漫画・ゲーム・小説を原作とした作品のアニメ化を、アニメ誌・漫画雑誌(原作の連載誌)などで特集する際、「全国○○系で放送」「○○系全国ネット」と銘打って取り上げるケースもしばしば見られるが、これは全国にある各系列局で放送すると言う意味であり、地方の系列局全てで、かつ同時ネットで放送されるという意味ではなく、日本全域で受信できるという意味ではない(全ての系列局で放送できるかはローカル局の事情により不透明であるが、仮に全ての系列局で同時ネット(フルネット)できたとしても、それでも系列局の無い地域など受信できない地域は発生する)。
アニメ誌の記事においては「ローカル局では放送されないこと」または「遅れネットで放送される局もあること」についてはあまり大きく言及せず、キー局や同時ネット局のみを優先する形でしか描かれないことが多い。仮に全国フルネットであっても局によって系列局の数は違うため、仮に『テレビ東京系全国ネット』と書かれていたとしても、系列局は6局しかないため、他系列フルネットと比べても見られる地域は限定的なものとなる。
これにより、地上波のアニメがNHKと同様、あたかも国内全域で放送され、受信できるかのような誤解を招くこともしばしば見られる。
また、近年では再放送枠が全体的に減少傾向にある為、本放送を見逃したらDVDを購入もしくはレンタルをするか、ケーブルテレビ、スカパー!などを通じてアニメ専門チャンネルなどを頼る必要が多い事例が急増している。
また、最近ではファイル共有ソフトShareを用いてアニメ番組を違法にダウンロードさせたとして京都府警ハイテク捜査課が3人の男性を逮捕したことからも分かるように、ケーブルテレビやCS放送ですら高額で加入に二の足を踏んでいる地方のアニメファンに対し、こういった違法と知りつつ首都圏ないし関西圏のみでしか放送されないアニメをファイル共有ソフトでダウンロードさせるという事件まで生み出している。また、先述の通り、YouTubeやニコニコ動画などの動画共有サービスにアニメが頻繁に無断アップロードされており、著作権と地域格差を補正する役割とで折合がつかない状況になっているのも現状で、これらが著作権などの作者の権利の尊重ができず、これらを軽視し無責任に批判する事が許容されやすい昨今のインターネットの風潮に拍車を掛けているという批判的な意見も存在する。
在京キー局以外の地方局(主に在阪局・在名局)制作のテレビアニメも存在する。
2007年12月現在、在京キー局以外でテレビアニメの制作実績を持つ地方局としては以下の例が挙げられる。
在阪準キー局全5局(いずれも深夜アニメに関しても制作実績がある)。なお、関西テレビ放送(KTV。FNS系列)以外の局はレギュラー制作枠を持っている[41]。
在名局のうち、名古屋テレビ放送(メ?テレ・NBN。ANN系列)・中部日本放送(CBC。JNN系列)・テレビ愛知(TVA。TXN系列)。いずれもレギュラー制作枠を持っている(ただしCBCは2007年10月期は一時休止)。そのうち、メ?テレとCBCは深夜アニメの制作実績も持つ[42]。
TXN系列局のテレビせとうち (TSC)[43]。
その他にも、TXN系列のテレビ北海道 (TVh)やTVQ九州放送がテレビ東京との共同制作の形で制作実績があり[44]、また、JNN基幹局のRKB毎日放送 (RKB)・北海道放送 (HBC)・東北放送 (TBC)・中国放送 (RCC)の各局も、CBCとの共同製作の深夜アニメで制作参加実績がある。
短編作品では北海道テレビ放送(HTB。ANN系列)も2008年1月より『ユメミル、アニメ「onちゃん」』を北海道ローカル放映で制作するほか、単発番組での放送実績がある[45]。
また、自局制作ではないが札幌テレビ放送(STV。NNS系列)も、『チビナックス』を北海道ローカルで放送している(第1期の本放送終了後に関東圏などの独立U局にネット。2007年4月からは第2期の『2.0』を放送し、2007年10月から関東圏ではTOKYO MXにネット)。
そのほか、独立U局でもTOKYO MXが史上初のUHFアニメとなる『わんころべえ』を自社制作したほか、tvkが他の独立U局と共同制作の新作UHFアニメを放送した例もある。
特に在阪準キー局の中でも毎日放送(MBS。JNN系列)や讀賣テレビ放送(ytv。NNS系列)は、古くから同系列の在京キー局に匹敵もしくはそれ以上に熱心な事で知られる。また、ANN系列の朝日放送 (ABC)やメ?テレも放送実績こそ前記の2局には及ばないが、古くから制作実績を持つ。
『月刊ニュータイプ』誌で諏訪道彦(ytv東京制作局東京制作部エグゼクティブプロデューサー)が語ったところによれば、在阪局がアニメ制作に力を入れる背景としては、在阪局が持つプライムタイムの制作枠が在京キー局ほど多くないためにタレントのブッキング能力が落ちてしまいがちであり、その中でタレントに頼らずにキー局と伍することができる番組がテレビアニメであったという事情がある。
地方局制作テレビアニメの逆ネット事情
全日帯アニメに関しては、ゴールデンタイム帯や土日の午前帯など視聴率を高く取れる枠で放送される作品が多い事から、在京キー局ほか全国各地の同一系列局などに全国ネットされる例が殆どだが(例外としてはテレビ愛知限定放映の『やっとかめ探偵団』など)、深夜アニメに関しては、地方局はおろか、在京キー局でも放送されない作品も今なお存在する(2007年12月現在ではメ?テレ自社制作深夜アニメ作品など)。