基本的に、サーバがファイルを一極集中管理し、サーバとクライアントとの間で転送を行う。 全ての転送はサーバを経由することになる。
負担がサーバに集中するため、全体でのファイル流通能力はサーバの能力に依存し最も不利である。 一方で、容易に管理が可能で、ファイルの変更や管理が即座に反映されたり、ダウンロードが要求後すぐに始まるなど、リアルタイム性では最も有利である。全ての検索・転送をサーバが把握できるため匿名性は無い。
HTTPやFTPなどを利用したファイル共有がこれに当たる。 今ではファイル共有ソフトの方式としては余り利用されていないが、手軽さやリアルタイム性の良さから小容量のファイルの交換に関しては今も多く活用されている方式である。
基本的に、ファイルの転送はノード同士の間で行うが、ファイルの検索とノードのマッチングはサーバが行う。
一極集中管理が向いている検索をクライアント・サーバ・モデルで、分散管理が向いている転送をP2Pモデルで行うので、最も合理的で効率が良い。 容易に管理も可能で、ファイルの検索に関してはリアルタイム性は良いが、ファイルのダウンロードに関してはノードの状態に依存しリアルタイム性は不利となる。全ての検索・転送をサーバが把握できるため匿名性は無い。
ファイル共有ソフトの先駆けであるNapsterの他、日本で有名なWinMX、海外で最も普及しているBitTorrentが挙げられる。(スペックが低くければアップロード速度は遅い。)
基本的に、全ての通信をノード間で行う。
サーバに依存しないため、ネットワークの耐障害性が非常に高い。 全体を把握するサーバが無いため、実装次第では匿名性を確保可能である。 ファイルの転送に関しては効率が良いが、ファイルの検索がネックとなる。
手軽に共有できる点から著作権があるデータを共有させるといった問題も発生している。
最初にファイル共有ソフトが著作権問題に問われたソフトウェアにNapsterがある。1999年12月にRIAAがNapsterを提訴し[1]、Napsterは非商用目的で共有するのは合法であると主張したが、米連邦地裁からサービス停止命令が出され[2]、Napsterもこれに反論し続けたが、2001年7月にシステム障害を理由として、ファイル共有ソフトとしてのNapsterはサービスを終了した[3]。
WinnyやShareなどのファイル共有ソフトは、ファイルを暗号化し、データを送受信してファイルを共有する。そのため配布者の特定が困難で、著作権の保持された音楽や映画、市販のソフトウェアなどを違法に交換する者が絶えない。
日本国内では、Winnyが高い人気を誇ったが、Winnyの開発者が逮捕され、利用者への取り締まりが進んでいる。それと呼応し、Shareという Winnyと類似した仕組みで動作するソフトウェアが開発された。現在はWinny・Share共に暗号化・匿名化の仕組みは解明され、配布者の特定が原則として可能になっている。ただし、特定にはそれぞれのネットワーク全体の絶え間ない監視が必要なので、監視を始める以前から存在するか、監視対象となる前のノードから発信されたファイルについては配布者特定は不可能である。
Napsterは1999年1月に公開された、音楽の共有を目的としたソフトウェア及びサービス。 このサービスはMP3ファイルの共有を行うことができた。 P2Pモデルを用いたファイル共有ソフトの先駆けであり、初めて多くの利用者を獲得したP2Pファイル共有ソフトとなった。 尚、日本語に対応していないことから日本ではほとんど普及しなかった。 RIAAから訴えられ敗訴したことをきっかけに、2001年7月にサービスは停止した。
ファイルの転送はP2Pで行うが、ファイルの検索・ノードのマッチングは専用のサーバが集中管理して行うハイブリッドP2Pモデルを採用している。 このため、専用のサーバが停止すると一切機能しなくなる。 専用のサーバはNapster社が用意したものを利用する。 人気があるファイルを持つノードにアクセスが集中して転送が遅くなる問題を持っている。
最初のGnutellaクライアントは、AOL社のNullsoft部門の社員が会社に黙って開発し2000年3月に公開したものである。 これはAOLによって公開・開発はすぐに停止されたが、このクライアントの解析によりプロトコルが解明したことで、さまざまな互換クライアントが今も開発されている。 現在も多くの利用者が居る。
Napsterとの違いはピュアP2Pモデルを採用していることである。 従来のファイルの転送に加えて、ファイルの検索・ノードのマッチングもP2Pで実現し、専用のサーバを不要とした。 このように専用のサーバに依存しないためGnutellaネットワークは極めて高い耐障害性を持ち、いちど機能し始めてしまうと止めることは困難となる。
BitTorrentは2001年に公開されたプロトコル。非常に高い効率を持ち、合法的な用途では最も多く利用されている。多くのクライアントがある他、一部のウェブ・ブラウザやネットワーク機器などが対応している。WinMXの衰退により海外では多くの利用者がBitTorrentに乗り換えた。
従来のファイル共有ソフトは明示的に指定したファイルしかアップロードしなかったのに対し、BitTorrentクライアントはダウンロードしたファイルも自動的にアップロードするよう義務づけられている。これにより、人気があるファイルを持つノードへのアクセス集中は最小限に押さえられ、むしろ人気があるほど高速に転送できる性質を持つに至り、効率の良いファイル共有を実現した。
BitTorrentはハイブリッドP2Pモデルを採用し、ノードのマッチングは専用サーバが行うが、Napsterと異なりファイルの検索機能を持たず、ファイルの転送に徹している。利用者は、ダウンロードしたいファイル一つに対し、対応するtorrentファイル一つを用意する必要がある。専用のサーバは誰でも設置することができ多くのサーバが存在するが、torrentファイルに記録されているので利用者は意識する必要はない。ほとんどのtorrentファイルはウェブ・サイトで配布されており、torrentファイルを集めて検索機能を付けたサイトも多い。
WinMXは2001年に公開された。 マルチバイト文字に対応しているため、日本で初めて普及したファイル共有ソフトとなった。(Unicodeに対応しているかは不明。)高機能なチャット機能も持ち、独自のコミュニティが生まれている。雑誌による丁寧な解説もあり、初心者による導入も増え利用者の裾野が広がっていったが、日本において2001年11月に著作権の侵害を理由に利用者から逮捕者が出たことで、利用者は激減した。尚、ファイル共有ソフトの利用者が逮捕されたのは、世界的に見てもこれが初めてとなる。海外でも、アメリカ最高裁が出した判決によって2005年9月に公式サーバが閉鎖されたことで、利用者は激減した。ファイル共有ソフトとしての利用者は減る代わりに、チャットを目的に導入する利用者が増えている。
Napster互換プロトコルによるハイブリッドP2Pモデルを採用している。 ファイルの検索・ノードのマッチングを行う専用サーバは、公式のサーバの他に、個人が設置したサーバも幾つかある。
Winnyは2002年5月に公開された日本製のファイル共有ソフトであり、匿名ファイル共有ソフトの草分けでもある。