DNAは生命の設計図とよく言われるが、これはDNAの塩基配列がタンパク質のアミノ酸配列に対応しており、生命現象の大部分はタンパク質が担っているため、「タンパク質の設計図」=「生命の設計図」ということである。
連続する3つの塩基配列により、1個のアミノ酸がコードされる。生命体を構成する蛋白は20種のアミノ酸をからなっているので、開始・終止を示すコードを含めて4塩基で表現する為には、3つの塩基が必要かつ十分なものである。(コドンを参照のこと)
DNAのタンパク質をコードする部分は外部からの刺激に応じ、RNAポリメラーゼにより、mRNAに転写される。その後、mRNAはリボソーム内でタンパク質に翻訳される。(転写、翻訳を参照のこと)
ヌクレオチド及びその結合体であるポリヌクレオチド、DNA、RNAは生物を原料とするほとんどの食品に微量含まれており、魚の白子や動物の睾丸などでは含有率が高い。DNAを摂取すると、体内でいったんヌクレオチドに分解されて、RNA、DNAを効率的に合成する材料となる。
工業的に効率的に分離するための原料としてサケの白子やホタテガイの生殖巣などが利用されている。
DNAの利用
DNA鑑定
DNAの反復領域の違いをもとに、血液その他から人物の特定などを行う。犯罪捜査や親子鑑定に利用される。
医療
遺伝子治療やオーダメイド医療という一人ひとりの個性に合った治療が可能になる。
工業
DNAの二重らせん構造を使って、微細な有機分子を捉えるフィルターが開発されている。
健康食品
健康食品として錠剤、粉末、水溶液のものが市販されているが、有効性や効果は不明。また、DNA関連の健康食品を販売する一部の会社では、マルチ商法(MLM)の形態で販売をしているにも関わらず明文化していなかったり、癌やアトピーが治るといったオーバートークが用いられるなどの問題点も見受けられる。もっとも、これはDNA関連の健康食品会社に限った話ではない。
DNA 小史
1869年: フリードリッヒ.ミーシャー(スイス)がDNAを発見、1871年に発表したが、彼は細胞内におけるリンの貯蔵と考えていた。
1885年: A.コッセルがアデニンを発見。86年にグアニン、93年にチミンも発見。
1944年: オズワルド・アベリーらによって肺炎双球菌を用いて DNA が遺伝物質であることが証明される。
1952年: A.D.ハーシーとM.チェイスは、バクテリオファージを用いて、より正確な実験で、DNA が遺伝物質であること決定的になる。
1953年: J.ワトソン、F.クリックがロザリンド・フランクリンやモーリス・ウィルキンスの研究データの提供によって DNA の二重らせん構造を明らかにした。
1956年: A.コーンバーグによってDNAポリメラーゼが発見される。
1957年: M.メセルソンとF.W.スタールによって DNA の半保存的複製が明らかにされる。
1967年: 岡崎令治らによって岡崎フラグメントが発見される。
1970年: H.スミスによって制限酵素 HindIIIが分離される。
詳しくは遺伝子を参照のこと
関連項目
DNA複製
二重らせん
遺伝子
遺伝子工学
プラスミド
核酸
RNA
染色体
ゲノム
アガロースゲル電気泳動
PCR
相補的塩基対
DNAマイクロアレイ
DNAシーケンサー
DNAコンピュータ
DNA - DNA分子交雑法
ミーム:文化における伝統を遺伝子に喩える通俗的な言い方として「何々のDNA」と用いられることがあるが、これに近い概念としてミームがある。学術的な場面以外で「何々のDNA」という言いまわしが用いられた場合、実質的には「何々のミーム」という意味で用いられていることが多い。
カテゴリ: デオキシリボ核酸
更新日時:2008年8月16日(土)08:32
取得日時:2008/09/02 03:06
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