スズメバチ類は巣の防衛行動をもつため、巣から10m以内に近づくと警戒行動をとり接近者の周囲を飛び回る。この時点でその場を離れた方がよい。次の段階としては左右の大顎を噛み合わせて打ち鳴らし、「カチカチ」という警戒音を出し威嚇する。さらにその場に留まったり、巣の近くを通る等刺激を与えると集団で攻撃される。
オオスズメバチやキイロスズメバチは巣への接近者を突然攻撃してくる場合があるので、近寄るのは大変危険である。特にオオスズメバチは多くのスズメバチ類が基本的に自らの巣のみを防衛するのに対し、夏季には、クヌギなどの樹液の浸出部を、樹液を成虫の餌とするため同じ巣のメンバーで占拠した場合、自らの巣と同様に浸出部を防衛行動の対象とする。また秋季には、集団攻撃によってミツバチや他種のスズメバチの巣を襲撃し、反撃するその成虫を根絶やしにした後、それらの巣から幼虫や蛹を自分たちの幼虫の餌として搬出するという行動をとるが、行動中はそれらの巣もまた自らの巣と同様に防衛行動の対象とするので、危険である。
さらにオオスズメバチが他種のスズメバチの巣を襲う秋季も、多くのスズメバチ類がオオスズメバチへの警戒態勢を強めて巣の防衛行動を強く活性化させていることから、注意を要する。
香水や黒い服もスズメバチを興奮させるおそれがあるので、夏、秋に山や森に行く場合は香水や黒い服を控えるべきと考えられる。というのも、香水には、しばしばスズメバチ類の攻撃フェロモンと同じ物質が含まれているからである。特に多くの果物にも含まれている2-ペンタノールは最も活性が強いとされている。また、黒い服は、スズメバチ類がしばしば幼虫や蛹の捕食者として攻撃標的とする、ヒトを含む大型哺乳類の弱点が黒色部分(眼や耳孔など)であることから、黒色あるいは暗色部分を識別することによって攻撃行動を活発化させる行動特性を刺激すると考えられるからである。 また、防護服などは概ね白いが、だからといって白い服なら絶対安全というわけではない。例えば夜になると、逆に白い服は攻撃されやすいとされる。これは、色のコントラストが強いものに反応している為と考えられている[要出典]。
また、バーベキュー等アウトドアでの飲食する場合に散見されるのは、飲み残しや飲んでいる最中に一時手を離して放置された清涼飲料水やアルコール飲料の缶内にスズメバチが潜り込み、再度飲もうとする時などにこれに口などを刺される事故である。スズメバチは成虫の活動に必要な糖分を求めてビールやいわゆる缶チューハイと呼ばれる一連のアルコール飲料や、各種清涼飲料水に誘引されるので、注意が必要である。
山などで団体で行動している時に最初に刺されるのは、蜂蜜を常用している者に多いことも確認されている[要出典]。
また、はしご形神経系構造なので、腹部のみの死体でも触ると反応して刺してくるため、触らないこと。
ご自身の健康問題に関しては、専門の医療機関に相談してください。免責事項もお読みください。
一度刺されただけでも、何か太いものが突き刺さったような強烈な激痛を伴う。刺されたら、さらに集団で襲われることがあるので、スズメバチの攻撃行動をより刺激する危険のある大きな身振りを控えつつ、まずは速やかにその場から離れる。
応急処置としては、傷口を流水ですすぎ、傷口をつまんだり吸引器を用いる方法で毒液を体内から外に出す。この際、口で毒液を吸い出してはならない(口に傷があった場合、そこから毒が染み込む可能性があるため)。スズメバチに限った話ではなくウミヘビなどにも言えることだが、毒を不活化させるためタンニンを含むもので傷口を洗うことは非常に効果的。あればタンニン軟膏を塗るのが最良ではあるが、タンニンを多く含むものでなおかつ身近にあることが多いものとしてはお茶が挙げられ、その中でも番茶は特にタンニンの量が多く推薦される。抗ヒスタミン剤とステロイド系抗炎症薬を含む軟膏があれば、それを塗るのもよい。冷やしながらできるだけ早く病院に行く。過去に刺されたことがある場合は、たとえ前回大事に至らなくても免疫系の記憶システムによりアナフィラキシーショックを起こす可能性が高くなり、場合によっては死に至ることもあるので非常に危険である。
また、医師から処方を受けるなどの方法で事前にアドレナリンを主剤とした自己注射薬(エピペンなど)を入手している場合は、これを用いることによって一時的にアナフィラキシーショックの症状を緩和することができる。ただし、これも補助的な役割を果たすだけに過ぎない。
なお、俗に言われる「アンモニアが効く」というのは迷信であり、尿などつけない方がよい。これは同じハチ目であるハチやアリの毒液成分の分析がまだ十分でなかった時代に、例外的に刺針を有しないヤマアリ亜科のアリがギ酸を大量に含む毒液を水鉄砲のように飛ばして敵を攻撃することが知られていたことから、他のハチ目の毒の主成分もギ酸であろうと考えた拡大解釈による。ヤマアリ亜科以外のハチ目の毒にはギ酸は含まれておらず、アンモニアによる中和効果は期待できない。特に、アンモニアを含むからとして尿を用いる民間療法もあるが、人の尿に含まれる窒素排泄物はアンモニアではなく尿素であり、そもそも効果を想定しているアンモニア自体、腐敗させて尿素を分解しない限りは含まない。要するに、「蜂の毒にはアンモニアは無効であり、さらにそのアンモニア自体、尿に含まれない」のである。健康人の新鮮な尿なら無菌であるので感染症の心配はないものの、不快なだけで無益である。
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スズメバチの利用法のひとつは、成虫が幼虫の餌として大量の昆虫を捕獲し、その中に害虫も多く含まれる性質を利用した、害虫駆除の益虫としての利用である。人を襲うことのないスズメバチがメキシコで害虫退治に使われたことがあった。日本でも一部の地方自治体で、駆除依頼で都市部の住宅地などから捕獲したスズメバチ類の巣を庁舎屋上に設置した巣箱で飼育して維持しつつ、人に危害が及ばないように森林公園の害虫駆除に活用しているケースがある。
茶の栽培地において、クロスズメバチ類は茶の害虫を抑制し減農薬に役立つ益虫である。そのため、大産地の静岡県の一部では、クロスズメバチの幼虫や蛹を食べる習慣が盛んな長野県からの越境採集者に対して、捕獲禁止を訴えている。
他の利用法は主に食用である。長野県の伊那谷地方を中心に、クロスズメバチ類(地方名スガレ)の幼虫、蛹を食用にする事が、他地方でもよく知られるが、実際には同地方ではさらに大型のキイロスズメバチなどの幼虫、蛹の巣の捕獲、食用も盛んに行われている。この地方では殺したアカトンボ類、小さく切った鶏肉やカエルの足の肉を置いて働き蜂に肉団子を作らせ、肉団子の処理過程に巧みに介入して紙縒り状に縒った真綿を肉団子に絡ませて目立つようにし、その働き蜂を追跡して巣のありかを突き止める。巣に線香花火などの比較的穏やかに燃焼する黒色火薬の煙を吹き付けて働き蜂の攻撃を封じ、巣を崩して幼虫や蛹を採取している。