シールドマシンを用いた工法。
詳細はシールドトンネルを参照
例:アクアトンネル(東京湾アクアライン)
NATM とも言う。掘削した部分を素早く吹き付けコンクリートで固め、ロックボルトを岩盤奥深くにまで打ち込んで地山自体の保持力を利用する工法。
詳細は新オーストリアトンネル工法を参照
例:中山トンネル(上越新幹線)
オープンカット工法とも呼ばれる。地表面を掘り下げてトンネルの構造物を構築し、後で埋め戻す工法。地表面に近い部分や、駅のように大規模になる施設の構築に用いられる。初期(1960年代まで)に建設された地下鉄では主流の工法であったが、1970年代以降は地下鉄網の拡充からより深い位置にトンネルを建設せざるを得なくなり、駅部分を除いてはシールド工法が主体となっている。また開削工法にシールド工法を組み合わせた工法としてオープンシールド工法がある。
例:東京地下鉄南北線の後楽園駅
複数のケーソン(潜函)を水底に沈め、これを接続してトンネルとする工法。
詳細は沈埋トンネルを参照
例:多摩川トンネル(首都高速道路湾岸線)
場所による分類
山岳トンネル
山を貫通するように掘られたトンネル。トンネル中央部を高く、両端の出口を低くする逆 V 字型の勾配(拝み勾配)とすることで自然排水が可能である。但し立地条件などから片勾配となっているものも少なくないがこれでも自然排水は可能である。
都市トンネル
都市の建造物の中や地下を通るトンネル。首都高速道路のトンネルは殆どこれである。レースゲームのコース上にもある事が多い。傾斜は周囲の構造物などによって大きく異なる。
水底トンネル
川底や海底に掘られたトンネル。構造的に中央部が低くなるため、排水を機械的に行う必要がある。
用途による分類
道路トンネル
自動車用のトンネル。長大トンネルでは大規模な換気設備・防災設備が必要である。また、日本においては長さ5,000m以上並びに水底・水際の道路トンネルは危険防止のため危険物積載車通行禁止となっている。最近建設されるトンネルは車同士のすれ違いが出来るよう、2車線確保できる断面積にする場合が多い。2車線未満のトンネルは一方通行や片側交互通行、車両幅制限、大型車の通行規制などで対応する場合がある。高速道路や主要道路を中心に、ラジオの再送信を行っているケースもある。なお、トンネル内で交通事故や火災などが発生した場合、全ての放送局の再送信を休止して、緊急時の正しい行動を周知する放送を流す。これは、再送信している全ての周波数で同じものが流れる。
鉄道トンネル
鉄道用のトンネル。鉄道トンネルでは特に、単線のものを単線トンネル、複線のものを複線トンネルと呼ぶことが多い。換気が困難な長大トンネルは通常電化される。古くからある鉄道トンネルでは、電化の際に建築限界の広さから通過できる車両に制限がかかったり(中央本線など)、架線などの必要なスペースが取れないため問題となる。解決策として、断面積の大きい新トンネルを掘削し旧トンネルを廃止したり(呉線など)、複線化の際に単線トンネルを掘削し、旧トンネルを改良し単線トンネルを2本並べた形にする方法(山陽本線など)がある。
河川トンネル
水を流すためのトンネル。水路トンネルとも。暗渠を参照。
山岳トンネルは多くが馬蹄型又は卵型の開口部を持つ。ニワトリの卵が縦方向の衝撃・圧力に強い構造であるように、このようなアーチを構成することによって山から受ける圧力に耐える構造としている。この種のトンネルが並列したものを特にメガネトンネルと称する。
シールドマシンによって掘削されたトンネルは基本的に断面が真円であるが、シールドマシンの発展に伴い、長方形や馬蹄形などにも掘削できるようになった。道路トンネルの場合、上部に換気路・中央部に道路本体・下部に電気回路や排水路を設ける。
開削トンネルや沈埋トンネルは断面が箱形である。
トンネル掘削の際、本坑と呼ばれる主となるトンネルに並行して、先進坑(先進導坑)と呼ばれる断面積の小さいトンネルを掘削することがある。先進坑は本坑に先行して掘削を行い、工事中は本坑を掘削する際の地質把握や水抜きとして、開通後は緊急時の避難ルート(避難坑)や保守通路として、それぞれ役割を持つ。
在来工法では文字通り「先進」として小断面にて導坑を掘り、それを切り広げて本坑を掘削する。支保を行いながらの掘削で1本(底設導坑:下半部の真中)或いは2本(側壁導坑:下半部の両壁)の導坑をまず掘削し、その後トンネルの上半部を掘削、導坑の支保を取り除きながらの下半部の掘削となる。
山岳地帯においては、地上の地形に関らず曲線・つづら折れ・勾配を減少させ、自動車や鉄道の高速走行が容易になる。また強風・積雪時の通行規制(豪雪地帯の峠越えは積雪による冬季閉鎖で冬季出来ない箇所が多い)を減らすことができる。坑口付近を除いて景観を損ねず(景観破壊にならない)、森林破壊にもつながりにくい。海底トンネルや水底トンネルであれば、大型船の通行(橋であれば、橋の下を通過する大型船に高さ制限や幅制限が発生してしまう)に影響が無いといった長所が挙げられる。特に急峻な地形が連続する地域では不可欠な設備である。
その一方、短所も多い。トンネルに作用する土圧や水圧のため断面積はあまり大きくはできず、輸送能力に制限が加わってしまうことが多い。また、断面積を大きくとるほど掘削に要する費用も増大する。地質によっては崩落を防ぐための補強で建設費が嵩むことがある。地下水脈を分断してしまうこともある。