これらの地方料理は高級レストランなどに限らず一般家庭でも親しまれているものである。
プロヴァンス料理
プロヴァンス地方の料理。南イタリア料理と同じくトマトやオリーブオイル、オリーブを多く用いる他、エルヴ・ド・プロヴァンス( ⇒herbes de Provence)と呼ばれる当地独特のハーブを多く調合したものを用いる。地中海に面したマルセイユなどの町ではブイヤベースなどの魚料理も多い。ガルディアン・ド・トロなど、ごく一部の地域のみに伝わる伝統料理もある。アイオリソースもプロヴァンス料理の特色の一つである。
バスク料理
バスク地方もプロヴァンスと同じくトマトの使用量が多いが、同様にトウガラシも多く用いられる。カタロニアやスペイン料理との共通点も多い。
ラングドック料理
ラングドック地方はガチョウ料理が多く、ガチョウの肝であるフォアグラや、セップ茸(c?pe、ヤマドリタケ)、アルマニャックなどが用いられる。
アルザス料理
アルザス地方の料理。シュークルート(ザワークラウト)、クグロフなどドイツ料理の影響が強く、国境のライン川を挟んで反対側の黒い森地方の料理にも似ている。
ピカルディー料理
ピカルディーやノール県は北部国境を接するベルギー料理の影響を受けている。アンディーヴ( ⇒endive、チコリー)のグラタンなど共通するメニューもある。ビールやジャガイモも用いられる。
ノルマンディー料理
ノルマンディーは北大西洋に面しており、モン・サン=ミシェル付近では潮風に吹かれた牧草で育てた子羊の肉が名物とされる。シードルの産地でもあり、リンゴを用いた味付けも多い。バターや生クリームの使用量も多い。
ブルターニュ料理
ブルターニュは冷涼な気候のため作物は不作とされる。ソバ粉のクレープ(ガレット)が有名であるほか、ケルト系のブルトン文化が料理にも残っている。
オーヴェルニュ料理
オーヴェルニュ地方
ブルゴーニュ料理
ブルゴーニュはフランスの家庭料理を代表するブッフ・ブルギニョン( ⇒b?uf bourguignon、牛肉の赤ワイン煮込み)発祥の地でもある。
ロワール料理
ロワール地方はロワール川沿いの白ワインの産地であり、白ワインを使った魚料理が特徴的である。
サヴォア料理
サヴォア地方は山岳地帯でスイス国境に近く、フォンデュ・オ・フロマージュ(チーズフォンデュ)やラクレットなど乳製品を多用した料理が多い。
近現代において新たに生まれた料理
ヌーヴェル・キュイジーヌ(新しい料理)
担い手となったスターシェフたち 〜 ポール・ボキューズ(Paul Bocuse)、トロワグロ兄弟、ルイ・ウーティエ(Louis Outhier)、アラン・サンドラス(Alain Senderens)、ミッシェル・ゲラール(Michel Guerard)、アラン・シャペル(Alain Chapel)
キュイジーヌ・モデルヌ(現代の料理)
担い手となったスターシェフたち 〜 ジョエル・ロブション(Joel Robuchon)、ピエール・ガニェール(Pierre Gagnaire)、アラン・デュカス(Alain Ducasse)、ベルナール・ロワゾー(Bernard Loiseau)、ベルナール・パコー(Bernard Pacaud)
フランスワインとフランスチーズには各地方や細かな地域ごとにさまざまな特徴があり、AOCをはじめとするさまざまな規格で品質が保証されている。フランスのほとんどの地域においてワインが飲まれている。ワイン以外の酒では、ノルマンディー地方のシードルおよびその蒸留酒であるカルヴァドス、アルザス地方のビールが挙げられる。
フランスパンもまたフランスの食卓を特徴付ける重要な位置を占めている。代表的なバゲットのほか、田舎風を意味するパン・ド・カンパーニュ( ⇒pain de campagne)、全粒粉を用いたパン・コンプレ( ⇒pain complet、アルザス地方に多い)、ライ麦を用い生牡蠣などに添えられるパン・オ・セグル(pain au seigle)などが挙げられる。
タイヤ会社ミシュランが出すガイドブック「ギド・ミシュラン」のレッド・ガイド(ギド・ルージュ)はフランスにおけるレストランの指標に大きな影響力を与えており、フランスに限らず日本(2007年より)を含めた世界の各都市のホテル・レストランガイドを出版している。