テトラクロロエチレン
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用途

大部分が溶媒として使われる。ほとんどの有機化合物はテトラクロロエタンに溶解する。ドライクリーニングにも使われる溶媒である。自動車の部品などの金属製工業製品から油を洗い落とすのにも使われる。

HCFC-134a などの冷媒を製造する際の中間体としても広く用いられている。


身体への影響と安全性

多くのハロゲン系炭化水素と同じく中枢神経麻痺させ、(特に密閉された換気の悪い場所で)蒸気を吸い込むと、めまい頭痛、眠気、錯乱、吐き気言語障害、歩行困難、意識不明などの症状におちいることがあり、時には死亡する。

高濃度にさらされる職場で、繰り返し、あるいは広範囲にわたって肌に触れさせると、脂肪が洗い流されてしまうことによって皮膚が激しい炎症を起こす場合がある。

土壌汚染の原因物質として報道されることが多い。これは使用している工場(ドライクリーニング店)の数が多く、最近まで廃棄の規制がなかったため、地下へ浸透させてしまったことが直接的な原因である。また、物性(1.粘性が低いため土粒子間にとどまりにくい、2.土壌との反応があまりなく吸着しにくい、3.比重が水よりも重いため深部へと拡散しやすい、4.原液が少量でも水質基準が低いため膨大な汚染となる)と、地盤中に染み込んでいる(臭気・など汚染を体感しにくい)などの特性により、地下水へ汚染が移動し、広域に汚染を拡散させてしまうことも、原因としてあげられる。

工場においては、大部分の作業者は明らかな神経系への影響が現れるよりは低い濃度にさらされている。典型的な職場環境で見られる被曝濃度におけるテトラクロロエチレンの健康への影響は、完全には定まっていない。

いくつかの研究結果は、テトラクロロエチレンへの被曝量がより多くなるドライクリーニング店で働く女性は、生理不順流産の割合がそうでない女性に比べて多いことを示唆している。しかしながら、他の可能性が考慮されていないため、これらの問題がテトラクロロエチレンによるものかは明らかでない。

動物実験により、人間が普通さらされるよりも高い濃度下におかれた場合、肝臓腎臓に損傷を受ける可能性があることが示されている。また非常に高濃度のテトラクロロエチレンはラットマウス胎児に対し有毒である。胎児である間に高濃度のテトラクロロエチレンを吸入したラットの子供は行動に変化が起こることが観察されている。


PCEの検査


人体

テトラクロロエチレンへの被曝をテストする1つの方法は、アルコールの呼気検査で血中アルコール濃度を測定するのと同様に、呼気中の量を測定することである。

体内で脂肪中に貯蔵され血液中に少しずつ出て行くので、重度の被曝の後は数週間呼気から検出される。

テトラクロロエチレンとその分解生成物であるトリクロロ酢酸 (trichloroacetic acid, TCA) は血液から検出できる。これらの試験は比較的簡単である。大部分の病院ではできないが、必要な装置がある試験所で行える。他の化合物への被曝によっても、テトラクロロエチレンの場合と同じ分解生成物が尿や血液中で生成することがあるので、この試験では両者のうちどちらに被曝したかを決定することは出来ない。


関連項目

土壌汚染

地下水汚染

トリクロロエチレン
カテゴリ: 有機ハロゲン化合物 | 労働安全 | 労働災害

更新日時:2008年8月1日(金)05:10
取得日時:2008/08/22 07:58


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen