バス事業者
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近年の状況

2002年2月の「改正道路運送法」施行で乗合バス事業の公的な規制が取り払われ(いわゆる「バス事業の規制緩和」とはこのことを指す)、事業への参入(免許制から許可制へ移行)や赤字路線からの撤退(事前届出制に移行)がかなり自由になる一方、地域バスの存廃は、財政措置を含め各市町村の主体性にゆだねられることになった。法改正による現象として、主要都市を中心に貸切バス専業社や船舶、タクシー、トラック運送会社が乗合バス事業(一般乗合旅客自動車運送事業)へ新規参入して、運賃の値下げ競争が発生している路線がある。

これに対し、既存乗合バス会社では不採算路線の廃止や地域ごとの分社が行われる一方、事業そのものを中止した事業者も現れている。地域の足の確保としては、自治体によるコミュニティバス、道路運送法(旧)80条の適用を受ける白ナンバーバスでの肩代わり、乗合タクシーへの切り替えなどが各地で行われている。1990年代よりITを活用した試みとしてバスロケーションシステムが各地のバス会社で導入されている。

一方で2008年2月には北海道沿岸バスが不採算路線を利用して北海道北部を縦断して地方交通の現状を訴えるバスツアーを企画するなど、運行を維持するために新たな試みを実施する事業者も現われている。


現況


運行形態

運行形態から見たバスの種類には、大きく分けて、路線バス(乗合バス)、貸切バス(観光バス)、特定輸送(送迎バス)がある。


路線バス

決められた経路を決められた時刻で運行し、不特定多数の輸送需要に応えるものである。


一般路線バス

都市内の輸送や住宅地・集落と最寄鉄道駅との輸送を担う。大都市部においては地下鉄網の拡充、郊外や地方においては自家用車の普及や過疎化などにより、利用客が減少し、路線の再編や地域ごとの分社化、さらには路線の廃止が行われている。


深夜バス

深夜時間帯の帰宅の足を確保するバスであり、通勤鉄道の終列車後にそれに沿って走らせるもの(俗に深夜急行バスと呼ばれる)と、通常の路線を走らせるもの(通常こちらを深夜バスと呼ぶ事が多い)の2種類がある。深夜急行バスは並行する鉄道よりも数倍高い割高な料金を、深夜バスは通常走る系統の2倍の運賃を取る事が普通である。


高速バス

高速道路を使って、都市間の連絡(数十?数百キロ)を行う路線バスで、昼行便と夜行便がある。なお、所管する国土交通省によった公式な定義はない。一般にこれら高速バスは、鉄道では直行しない都市を結ぶ路線も多いことや、運賃が低廉であるという理由から非常に人気が高く、路線バス事業の中でも採算がとりやすい分野である。しかしながら、大都市の事業者の一部は長距離路線から撤退したところもある。首都圏京阪神など大都市間を結ぶ路線では、後述の観光バス(貸切バス)による低価格の会員制ツアーバスとの競合も見られ、路線バス側でも路線によっては低運賃の便を設定して応戦している。


空港連絡バス

都市中心部と都市から離れた 空港を結ぶ路線バスである。俗にリムジンバスとも呼ばれる。空港アクセスに鉄道が無い場合や、鉄道が存在しても乗り換えの面倒さなどからバスを利用するケースが見られ、現在では様々なところから設定されるようになってきている。


定期観光バス

バスターミナルなどから運行し、観光地を順番に回るバスである。東京都内で運行されている「はとバス」が代表的なものである。見かけは観光バスに似ているが、決まった時間に決まった場所を回るため、法的には路線バスの一種とされている。


コミュニティバス

交通空白地帯の住民の足を確保するために、自治体が主体となって企画し、主に民間事業者に運行委託する形態のバスである。(自治体バス参照。)比較的安価な運賃設定、狭隘区間を含む自由な路線設定、短い間隔の停留所設定、バリアフリーで小型の車両を利用することなどが特徴とされる。最近では東京都武蔵野市の「ムーバス」が代表例、かつ成功例としても有名である。


観光バス (貸切バス)

観光を主な目的とし、主にチャーター(貸切)されて運行されるバス。バス事業者自らが(あるいは自社系旅行会社が)ツアーを設定する場合もある。通常は貸切専用車両を用いるが、中には一般路線バスと共用を目的としたワンロマ車とも呼ばれる車両を持ち、車両数に余裕ある週末に設備に豪華さを求めない安価な日帰りバス旅行を設定している事業者もある(神奈川中央交通東急バスなど)。

観光を主な目的としている為、観光地を拠点とするバスの中には三重交通の伊勢鳥羽志摩におけるCANばす、熊野古道バス、スペイン村バスの様に全面に観光地をイメージしたイラストが描かれている物が多い。 そのほか、イベント等で、大量の人員を特別に輸送するときに、臨時に利用されることもある。たとえば、冠婚葬祭を行なう場所までの送り迎えを行なう場合などである。

1990年代以降、観光バスを利用した団体旅行(社内旅行、慰安旅行など)が減少したため、稼働率を高める目的で、貸切バス業者が旅行会社と組んで大都市間を結ぶ会員制ツアーバスが増えている。高速路線バスより設備が劣るものの低運賃であり、競合することが多くなっている。


特定輸送(送迎バス)

最寄駅から工場や学校への通勤・通学輸送、ホテルや病院などへの利用客の送迎など、一定の範囲に限定された旅客の輸送に特化したもの。目的地にある会社や組織等が、事業者に委託・運用する場合が多い。なお、この「特定輸送」は道路運送法に基づくものであり、自家用車による送迎バスは該当しない。


事業者

日本におけるバス事業者は経営形態から見ても複雑である。ここではその観点から解説する。


民営(株式会社、有限会社、合資会社)

日本のバス事業者の中で一般的に見られ、
バス専業事業者

鉄軌道系事業者

近年の規制緩和による異業種からの参入事業者

特に、貸切バスやタクシー、トラック運送業からの路線バス事業への参入

に分類する事ができる。


公営

地方公営企業法に定義された地方公営企業(交通局)によって運行が行われているものを指す。なお、地方公営企業でない自治体運営のバスはここには該当しない。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen