トリエント公会議
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公会議の決定

公会議は多くの議題について決議を行った。はじめにカトリック教会の教義を再確認する意味で、ニカイア・コンスタンティノポリス信条が再確認され、ルターが聖書から省いた第二正典が正典たることが正式に認められた。そして「聖書のみ」というルターの主張を退ける形で聖書と聖伝が教えのよりどころであること、ヴルガータ訳がカトリック教会の唯一の公式聖書たることを決議した。

また当時もっとも重要な議論となっていた義化の問題についても、「救いは恩寵のみによる」と主張するプロテスタントに対し、恩寵が義化の根本であることを認めながらも、人間の協働にも意味を認めた。

またプロテスタントと見解を異にすることになって七つの秘跡についても改めて詳細に議論され、すべての秘跡について改めて聖書における根拠を主張して有効とした。特に聖体の秘跡の重要性を主張し、聖変化によってパンとワインがキリストの体と血になること(実体変化)を確認した。ゆるしの秘跡、叙階の秘跡(叙階によって魂に消えない印が刻印される)、婚姻の秘跡(司祭と二人の立会人を必要とすることや、配偶者の不義によっても離婚を認めないこと)などについても再検討され、はっきりとした形がここに示されることになった。

また、教会改革に関連して司教の定住、司祭の養成機構の充実など聖職者の世俗化を防止する対策が決定され、贖宥状の販売や金銭による取引を禁止しつつも依然「贖宥」の意義は保たれること、聖人や聖遺物の崇敬、煉獄や諸聖人の通効といった(聖書というよりは)教会の伝統に由来する教義が依然有効なものであることを認めた。


公会議後の動き

会期の中で禁書目録の制定も意図されたが、教皇判断に一任されることになった。また、カテキズム書、聖務日課、ミサ典書およびヴルガータ訳聖書の改訂も教皇の判断に任された。(これらは後に実施され、20世紀にいたるまでカトリック教会のスタンダードとなった。)

閉会にあたって公会議はすべての教令に対しての教皇の承認を要請し、教皇はこれを認めて全世界の教会に対して受け入れるべきものとして布告した。教皇はさらに決議事項の円滑な実現のための枢機卿委員会を任命した。彼らは公会議文書をラテン語で出版し、司教団を通してヨーロッパ各国に公会議文書を配布し、各国語に翻訳された。

自らの教義を再確認し、カトリック教会からすべての汚れを洗い流そうとしたトレント公会議は20世紀の第2バチカン公会議にいたるまでカトリック教会の方向性に大きな影響を与えつづけた重要な会議となった。次に公会議が行われるのは実に300年後のことになる。


外部リンク

The Council of Trent(英語)


前の公会議:
第5ラテラン公会議(1512年)歴代の公会議次の公会議:
第1ヴァティカン公会議1869年
カテゴリ: 公会議

更新日時:2008年6月21日(土)20:44
取得日時:2008/09/06 07:54


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen