ノートパソコン
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ノートパソコン以前

1980年代のはじめ、最初期のポータブルパソコンは、トランクやスーツケース大の筐体にCRTや補助記憶装置を詰め込み、何とか持ち運びが可能な状態に組み上げた製品であった。オズボーン・コンピュータのオズボーン1や、コンパックCompaq Portableなどがそのルーツである。

後にA4サイズ程度の持ち運べるコンピュータが開発され、ハンドヘルドコンピュータと呼ばれた。フルキーボードと小さな液晶ディスプレイを備え、バッテリー駆動が可能であった。マイクロカセットプリンタなどの入出力機器を搭載したものもあったが、基本的にはデスクトップタイプのパソコンとは互換性のない、別個の商品として扱われていた。

1980年代中期には、デスクトップタイプのパソコンと互換性を保ちながら、持ち運んでの利用を可能にしたパソコンが開発された。二つ折りにすることで、フルキーボードと大画面を両立させ、折り畳んだ状態で持ち運ぶハンドルを備えていた。椅子に座った膝の上で操作できるという意味で、「ラップトップパソコン」(英語:Laptop Computer)と呼ばれていたが、重さが5kg以上の製品も多いため、ラップクラッシャーなどと揶揄されることもあった。


ノートパソコンの誕生

そんな中、A4ノートサイズ、2.7kgと軽量で、最小限のインターフェースを装備しながら、大型の液晶ディスプレイを備え、デスクトップタイプのパソコンと互換性を保持した製品として、1989年6月27日発表、同年7月に東芝から発売されたDynaBook(現・dynabook) J-3100SSは、198,000円という価格で衝撃を与えた。発表こそ セイコーエプソン のPC-286NOTE executive が先んじていたものの(1989年6月7日発表、同年 9 月発売、重さ 2.2kg、458,000円)、価格的には競合にならなかった。これらは、1989年10月には NEC より発売された PC-9801n とともに、「ノートパソコン」という新たな市場を切り開いた。 1991年にはアップルコンピュータPowerBookシリーズの発売を開始、キーボードの手前にパームレストポインティングデバイス(当時はトラックボール)を配置するという現在のノートパソコンのデザインの原型となった。ThinkPadIBM/Lenovo)は独自のトラックポイントを採用している。


現在のノートパソコン

現在では、タッチパッドポインティング・スティックといったポインティングデバイスは必須となり、液晶ディスプレイはカラー化され、PCカードUSBなどのインターフェース、モデムイーサネットといったネットワーク機能まで備えるようになり、搭載されるプロセッサの処理速度や搭載メモリ容量なども長足の進歩を遂げた。これにより、デスクトップ型パソコンの補助としての用途だけでなく、特に個人用途として、デスクトップ型に替わり最初に購入するパソコン、さらにメインマシンとして使用されることが一般的となっている。製品によってはプレゼンテーション向けにプロジェクタやテレビ画面出力を考慮した設計としてHDMI端子を備えている。また、個人の娯楽向けにBlu-ray DiscHD DVDなどのドライブやデジタル放送受信機器なども内蔵しており、持ち歩く映像機器としての側面も強くなっている。映像出力に関する機能は主に大学や企業など大勢に向けて情報を提供する用途に対して多用される。


構造

軽量化とバッテリーで動作できるように、モニターには液晶ディスプレイが使われており、基本的に二つ折り形状となっている。閉じた際の大きさで下記の4サイズ程度に分類される。

形状Wikipediaメインページ
比較参考画像1Wikipediaメインページ
比較参考画像2特徴
A4サイズ以上液晶画素数1600x1200
液晶画素数1400x1050
売価10万円以下の安価な機種から、数十万円の高級機種まで存在する。液晶に14インチから17インチ程度のものが使われ、現在ではワイド液晶のものが主流になりつつある。大型のものでは重量も3?4キログラム程度あり、一般に徒歩で持ち運んでの(モバイル)利用には不向きだが、一方で薄型で重量を2キロ台に抑えたスリムノートといわれるものもある。

かつてはFDD、HDDとCDなど光学ドライブを内蔵した3スピンドル構成が一般的であり、インターフェイスとしてシリアルポートパラレルポート等のレガシーデバイスを搭載していたが、2002年の後半以降からはHDDと光学ドライブの2スピンドルになりレガシーデバイスがほぼ排除された。デスクトップパソコンに比べコンパクトな点を生かし、特に日本の狭いオフィスや一般家庭では、デスク上に据え置いた状態で使われることが多い。トランスポータブルパソコン(ポータブルパソコン)または可搬型パソコン(キャリアブルパソコン)と呼ばれることもある。
B5-A4サイズ液晶画素数1024x768
液晶画素数1024x768

コンパクトノートと呼ばれ、液晶は12?14インチ程度。1スピンドルタイプの薄型ノートに別途CDD・FDDを内蔵したドッキングベースを付属(またはオプション別売)させたものなどが1990年代後期まで発売された(多くはビジネスノートとして法人向けに流通)。

2001年以降は、技術の進歩により大画面の液晶ディスプレイを搭載しながら、重量を1キログラム台に抑えた1スピンドル薄型ノートも各社から登場した。気軽に持ち運べキー入力環境も良好な個人用パソコンとして、若年層を中心にコンパクトノート需要は伸びた。
B5サイズ程度液晶画素数1024x768
液晶画素数800x600
サブノートパソコンとも呼ばれ、ノートパソコンとしては小型のもの。液晶は10?12インチ程度。重量1キログラム前後で、持ち運んでの利用を想定していることが多い。そのため多くはHDDのみ内蔵する1スピンドルであるが、HDDとCDなど光学ドライブを内蔵する2スピンドルの機種も登場している。公共交通機関に依存する日本の通勤環境で苦なく携帯可能でかつディスプレイやキーボードの大きさでストレスなく使用できる条件の折衷として好まれ、ほとんどの国内メーカーからこのサイズが販売されている。
B5サイズ以下
(A5サイズなど)液晶画素数1024x600
液晶画素数800x480
ミニノートとも呼ばれ、さらに大きさを切り詰めたもの。液晶は10インチ以下で、表計算などのアプリケーションの使用には難がある。重量は800グラム?1キログラム強まで。1スピンドルで、キーボードの大きさも縮めているため入力が行いにくくなる。

サブノートパソコンやミニノートは日本のPC市場で大変人気があり、各社は日本市場向けに小型ノートパソコンを生産している。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki