2008年2月4日、ASOは中止になったダカール・ラリーの代わりに中央ヨーロッパを舞台にしたラリー「ダカール・シリーズ」を創設、4月20日?26日に開催すると発表した[3]。ハンガリーの首都・ブダペストからスタートし、途中ルーマニアを通過、同国西部のバラトン湖までのおよそ4800kmを走る。
また、同年2月11日には2009年のダカール・ラリーは南アメリカのアルゼンチンとチリを舞台に行われると報じられた[4]。ブエノスアイレスが発着点となる。この地が舞台となって理由として、ダカール・ラリーの特徴である砂漠や難コースを持ちながらテロの脅威がないことが挙げられている。
開始当初より1991年まで元日(前年末の時もあった)にパリをスタートし、アフリカ大陸に上陸後、サハラ砂漠を経由してダカールをゴール地点とするレースフォーマットで運営されていた。そのため、本ラリーの日本国内での通称は今でも「パリ・ダカ」と言われる事がある(実際には2002年以降パリはスタート地点になっていない)。
近年の大会では、
1992年 - アフリカ大陸縦断の形をとってゴールを南アフリカ共和国のケープタウン(ル・カップ)に置く(これは同年に開催されたパリ・北京ラリーへのエントリー流出を防ぐための対抗策であると言われている)。
1994年 - パリとダカールを往復するコース(パリ・ダカール・パリ・ラリー)を実施。
1995年 - 初めてパリ以外の都市(グラナダ)からスタート。
2000年 - 前年の大会でテレビ局取材スタッフが襲撃されたことを受け、アフリカステージをダカールからスタートしてエジプト・カイロのギザのピラミッドにゴールを設定した。
2002年 - アラスよりスタート。この年以降、パリからはスタートしていない。
スタートとなった都市は以下のとおり。
2002年 - アラス(フランス)
2003年 - マルセイユ(フランス)
2004年 - クレルモンフェラン(フランス)
2005年 - バルセロナ(スペイン)
2006年 - リスボン(ポルトガル)
2007年 - リスボン(ポルトガル)
コースはASOのコースディレクターによる事前の試走に基づいて決定される。経由地やルートは毎年変更され、前年と全く同じコースを走行する事はほとんどない。なお、コースディレクションはティエリー・サビーヌの存命中は彼自身の手によって行われ、彼亡き後はルネ・メッジやユベール・オリオールなど、本ラリーの過去の参加経験者の手によって行われている。
日々のコースは、リエゾンと呼ばれる移動区間とSS(通常のラリーではスペシャルステージの略であるが、本ラリーにおいてはセレクティブセクターもしくはそのままエスエスと呼称される事がある)と呼ばれる競技区間とで構成される。リエゾンとSSを合計した1日の走行距離はおよそ500kmから800kmにも及び、過去には1,000kmを越える競技区間が設けられた事もあった。
また、マラソンステージと呼ばれる区間が全コース中1度ないし2度設けられる。これは競技車が到着後、通常はその日のビバーク地で行う事が出来る整備を一部禁じ(具体的にはエンジン、駆動系などの部品交換が禁止される)、そのまま翌日のステージを走行するものである。2日にわたるステージをタイヤ交換などの軽整備のみで乗り切らなければならないため、ステージ内でのエンジンや駆動系の深刻なトラブルは即リタイヤに繋がる。そのため、車両を壊さないように労わりながらも速く走らなければならないという、2つの相反する要素が求められるステージとなっている。
競技期間中には1日ないし2日の休息日が必ず設けられ、競技車両の整備やクルーの休息に充てられる。
競技に使用される車両は基本的にオート(自動車)、モト(オートバイ)、カミオン(トラック)に分類される。それ以外の参加車両としてバギー、ATVなどがある。ごく初期においては2輪車と4輪車にカテゴリー分けされている程度であり、ナンバープレートが取得可能な車両であればどのような車両であっても大抵の場合は参加することが可能であった。そのため、参加車両も街中を走る市販車を改造したものから自動車メーカーのプロトタイプカー、果ては軍用車両を流用したものまで非常にバリエーションに富んでいた。余談だが、かつて2輪部門にスーパーカブやベスパが参戦していた事もある。
かつてはT1(市販車無改造クラス)、T2(市販車ベースの改造車クラス)、T3(プロトタイプ車)にグループ分けされ、オート部門にはこれにカミオン部門が加わっていたが、2001年にグループ分けが見直された。2008年現在の大まかなクラス分けは下記のとおりである。
プロダクション(無改造の市販車:二輪・四輪共通)
スーパープロダクション(市販車ベースの改造車および競技専用車。バギーを含む:二輪・四輪共通)
カミオン(トラックベース)
エクスペリメンタル(サイドカーや三輪・四輪のATVなど)
※実際には更に燃料の種類や排気量で細分化される。
1997年にワークスチームのプロトタイプカー(競技専用車)とガソリンターボエンジンを搭載しての参戦が禁止されたが、2001年から上述のようにスーパープロダクションという形でプロトタイプカーが実質解禁となった。ガソリンターボ禁止令はなおも続いているため、現在のところはガソリンNAエンジンの市販改造車が主流であるが、一方でヨーロッパではディーゼル車が見直されてきていることもあってディーゼルターボエンジンを採用するチームも増えてきた。三菱・パジェロエボリューションのライバルのひとつ、フォルクスワーゲン・レーストゥアレグはディーゼルターボを採用しており、総合優勝を狙うワークス・チームを中心に主流になりつつある。