ビスマス
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特徴

淡く赤みがかった銀白色の金属半金属)で、柔らかく脆い。しばしば観賞用として売られているカラフルな結晶の色は、表面の酸化膜で光が回折することによる構造色であり、ビスマス本来の色ではない(「単体の色」欄に掲載されている画像もこの酸化膜による着色がみられるもので、ビスマス本来の色はその破断面に見えている)。半金属のため電気伝導性熱伝導性は金属ほど良くない。融点は 271.3℃と低い。

常温で安定に存在し、凝固すると体積が増加するのが特徴。またビスマス化合物には医薬品の材料となるものがあり、他の窒素族元素(ヒ素アンチモン)の化合物に毒性が強いものが多いことと対照的である。


産出

天然には硫化物(輝蒼鉛鉱)として主に産出するが、自然蒼鉛としての産出も知られており、鉱物収集家の間では人気が高い。なお、鉱工業上はこれらの鉱物ではなく、主にモリブデンタングステン精錬の副産物として生産される[1]

主要な同位体である209Biは最重安定同位体とされることがあるが、厳密には放射性であり、天然に存在するビスマスはすべて放射性同位体である。しかし、209Biの半減期は約1900京年ととても長く、このため、放射性であることを無視して扱う事ができる。


ビスマス鉱石

ビスマス鉱石を構成する鉱石鉱物には、次のようなものがある。

自然蒼鉛(自然ビスマス) - Bi

輝蒼鉛鉱(輝ビスマス鉱) - Bi2S3

蒼鉛土(ビスマイト) - Bi2O3


用途

医薬品(整腸剤)の原料として、日本薬局方に収載されている。

単体のビスマスと他の金属(カドミウムインジウムなど)との合金は、それぞれの金属単体より低い融点となる。このため、鉛フリーはんだに添加されたり、あるいはより低温で溶ける低融点合金に使われる。また、ビスマスは大きな熱電効果を示す物質であり、特にテルルとの合金は熱電変換素子として実用化されている。

化合物としては、銅酸化物高温超伝導体の1成分としても用いられ、ビスマスを含む超電導物質はしばしばビスマス系高温超電導物質または単にビスマス系と呼ばれる。

上記以外にも、高比重・低融点で比較的柔らかく無害である事から鉛の代替として注目され、散弾や釣り用の、黄銅の添加剤、ガラスの材料などとして広く用いられている。


同位体

209Biは最重安定同位体とされてきたが、近年、ごくわずかにα崩壊することが判明し、その地位を (208Pb) に譲ることとなった。2003年に測定された半減期は(1.9±0.2)×1019年であり、現在の宇宙年齢の9桁以上も長い[2]

そのほかにも、半減期は短いが自然界には5つの同位体が存在する。いずれも、壊変系列の崩壊過程によって発生する同位体である。ウラン233の崩壊過程でできるビスマス213はがんの治療に期待されている。


ビスマスの化合物

輝蒼鉛鉱 (Bi3S3)

オキシ塩化ビスマス (BiOCl)…化粧品、パール塗料の原料。

次硝酸ビスマス - 整腸剤(日本薬局方収載)

次没食子酸ビスマス - 整腸剤(日本薬局方収載)

次サリチル酸ビスマス - 整腸剤

次炭酸ビスマス - 整腸剤

チタン酸ビスマスナトリウム ((Bi1/2Na1/2)TiO3)


脚注

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^http://minerals.usgs.gov/minerals/pubs/commodity/bismuth/bismumcs96.pdf Bismuth, Mineral Commodity Summaries(1996)Bismuth, USGeological Survey.
^ de Marcillac, P. Coron, N. Dambier, G. Leblanc, J. & Moalic, J.-P. Experimental detection of α-particles from the radioactive decay of natural bismuth. Nature 422, 876-878 (2003).
ウィキメディア・コモンズには、 ⇒ビスマス に関連するカテゴリがあります。


1元素周期表18
1H21314151617He
2LiBeBCNOFNe
3NaMg3456789101112AlSiPSClAr


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki