ソメイヨシノ
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病気


てんぐ巣病

サクラ全般に共通の欠点として、ソメイヨシノも排気ガスによる大気汚染などの環境悪化に弱いこと、病気や虫の害を受けやすいことが指摘される。特に、他のサクラよりてんぐ巣病(てんぐすびょう)にかかりやすい。サクラてんぐ巣病はTaphrina wiesneriという酵母菌状の子嚢菌の感染により起こる病気で、その上部では小枝が密生して、いわゆる「天狗の巣」を作る。更に、開花時には小さい葉が開くので目障りとなったり、罹病部位は数年で枯死したりといった被害を与える。罹病した病枝は切り取って焼却しなければならない。


キノコ類による被害

コフキサルノコシカケ等の白色腐朽菌類が繁殖し、罹病した病木を切り取らなければならないケースが急増しており、特に公園や街路樹として植えられている木が深刻な状況に陥っている[要出典]。近年の地球温暖化ヒートアイランド現象で、ソメイヨシノが急激な環境の変化についていけていないことが主な原因である[要出典]。こうした症状は外からでは分からないため、特別な機械を使わないと診断できない。


起源についての諸説

ソメイヨシノは江戸時代中期〜末期に園芸品種として確立した。園芸家による人工的な品種改良作出説と、自然交雑した物を、園芸家が挿し木によって増やしたという説とがある。

過去には伊豆大島原産とされていたが、現地調査で否定された。

1939年に小泉源一が大韓民国済州島の王桜との類似を指摘して、済州島が自生地であり起源とする説を唱えた[6]。が、ソメイヨシノはオオシマザクラとエドヒガンの交配的形態を持つが、オオシマザクラは伊豆諸島で進化したカスミザクラの島嶼型であって朝鮮半島には存在しておらず、遺伝子調査によっても本説は完全に否定された[7]

1916年にアメリカのウィルソンによりオオシマザクラとエドヒガンの雑種説が唱えられ、国立遺伝学研究所の竹中要の交配実験により、オオシマザクラとエドヒガンの交雑種の中からソメイヨシノおよびソメイヨシノに近似の亜種が得られることがわかり、1965年に発表された。これを受けて、伊豆半島発生説が唱えられた[8]

これに対し、明治初年に樹齢百年に達するソメイヨシノが小石川植物園に植えられていたという記録や、染井村(現在の東京都豊島区駒込)の植木屋の記録にソメイヨシノを作出したという記録が発見されたことから、岩崎文雄らは染井村起源説を唱えている[9]

別説として、アメリカの植物学者にはソメイヨシノはオオシマザクラとエドヒガンの雑種ではなく独立した種であるとの説を唱える者もいる。

2007年3月、千葉大・静岡大などの研究グループは、遺伝子解析の結果、オオシマザクラとエドヒガンの園芸品種のひとつであるコマツオトメの交配で生み出された可能性が高いと発表した[10]

因みに「アメリカ」と言うサクラの品種がある。この品種は、かつてはアメリカにてソメイヨシノの実生から作られたとされていたが、ソメイヨシノの結実率の低さともあいまって事実は不明である。


用途

街路樹、公園の植え込みなどに広く用いられている。


外部リンク

ソメイヨシノのタイプ標本( ⇒東京大学総合研究博物館


関連項目

桜前線 - 桜の開花予想には、主にソメイヨシノが基準となっている。


脚注^ JR巣鴨駅付近の染井霊園に名を残している。また、この辺りでは霧島ツツジの栽培も盛んだった。JR駒込駅の土手に春になるとツツジが多いのはその名残。
^ 名称は初め、サクラの名所として古来名高く西行法師の和歌にもたびたび詠まれた大和吉野山奈良県山岳部)にちなんで「吉野」とされたが、「吉野(桜)」の名称では吉野山に多いヤマザクラと混同される恐れがあるため、上野公園のサクラを調査した藤野寄命博士が「日本園芸雑誌」において「染井吉野」と命名したという。
^ なお学名の×は自然種間交雑種の表記であり、人工交配種の場合この表記は用いられないという。ソメイヨシノが自然交雑種なのか、人工交配種なのかは不明だとして、この学名の妥当性に疑問を呈する声もある。エドヒガンではなく、コマツオトメのこう配だという研究結果もある(ただしコマツオトメも種としてはエドヒガンの園芸品種で、その中の1クローンではある)。
^ ただし、正確な寿命に関しては、統計数値がないため不明である。
^日本テレビ
^ 小泉がソメイヨシノと王桜との比較に用いたとされる搾葉標本が残されておらず、当初からこの説は疑問視されていた。
^ しかし、大韓民国ではいまだに「王桜=ソメイヨシノ」説を唱え(韓国起源説参照)、王桜の自生地にソメイヨシノを植林する活動が積極的に進められており、逆に韓国の在来種である王桜の絶滅が心配されている。
^ 自然交雑説を採る場合、オオシマザクラおよびエドヒガンの分布状況から、自生地の重なる伊豆半島付近で発生したと考えられている。
^ この植木屋の記録により1720〜1735年ごろ,駒込の西福寺に墓の残る当地の伊藤伊兵衛政武が人工交配・育成したの推定もある。
^日本育種学会第111回講演会 『 ⇒PolA1遺伝子解析によるサクラの類縁関係 -ソメイヨシノの起源-』。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki