国によっては、パンケーキではなく別名で呼ばれることが一般的な場合もある。特に独立した記事があるものを以下に挙げる。
フランス…クレープ
オーストリア…パラチンタ
アメリカ・カナダのパンケーキは卵、小麦粉、牛乳もしくはバターミルクを原料とし、また膨張剤(主にベーキングパウダー)を加える。砂糖を入れることもある。これらから作った生地を熱した鉄板等の上に流し込み、約1cmの厚さにして焼く。膨張剤から発生した泡が生地の上面に上がってきたらひっくり返す。このようにして焼いたホットケーキの表面は明るい色をしており、メープルシロップ、バター、ピーナッツバター、果物等を添え、朝食として食べられることが多い。生地自体にブルーベリー、イチゴ、チーズ、ベーコン、バナナ、チョコレートチップを加え、甘みや香りをつけることもある。さらにナツメグやシナモンのような香辛料、バニラオイルのような香料を入れるものがある。
アメリカ国内では主にパンケーキ (pancake) と呼ばれるが、ホットケーキ (hotcake) 、グリドルケーキ (griddle cake) 、フラップジャック (flapjack) といった名称もある。なお、 ⇒グリドルとは料理用の鉄板の意味。「シルバーダラー・パンケーキ」(silver dollar:1ドル硬貨)といえば直径約7cmのホットケーキのことである。
アメリカ・バーモント州を発祥とするバーモント・パンケーキは小麦粉と一緒にオートミールもしくはそば粉を加え、ベーキングパウダーを多めに入れて焼く。焼き色が濃くなること、そば粉の香りが強く出ることが特徴である。
メキシコでは材料に小麦粉ではなくトウモロコシの粉を用いており、「パンケーキ」よりも「ホットケーキ」という呼び名の方が一般的である。レストランの朝食の定番メニューであり、路上の屋台やお祭りで(日を通して)売られていることもある。コンデンスミルク、フルーツジャム、甘い山羊乳といったさまざまなソースが1枚にかけられている。
イギリスのパンケーキは(日本や北米と同じく)材料に卵・小麦粉・牛乳を使うが、生地はずっと水っぽい。また、膨張剤を入れないので、フライパン等で焼いても膨らまず、厚さの薄いホットケーキになる。色は薄い茶色で、泡の跡が焦げ茶色に残る。日本・北米のホットケーキよりはフランスのクレープに近い。砂糖をまぶす、シロップをかける等で甘みをつけてデザートとして供されるほか、他の食物を巻き、食事として食べられることもある。フライパンで焼く代わりにオーブン等で焼くと、生地の温度はずっと高温になり、生地の中に含まれていた空気が膨らむ。これがヨークシャー・プディングである。
ドイツのパンケーキはイギリスのものと同様である。一部の地域ではプファンクーヘンとも呼ばれるが、一般的にプファンクーヘンとはドーナツの一種であり、多くの地域ではアイアークーヘン(Eierkuchen:卵ケーキ)と呼ばれる。
オランダのパンケーキは「Pannenkoek (パンネクック)」と呼ばれ、主に昼食や晩食として食べられる。クレープよりもわずかに厚く、また直径30cm以上にもなる大きさが特徴である。生地は卵をベースとしていて、リンゴ、チーズ、ハム、ベーコン、砂糖漬けのショウガ等を入れて焼く。何も入れずに焼いたパンネクックは砂糖をまぶして食べる。パンネクック・レストランではさまざまな種類のパンネクックを提供しており、家族向けの店として人気がある。他の地域のパンケーキと比べて特徴があり、値段も手ごろなことからオランダ国外からの観光客にも人気がある。
その歴史は、古代エジプトまで遡るといわれる。現在のホットケーキと同様なものはアメリカへ移民した人たちがフライパンでケーキを焼いたのが初めてとされる。
日本においては明治30年代初頭に雑誌で紹介されたのが最初といわれており、1914年(大正3年)に東京・上野にて現在と同様のホットケーキのようなドラ焼きが誕生したとされる。
戦後しばらくはドラ焼きとホットケーキは混同されていたようであり、長谷川町子の漫画『サザエさん』にてサザエが「ドラ焼きを焼く」と言ってホットケーキを焼いていたシーンが描写されている。
関連項目
クレープ
パラチンタ
ブリンツ
ブリヌイ
ポテトパンケーキ
アイホップ
どら焼き
ウィキメディア・コモンズには、 ⇒ホットケーキ に関連するマルチメディアがあります。 カテゴリ: パン | ケーキ | 北米の食文化
更新日時:2008年8月12日(火)06:19
取得日時:2008/08/12 17:55