ヘルメットは製造後時間が経つにつれ、緩衝材や外殻が劣化してくる。乗車に使用していれば劣化は早いが、使わずに保管していても経年劣化は進行する。しかし、見た目ではその劣化状況はわからない。ヘルメットの有効期限はSG規格において3年間と定められており、期限を越えたものは取り替えるよう業界では勧めている。また、ヘルメットは衝撃に対して潰れることで頭部を保護している。そのため、何度も衝撃を吸収し頭部を保護出来るようにはなっていない。一度でも強く衝撃を受けたものは、外見上大きな損傷が見られなくても、頭部を保護する能力を失っている可能性があり、それ以上使用しないことが推奨される。
製造業者
オージーケーカブト - バイク・自転車用ヘルメット
オージーケー技研 - バイク・自転車用ヘルメット
SHOEI
アライヘルメット
立花
野球においては打席に立つ打者は頭部保護の目的に装着する。投手が投げるボールを打者が頭部に受けた際に素材の硬さや形状及び内装の緩衝材、さらにヘルメット自体がはじき飛ばされることによりダメージが軽減される。
安全ヘルメットなどにあるあご紐は、衝撃をまともに受けて逆に危険になるためつけられておらず(このためベースへのダッシュによって脱げる事も)、前方に鍔、耳に当たる部分に耳あて(フラップ)がある。この耳あては左打者用では右耳に、右打者用には左耳についており耳の保護を行う。スイッチヒッターでは両耳付きヘルメットを使う選手もいる。頭部正面側にチームロゴ、頭部背面側には背番号が入れられることが多い。頭部には通気孔。この穴は従来は単なる丸穴だったが、近年は効率的に外気を取り入れられるようにデザインされた穴が空けられている例が多い。
日本のプロ野球では、1984年以降に在籍した選手、および1983年に在籍し耳あて付きヘルメットを着用した選手は耳あて付きヘルメットが義務、1983年に在籍し耳あて付きヘルメットを着用しなかった選手は選択可能となっていた。この基準は1996年シーズンから適用され、それ以前は1984年以降に入団した選手も耳あての無いヘルメットを着用することができ、和田豊や大豊泰昭はこの時に耳あて付きのヘルメットに変更している。この基準制定以降、落合博満(巨人→日本ハム)や平野謙(ロッテ)、金森栄治(ヤクルト)、田村藤夫(ロッテ→ダイエー)ら14人の選手が耳あての無いヘルメットを着用していたが、2000年を最後に引退した愛甲猛(中日)が最後の着用選手となった。また、14人のうちの一人であった安部理は1996年時点では耳あてのないヘルメットを着用していたが、1997年に西武から近鉄に移籍した際に耳あてのあるヘルメットに変更している。なお、水島新司の野球漫画「あぶさん」の主人公・景浦安武は1973年に南海ホークス入団という設定のため、現在でもフラップなしのヘルメットを使用している。
走者に関しても、打者用のヘルメットをかぶってプレイする。アマチュア野球ではこれは義務づけられており、プロ野球は義務ではないものの同様にヘルメットを脱ぐことはない。守備についている野手は打球や送球の行方を見ながらプレーするため危険は少ないが、走者はボールを見ずに走塁せねばならず、背後から送球が来ることもしばしばであり、危険が伴うことが理由である。
捕手は、守備につく際にもヘルメットを着用する。通常は鍔も耳あてもないお椀のような捕手専用ヘルメットが多く使用されている。アメフトのヘルメットのような顔全体を覆うヘルメットやアイスホッケーのGKのマスクを改良した物も存在しメジャーリーグでは普及している。日本球界でも村田真一や相川亮二が過去に着用したことがある。
守備機会でヘルメットを被る選手は捕手以外には考えられないが、過去にレロン・リー(ロッテ)、ジョン・シピン(大洋時代)、駒田徳広(横浜時代)といった選手は他の守備(シピンは二塁手、他は一塁手)のときも打撃用ヘルメットを着用。
選手以外ではボールパーソンもヘルメットを着用する。
ヘルメットに関するエピソード
かつて、トロント・ブルージェイズ、シアトル・マリナーズなどで活躍したジョン・オルルド一塁手は、一塁守備の際にも常にヘルメットを着用していた。実は、オルルドは大学時代の1988年に脳腫瘍で死の淵を彷徨い、手術で一命を取り留めている。手術の影響で強い衝撃は危険なため、頭部保護の目的で守備でもヘルメットを被るようになった。
元福岡ダイエーホークス(現ソフトバンク)の秋山幸二は、1999年に西武戦で松坂大輔から死球を顔面に受け、頬骨を骨折してしまう(ヘルメットに亀裂が入るほどの剛速球だった)。しかし、数試合後にはすぐにベンチに復帰。のち、契約メーカーにフェイスガードつきのヘルメットを特注した。それによって、スタメン復帰も果たし、ダイエーにとって初めての優勝に大きく貢献した。
チャーリー・マニエル(近鉄時代)も八木沢荘六(ロッテ)投手の投球を顎に受け、休場明けの復帰試合にはアメリカンフットボールのガードが顎についた特注ヘルメットを着用した。