裕福なプレブス層は新たに獲得した利権を利用しさらに富を蓄え、従来のパトリキに合流してノビレスと呼ばれる新貴族層を形成していった。このような貧富の格差の拡大はローマに重大な社会不安の種として以降の歴史に大きな影響を与えることになった。
参考文献
ベルナール・コンベ=ファルヌー著、石川勝二訳『ポエニ戦争』白水社、文庫クセジュ
長谷川博隆『ハンニバル 地中海世界の覇権をかけて』講談社、講談社学術文庫
エイドリアン・ゴールズワーシー著、ジョン・キーガン監修、遠藤利国訳『図説 古代ローマの戦い』東洋書林
松谷健二『カルタゴ興亡史』中央公論社、中公文庫
アラン・ロイド著、木本彰子訳 『カルタゴ 古代貿易大国の滅亡』河出書房新社
ニック・セカンダ著、鈴木渓訳『共和政ローマの軍隊 地中海の覇者200BC?104BC』新紀元社、オスプレイ・メンアットアームズ・シリーズ
テレンス・ワイズ著、桑原透訳『カルタゴ戦争 ポエニ戦争の軍隊265BC?146BC』新紀元社、オスプレイ・メンアットアームズ・シリーズ
ジョン・プレヴァス著、村上温夫訳 『ハンニバルアルプス越えの謎を解く』白水社
塩野七生『ローマ人の物語4?6 ハンニバル戦記』新潮社、新潮文庫
塚原富衛『ローマ・カルタゴ百年戦争』学研、学研M文庫
カテゴリ: 古代ローマ | 共和政ローマ | ポエニ戦争
更新日時:2008年10月2日(木)03:44
取得日時:2008/10/10 07:26