ネズミやスズメなどの獲物を捕まえた際、その場で食べずに、安全な場所まで運んで食べる習性がある。母猫の場合は子猫に獲物を与える事で何が食べられるのかを教える。特に生きたまま与える事で狩りの訓練をさせるという側面がある。飼い猫や地域猫の場合も、よく懐いたヒトの元に獲物を持ち帰ったところを発見される事がある。
飼い主の所まで持ってくる理由は定かではなく推測の域をでない。飼い主が狩りを下手だと思って餌を分けているとも考えれるし、よく懐いた人間を家族とみなしている故の行動かもしれない。前述のように猫は家族に餌を運ぶ習性がある。そうだとすれば一種の家族愛と言い換えられるかもしれない。ヒトやイヌといった群れを作る動物の考え方をそのまま投影して飼い主に褒められたいからと言われることもあるが、猫は単独性の生き物である。
実際に持ってこられた場合、大抵の人は驚くと思うが、猫はよかれと思ってやっている事なので、無碍に扱うとショックを受けてストレスを溜めてしまう事がある。よって、冷静に対応し、猫が見ていないところで、そっと処分するのが良いとされる。
肉食動物である猫だが、燕麦など背の低い草を食べる習性がある。
理由は未だ明らかでないが、草の繊維によって、毛づくろいの時に飲み込んだ毛を排泄するのを助けるとする説や、植物性のビタミンや葉酸を草を食べることで直接摂取するなどの説が有力である。どの猫にも共通しているのが、イネ科の植物を好んで食べるということである。
ペットショップでは飼い猫用に「猫草」として種や栽培キットなどが売られている。
野生に近い猫は蛇を捕食する能力がある。基本的に蛇より敏捷である為咬まれるケースはほとんど無く、また蛇の毒に対する耐性も強い。日本猫の場合、成猫が蝮の毒で死ぬ事は無く、獲物を家屋に生きたまま持ち帰るケースも見受けられる。(但し敏捷性、毒への耐性は、猫によって個体差がある為、注意が必要。)
危険を感じると一目散に逃げ出すが、そのまま逃げ切らずに安全な間合いになったら一度立ち止まり、振り向いて様子をじっと観察する習性がある。相手と目が合うと、自分から目線を外そうとせずにらみ合いになる。猫同士で睨み合いになると喧嘩の原因になることがあり、外猫を飼っている場合は家で人間と目を合わせる癖がつくと他の外猫と目を合わせるようになり喧嘩の原因を作ることにもなるので、なるべく目を合わせる癖をつけないほうが良いともされている。
親愛の情を持っている相手と目が合うと、両目を閉じることがある。ときに、そっぽを向く行為を伴う。ネコの習性を良く知らない人間から見ると無視されたように感じる仕草だが、実際には両目でウインクしている様なものだと思えば分かりやすい。
本当に噛み切るつもりではなく、甘えて飼い主や他のネコを興奮して噛む事がある。これは手のような手ごろな接触手段を持たない動物によくみられる習性である。また親ネコは子猫の首の付け根を咥えて携行し、ネコはその場所を噛まれるとおとなしくなる(この事を利用して交尾の際にオスがメスを噛んだりする)。ネコの習性を良く知らない人間から見ると何故噛み付かれたのかわからず、とまどう行動だが、ただ甘えているだけであり、噛んでも相手が反撃しないのを確認して自分に対する愛情を確認しているだけである。「痛い」と口に出して伝えたり、大げさに痛がる仕草をして見せれば、徐々に力を抜いた甘噛みを覚えていく。痛いからといって、引っ叩いたりすると自分に対する愛情を疑うようになり、拗ねてしまう場合もある。
幼いうちに母ネコと引き離された場合など、毛布や飼い主の唇を母ネコの乳房に見立てて吸い付くことがある。両前足を周囲を揉むように動かす。うっとりとした表情をし、放っておくと30分位続ける場合もある。その動きから、「フミフミ」とか「チュパチュパ」と呼ばれている。ウールサッキングとも呼ばれる。
ネコのもっとも象徴的な行動で、「ねこばば」の語源にもなっている。用を足す前に砂を掘ってくぼみを作り、用を足した後、砂をかける。初めのうちどこがトイレか認識できない場合があるが、そういったときはネコの様子を見て催しているなと思ったら、すばやくトイレに移してやり、用が済んだら大げさに褒めてあげることが大事である。しつけをする事でネコも人間用のトイレを使用させる事ができる。
用を足す場合でなくても、臭い物を見つけたとき実際に砂がなくても砂をかける仕草をする。
長い口喧嘩を経てから、格闘になる。口喧嘩は、一方が低音で唸ると他方は高音で返すなどの特徴が伺える。普通1対1の喧嘩であるので、人間が喧嘩の声に似せて横槍を入れると、気味悪がって喧嘩を中止することもある。喧嘩格闘は高い位置を制したものが有利とされ(飛び掛るのに有利)、戦略的ポジションを探りながらの口喧嘩が長時間続く。格闘になるとほんの数秒で決着する。
よく眠る。安全な環境とエサに満たされている家ネコはよく眠る。写真はペット用のベッドで体を寄せ合って眠る3匹のネコたち。
まるくなって身を守るように眠るのがネコのひとつの典型的なスタイル。明るい日中など、この写真のように前足でまぶたにフタをして光を遮って眠るネコも多い
周囲を警戒する必要がないと、体を長く伸ばしてひっくり返ったような姿勢で眠るものもいる。写真はまわりを信頼している子猫たち。
PCのキーボード周辺を好むネコは多い。PCの廃熱で暖かいことが多い上、PCに向かって過ごす飼い主に構ってもらいたい心理もはたらくのであろう。
野良猫の「箱座り」。目を閉じていながら、耳を頻繁に動かし、周囲を警戒しつづけている。
箱や袋などに入ったり、家具の後ろや下に隠れたり、狭い場所を好む。
からだを舐める。直接舐められないところは(たとえば自分の耳など)、一旦前足に唾液を含ませておいて、その湿った前足でなでる。写真は前足を舐めている様子。
トイレ。通常は砂地状のところにする習性があるが、よく訓練されたネコは人間用のトイレで用を足すこともできる。
けんかの時は、けんか相手に対して体を横向きにし背中を湾曲させ、体毛を逆立ててふくらませ、体を大きく見せて威嚇する。
仲間とじゃれることは狩りの訓練も兼ねる。隠れ場所や寝場所として駐車場を好むものも多い。
現代において、ほぼ世界中に存在するイエネコだが、人為的に広まったもので、それぞれの地域にとってイエネコは外来種である。
イエネコは優秀なハンターとしての能力と本能を持っている。非常に狩りを好む気性は欲求といっても差支えないぐらいである。古来、人に飼われてきた理由もネズミ等の駆除能力によるところが大きかった。野生化した猫はもちろん、十分に餌を与えられている飼い猫も野外の鳥類や小型哺乳類、爬虫類、両生類などの小動物を捕殺してしまう。その事が生態系に深刻な影響を与えてしまうこともある。
日本での代表的な例としては、沖縄県において、野生化したイエネコが地域固有種のヤンバルクイナを捕食したり、イリオモテヤマネコとの交雑や猫エイズの感染によって、イリオモテヤマネコの生息数減少を引き起こしているケース、鹿児島県の奄美大島においてアマミノクロウサギが捕食されるケースがある。