ドラゴンボール
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プロット段階においては『西遊記』と『南総里見八犬伝』の要素も取り入れ(「ボールを集めるというアイデア」は『南総里見八犬伝』に由来している)[1]、タイトルは『燃えよドラゴン』から付けられることで[2]、初期『ドラゴンボール』の構想がまとまった[3]。実際、『騎竜少年』と『トンプー大冒険』には初期の『ドラゴンボール』の雰囲気が色濃く感じられ、その原型とも言える作品である[4](両作品とも『鳥山明○作劇場VOL.2』に収録)。

当初は鳥山版『西遊記』を目指しストーリーを進めようとしていたが、担当の鳥嶋の反応は冷たかった[5]。そのため、第二稿(服装が現代風、SF要素も取り入れる)、第三稿(現行の『ドラゴンボール』にかなり近い設定)と変更が加えられ、最終的には『西遊記』の要素は孫悟空の名前やしっぽ、いくつかのエピソードのみにその名残を留めるのみとなった[6]


連載終了までの経緯

連載開始前からアニメ化が内定、5週連続カラーという大々的な扱いで始まった本作だが、連載開始当初はそれほど人気があったわけでもなく、アンケート順位では下から数えた方が早い時もあった[7]。担当の鳥嶋に「主人公が地味だ。だから人気がないんだ」と指摘された鳥山は、以後「強さを追い求める主人公」というテーマを作品に持たせることになる[7]。その発想から天下一武道会が始まり、主人公孫悟空のキャラクターも確立され、人気も急激に上昇する。

鳥山自身は、当初マジュニアとの決着をつけたところで物語の終了を考えていた(連載終了後のインタビューでは、「ピッコロ大魔王編が描いていて一番楽しかった」とも語っている)[7]。第23回天下一武道会編は、悟空の成長、成長したチチの参戦と結婚、天津飯との決着等それまでの総決算的内容が多かった。しかし、当時すでにアンケートで不動の1位であった『ドラゴンボール』の終了を編集部がそう簡単に認めるわけもいかず、連載は続いていくことになる。

だが、ナメック星編が佳境になる頃には、『ドラゴンボール』の人気および経済効果はそれ単体で一大産業と呼ばれるまでに拡大しており、また規模も国際的なものに発展していた。その一方で、人気と経済効果の大きさゆえに鳥山や編集部の意向だけでは本作の連載の有無をコントロールすることが不可能な状態になってしまうという巨大なかつてない規模の漫画作品となっていた。ドラゴンボールの連載が終了するということは、ジャンプ本誌の発行部数に与える影響のみならず、発行元の集英社、バンダイ、フジテレビその他この作品に関連したビジネスを行っている企業の業績や株価へ多大な影響を与えることになる。その為、とにかく連載を続けなければならない、終わらせる訳にはいかないという状況が否応なく形成されるに至った。

本作の終了については、鳥山の強い要望によるものであったとはいえ(ブウ編開始前、鳥山はブウ編が終わったら連載を終了するという約束を集英社と取り付けていたが、当時の編集長であった堀江信彦はその事実を途中まで知らされていなかった。理由は不明[8])、最終的には関係各社のトップ級会議などの調整や各社の上層部による経営判断すらをも必要とし、関連企業の業績への影響を最小限に抑えるべく様々な配慮を行い、その上でようやく連載を完結終了させるという、日本漫画史上でもある意味前代未聞の事態となった[9]

こうした背景もあって、結局『ドラゴンボール』は約10年間に渡る長期連載となった。最終回はまだ新たな展開を思わせる形で終わっているが、最終ページで鳥山本人が完結の経緯を説明するなど、最後まで波乱含みの展開であった。


近年の漫画誌における展開

連載終了から暫くは、「もうドラゴンボールは描きたくない」とインタビュー等で語っていた[10]鳥山だが、2002年にアメリカ版『SHONEN JUMP』(VIZ Media)でのインタビューにて、「(週刊連載は)辛かったが、今はドラゴンボールを最後まで描き切って良かったと思っている。でなければ、ここまで長くみなさんに愛される作品にはならなかったでしょうから」と語っている。そうした心境の変化からか、近年は『ネコマジン』等の短編作品にパロディとして本作のキャラクターがよく登場するようになった。

また2006年9月には『超こち亀』(『こちら葛飾区亀有公園前派出所』連載30周年記念本)に『こちら葛飾区亀有公園前派出所』とのコラボレーション漫画、『こちらナメック星ドラゴン公園前派出所』が掲載。

同年12月には『ONE PIECE』と本作のコラボレーション漫画『CROSS EPOCH』(週刊少年ジャンプ2007年04・05合併号、2006年12月25日発売)を発表した。ちなみに『ONE PIECE』の作者・尾田栄一郎は、鳥山明と『ドラゴンボール』の熱心なファンであることを公言している。


その他

アニメ版では、アニメ進行が原作進行を追い抜かないようすることも兼ねて、原作で語られなかったアニメオリジナルのスピンオフストーリーが多く手がけられた。

ただし、鳥山自身は『ドラゴンボール』世界のかなり多くの詳細設定を頭の中に描いていたことを明らかにしている。しかし「説明臭くなるから描きたくなかった」とのことで、18号とクリリンの恋愛劇なども頭の中には出来上がっているが「恥ずかしい」という理由で作品にはしなかったという[11]。鳥山が頭に描いていた構想と、鳥嶋和彦・ジャンプ編集部・アニメスタッフ等が考察し鳥山に進言したりして作った、各キャラクターの裏設定については、ドラゴンボールの登場人物を参照。

一方で、悟空の父・バーダックパイクーハンを初めとするアニメオリジナルの人気キャラクターも生まれ、バーダックにいたっては原作版でもフリーザの回想シーンで登場を果たした。


歴代担当編集者
初代担当 鳥嶋和彦(とりしま かずひこ)
前作『Dr.スランプ』からの担当編集者で、23回天下一武道会終了まで担当。『Dr.スランプ』のDr.マシリトのモデルとして有名。ラブコメ好きで、『ドラゴンボール』でも悟空とブルマを恋愛させようとして、ラブコメが苦手な鳥山は困惑していた[12]。担当を外れた後もチチ、ランチ、天津飯などの作中の扱いが、自分の思惑と大きく違ってた事もあり、あまりに酷いと判断した時はアドバイスを続けた(例えば人造人間19号、20号登場時に鳥山に電話し「ジジイとデブじゃないですか」とケチをつけ、仕方なく17号、18号を出したら「今度はガキですか」と言い放ったなど)[13]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki