パトロールカー
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車種フォード・クラウンビクトリアFFのシボレー・インパラダッジ・チャージャー

採用されている自動車は、国内三大大手のゼネラルモーターズ(シボレー、GMCが多い)、フォード・モーター(フォードが多い)、クライスラー(ダッジ、ジープが多い)の各社製が大半を占めるが、日本製なども使用されている。

フォード・クラウンビクトリア・ポリスインターセプター(フォードのパトカー仕様車の呼称)が、全パトカーの7割〜8割を占めているといわれる。90年代中頃までは同車とシボレー・カプリスが多かったが、カプリスが生産中止になってしまい、警察一般で好まれる「パワフルなFRのフルサイズセダン」という要件を満たすものが同車のみになってしまったのが要因。残りはFFのシボレー・インパラ、同ルミナ、ダッジ・イントレピッドなどである。2006年にダッジ・チャージャーのパトカー仕様車が、フォード以外から発売されるパトカー向けFRセダンとして久々に登場し、以後採用する機関は徐々に増えている。

そのほか、管轄や目的によって、シボレー・カプリスやダッジ・マグナムなどのステーションワゴン、シボレー・コルベット、同・カマロ、フォード・マスタングなどのスポーツカーシボレー・タホのようなSUV、ハマーなどのオフロードビークル、シボレー・シルバラードなどのピックアップトラック、シボレー・エクスプレス、同・アストロなどのバンなども多く使用されている。特殊部隊では器材と要員を運び現地対策本部にもなるバンが必須である他、発砲を避けて民間人を救出する為に軽装甲車を配備することもある。

1990年代の終わりごろ、 ⇒カリフォルニアハイウェイパトロール(CHP)は、当時採用していたカプリスが生産中止になり、クラウンビクトリアも経営の効率化のために生産中止になるのではないかと言われ、アメリカ的なFRフルサイズセダンの存在自体が自動車市場において風前の灯火であることから、もっと他の車種にも目を向けようとボルボS70-Tを試験的に採用したことがある。しかしボルボS70はフルサイズセダンに乗りなれた警官にはあまりに狭く、不評で、本格的な採用とはならなかった。幸いにしてクラウンビクトリアの生産は継続され、CHPは今日までそれを使用している。


パトカー専用モデルの詳細

一般的に「ポリスパッケージ(Police package)」と呼ばれるもの。フォードは「P71」、GMは「9C1」「B4C」などといった商品コードを使用している。

土台となる車種からの変更点としてはエンジンの出力向上、ラジエターバッテリーの大容量化、電装品の耐久性向上、足回りの強化、内装の簡素化といったもの。メーカー出荷時にワーニングライトやサイレンなどを装備することもできるが、後述するように実際にはその警察ごとに装備の仕方は異なるので、購入後に緊急車両専門の加装業者に依頼することも多い。大きな自治体や警察組織では自前の工場を持っていたりする。
シボレー・インパラ
シボレーのミッドサイズセダン「インパラ」を土台に使用した、パトカー仕様車。ポリスパッケージのトリムグレードが9C1、アンダーカバーポリスパッケージのトリムグレードが9C3。エンジンとサスペンションが強化されているほか、「SURV MOD」というボタン一つでライトを全て消せる機能が備わっている。
ダッジ・チャージャー
ダッジのフルサイズセダン「チャージャー」を土台に使用した、パトカー仕様車。ハイウェイパトロールに好まれている5.7リッターV8エンジン搭載車と、燃費面で市街地の警察に好まれている3.5リッターV6エンジン搭載車がある。ブレーキ、冷却システム、電子制御スタビリティーコントロール装置、ステアリングが強化あるいは最適化されているほか、シフトレバーがフロアからコラムに移されている。ミシガン州警察とCHPのテストによれば、V8エンジン搭載車は加速・旋回・制動能力においてほかのライバル車よりも優れているという。現在はアメリカのみならず、カナダ、メキシコ、バーレーンなどでも採用されている。
フォード・クラウンビクトリア・ポリスインターセプター(Police Interceptor)
フォードのフルサイズセダン「クラウンビクトリア」を土台に使用した、パトカー仕様車。商品コードP71。上で述べたようにベース車両は一般向け商品として市場価値がなくなっており、既に一般向け商品カタログには掲載されていない。フォードの業務用車両公式サイトによると、業務用に限って現在もベース車両は販売が継続されており、元々警察向けの業務用販売しかないポリスインターセプターも同様。ベース車両からパトカーへの変更点としては上記のもののほか、ドア内側に防弾パネルを注文装備できる。公式サイトの動画によると、散弾銃の12ゲージから発射されるスラグ弾や、7.62mmライフル弾をこのパネルは完全に止める。注文料金は運転席ドアのみが$1200、左右前部ドアが$2400。その他の安全対策としては、後部衝突時に燃料漏れによる火災が発生しやすいと言う欠陥騒動があったことから、燃料タンク防護材の無料取付けを実施した。フォードによると、時速75マイル(約120km/h)で後部に衝突されても燃料タンクに穴はあかないという。また燃料タンク付近に自動消火装置を装備した。これは強い衝撃をセンサーが感知すると作動するもので、運転席のスイッチから手動操作することも可能。


装備

アメリカでは機関ごとの方針でパトカーの装備は異なり、上記の写真で見られるようにプッシュバンパーひとつ取ってもまちまち。装備品の製造メーカーも多く、同じ機能を目的としていても様々な製品がある。
ワーニングライト(ライトバー)
LED式警光灯ミシガン州警察のパトカー。ボンネットについているのが「Shark fin」日本で使用されているものと機能や形状は概ね同じだが、アメリカではハロゲンやストロボ式以外にもLED式がかなり広く普及している。ハロゲンやストロボ式に比べ、LED式はかなり薄くできるのが特徴。高速走行で空気抵抗が強くなると稀に警光灯が風圧で取り付け部から?げてしまうことがあるので、高速での追尾を行うCHPは、ハロゲン式ながらより高速走行に耐えられる ⇒Federal Signal社の「Vector」を採用していた(5個の回転灯が三角形に並んでいる)。しかしLED式の方が空力的に優れており、また警光灯としての性能も十分であることからLED式に変更した。スリックトップと呼ばれる、通常の警ら用パトカーと同様の塗装を施しているものの、上のダッジ・チャージャーのようにライトバーを設置しないパトカーもある。元々は高速追尾時の空気抵抗を減らすためであり、より目立ちにくくなる効果もある。
ワーニングライト(そのほか)
グリル内やプッシュバンパーに取り付けるタイプ、ボディやサイドミラー前面に埋め込むタイプ、ライトシールド内に設置するタイプ、フロントグラス内やダッシュボード、デッキに取り付けるタイプなど様々な形状のものがある。ヘッドライトや、ブレーキ&バックアップライト自体をリレーや半導体で点滅させるものも多い。

カリフォルニア州では、道路法で“赤の不動光が前から見えること”が緊急走行の条件となっている。また、覆面車のデッキには黄と青の点滅灯を装備している。

ディレクショナルライト
他の車両に対して交通誘導のための合図を出す装置。8個程度のライトが横一列についており、左流れや右流れ(トラックやバスの3連ウインカーのような感じ)、中央から両脇向け流れ、全点滅などの発光パターンを使って交通誘導を行ったり、ワーニングライトとして使用する。ライトバーと一体になっているものと、単独で設置するものがある。全てオレンジ色のライトのもののほか、最端部のみ赤や青だったり、最近ではLEDの普及によって何色か発光させられるものもある。Whelen社の「トラフィックアドバイザー」やCode3社の「アロースティック」という製品名がその役割をよく表している。
サイレンアンプ&スピーカー
日本より音の強い100Wタイプが主流で、200Wタイプもある。音色は日本のものより高く、ヒューヒュー音の「Wail」、それより早いヒュンヒュン音の「Yelp」、さらに早いヒュヒュヒュヒュ音の「Hyper Yelp/Phaser/Pulsar」などのほか、ヨーロッパ風の「Hi-Lo」や交差点進入時などに使うブーブー音の「Air Horn」などが鳴らせるものが多い。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen