日本においては車両へのシートベルト設置について道路運送車両法に基づく道路運送車両の保安基準で定められている。
従来シートベルトは高級車におけるオプション装備という位置づけだったが、欧米でのシートベルト設置義務化の動きを受けて道路運送車両の保安基準を改正、1969年(昭和44年)4月1日以降に国内で生産された普通乗用車(定員10人以下、軽自動車を除く)は運転席にシートベルトの設置を義務付けられた。(軽自動車については同年10月1日生産車から)
このシートベルトの設置義務は運転席についてのみであったが、シートベルトの設置用金具については全席に義務付けられており、1973年(昭和48年)12月1日以降の生産車には助手席、1975年(昭和50年)4月1日以降の生産車には後部座席にも設置が義務付けられた。
当初は腰部で身体を固定するいわゆる二点式シートベルトが一般的であったが、後に胸部も固定する三点式シートベルトが普及した。 1975年(昭和50年)4月1日以降の生産車の運転席・助手席には基本的に三点式シートベルトの設置をすることとされている。オープンカーなど一部の車については、例外として二点式シートベルトが認められていたが、1987年(昭和62年)3月1日以降はその例外も無くなっている。
1994年(平成6年)4月1日以降は後部座席の側面席、2012年(平成24年)7月1日以降は全ての座席を三点式シートベルトにすることと定められた。
なお、定員11人以上の普通乗合車(バス)については1987年(昭和62年)9月1日以降の生産車に運転席にのみ二点式シートベルトの設置、同時に着用が義務付けられている。
なお、日本の法規制上は、シートベルトは、平常時には乗員の各種動作を阻害しないように、ベルトが自由に伸縮する機構が必要である。 そのため、装着時に完全に体が固定されてしまう、主に4点式以上のアフターパーツのシートベルトに関しては、保安基準に適合せず車検にも通らない(純正のシートベルトを残していれば、車検は通るが、公道では、純正シートベルトの方を着装しなければならない)。
日本において乗員のシートベルト着用については道路交通法により定められている。
1971年(昭和46年)6月2日施行の改定道路交通法より運転席、助手席でのシートベルト着用について努力義務を課していたが、着用義務の法制化について国会に多数の陳情が寄せられるようになったことから、1985年(昭和60年)9月1日施行の改定道路交通法により自動車高速道・自動車専用道において前席でのシートベルト着用が罰則付きで義務付けられた。(一般自動車道については翌年11月1日から)
なお、着用義務については傷病、あるいは業務上の特段の理由がある場合は適用が除外されている(詳しくは道路交通法施行令第26条の3の2及び ⇒座席ベルト装着義務の免責に係る業務を定める規則を参考のこと)。
以前から後部座席のシートベルト義務化が求められていたが、2007年6月14日に「改正道路交通法」と呼ばれる「道路交通法の一部を改正する法律」が成立し、2008年6月1日から、一部の特殊な例外を除いては、従来「努めなければならない」とされていた後部座席のシートベルト着用が運転席・助手席と同様に義務化された。特に高速道路での違反は加点対象となる。一般道での違反に対しては同年秋頃までは「注意」に留めるつもりだとされる。
一般道を走行するバスの乗客に対する扱いに関しては同様に当分の間は運転手に注意のみにとどまるため現時点では不明であるが、高速道路上での違反の場合は運転手に加点対象となるため、各バス会社は座席にシートベルトの設置及び乗客へのシートベルト着用の呼びかけを行なっている。
これは、非着用者の致死率は着用者の約4倍、非着用の場合、後部座席同乗者が前席乗員に衝突することにより、前席乗員が頭部等に重傷を負う確率が着用の場合の約51倍も増大、といった調査結果に対し、後部シートベルトの着用率の低さが問題となっている。(高速道路におけるシートベルト着用率は、運転席98.2%、助手席93.0%に対して後部座席12.7%)。諸外国の場合、多くは、すでに後部座席同乗者にシートベルト着用が義務化されており、日本でも義務化に踏みきる。これに違反したドライバーに対しては、点数(1点)が加点処分となる。なお、当面は高速道路を運転中に限り、点数処分を適用する予定である。施行は改正法の公布から1年内となる。
シートベルト関係法令年表
1966年(昭和41年)3月1日 日本工業規格に自動車用安全ベルト(シートベルト)の規格が制定。
1969年(昭和44年)4月1日 運転席にシートベルトの設置義務付け。
1971年(昭和46年)6月2日 高速自動車道・自動車専用道でのシートベルト着用の努力義務。(罰則なし)
1973年(昭和48年)12月1日 助手席にシートベルト設置義務付け。
1975年(昭和50年)4月1日 後部座席にシートベルトの設置義務付け。
1983年(昭和58年)3月1日 日本工業規格に自動車用幼児拘束装置(チャイルドシート)の規格が制定。
1985年(昭和60年)9月1日 高速自動車道・自動車専用道での運転席・助手席でのシートベルト着用義務化。(罰則あり)
1986年(昭和61年)11月1日 一般自動車道での運転席・助手席でのシートベルト着用義務化。(罰則あり)
1987年(昭和62年)3月1日 運転席・助手席にELRシートベルトの設置を義務付け。
1994年(平成6年)4月1日 座席ベルト非装着時警報装置(初期警報)の設置を義務付け。
2000年(平成12年)4月1日 6歳未満の幼児の乗車についてチャイルドシート使用義務化。(罰則あり)
2005年(平成17年)9月1日 再警報装置(シートベルト・リマインダー)の設置を義務付け。
2008年(平成20年)6月1日 全座席のシートベルト着用義務化。(高速道路・自動車専用道のみ罰則あり)
2012年(平成24年)7月1日 後部中央座席に三点式シートベルトの設置義務化。
2012年(平成24年)7月1日 ISOFIX対応チャイルドシート取付具の設置を義務付け。
基本的に国産普通乗用車(定員10人以下)についての規定。詳細は各法令を参照。
道路交通法については施行日、保安基準については以降の生産車が対象となる日。
関連項目
ユーロNCAP
チャイルドシート
ISOFIX
プリテンショナー
外部リンクウィキメディア・コモンズには、 ⇒シートベルト に関連するカテゴリがあります。
⇒JAF交通安全環境運動
⇒後席シートベルトの必要性を実車衝突テストで検証!! (JDM OptionBNNボンバーネットワークニュース。対車両衝突時におけるミニバン2列目シートに座らせたシートベルト着用及び非着用のダミーの動きを記録したムービーが掲載されている。)
表・話・編・歴自動車部品
エンジン関連部品エンジン | ディーゼルエンジン | レシプロエンジン | ロータリーエンジン | 内燃機関 | カムシャフト | ガスケット | コネクティングロッド | シリンダー | ピストン | ロッカーアーム | クランクシャフト | プロペラシャフト | Vベルト | Vリブドベルト | ファンベルト | 歯付ベルト (タイミングベルト) | タイミングチェーン | ダイレクトイグニッション | 点火プラグ (スパークプラグ) | ディストリビューター | 浮動ブッシュ軸受 | すべり軸受 | バビットメタル | バルブ | フライホイール | スロットル (アクセル) | 加速ポンプ | キャブレター | チョーク弁 | ティクラー | 燃料噴射装置 | エンジンコントロールユニット | セルモーター | エンジンスターター | オルタネーター | ラジエター