コンビニエンスストア
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資産・負債

本部にて各種決済が代行されるため、売上金等は基本的に全額本部に入金される。これは本部の管理であり、もし、本部が倒産すれば返還される保証は基本的にない。開店時に本部に預託する保証金は以前ほど必要なくなっている。店舗や設備が店舗経営者の所有でないケースでは、店舗側で管理している資産は商品が主になる。なお、開業時には本部から商品代金を借り受けることができるので、少ない資金で開業できる。


営業費

人件費以外では固定的な費用が多く、店舗側のみの努力で削減できるものはほとんどない。チェーンの店舗数増加により恩恵を受けるものもあるが、比率としてはあまり大きくない。人件費は各種サービスの取扱が拡大し、従業員教育にかなり時間が必要になってきており、上昇傾向にある。情報機器の利用が増えるに従い関連費用[6]が増加している。なお、一部の費用については本部が負担する場合があるが、チェーンにより異なる。


商品ロス

消費期限のある商品は品切れを防ぐため需要より多めに仕入れるが、売れ残りによるロス率は意外と大きく、特に弁当・惣菜等のデリカ類はロイヤリティーの率によっては実質赤字状態の店舗も多い。販売管理システムの実力次第で無意味な売れ残りや品切れを減らすことができるはずであるが、この問題を含め本部の情報技術への投資が店舗経営の効率化に結びついているかという点については、多大な問題を抱えている。

また、コンビニチェーンにもよるが、デリカ類が品切れとなり冷蔵ショーケースが空の状態になる事を『チェーンの恥』とする風潮も見られ、本部から巡回してくる担当社員などが、日常的に多めの仕入れを半ば強制的に行わせているケースも見られる。


仕入

コンビニの各店舗には本部から担当社員が定期的に巡回し、また、POSシステムの情報機能なども用いて需要予測などの情報提供や仕入れ指導を行うが、どの商品を・どれだけ・いつ仕入れるかなど、仕入れの判断は各店舗の責任とされている。その仕入れ判断が正しければ店舗の売上増となるが、需要を読み違えると品切れとなり売上が伸びなくなったり、あるいは仕入れすぎて商品が期限切れとなるとそのロスはその店舗が被ることになる。

基本的に本部の指定業者から指定商品のみを仕入れる。チェーンによって対応は異なるが一般的には店舗独自の仕入には本部の承認が必要となっており、極めて限定的なものになっている。仕入代金の決済は本部が代行する。


チェーン本部

コンビニエンスストア・チェーンにおいては、店舗の内装や品揃え・在庫状況に加え、接客態度や店内の清掃状況などといった雰囲気に含まれる事柄までを含めて、「コンビニ」という商品の範疇として扱うため、チェーン本部では、各フランチャイズ店にPOSシステムで集計された売れ筋情報を配慮した品揃えを求めたり、接客態度のマニュアル化や、店舗設備の効率化を推し量った上での内装の決定を行ったりしている。また、各フランチャイズ店を定期的に見回り、本部の方針を伝えたり、本部への意見を聴取したり、あるいは仕入れ・販売の技術や接客技術の指導を行う専門スタッフが存在する。

ただし接客態度については、店舗ごとに今なお顕著な差異が見られる。レジカウンターにいながら、買い物とは関係なく来店した友人との雑談、あるいは店員同士で大声による雑談に熱中。さらには、決済時に商品を粗末に扱うケースも見られ、必ずしも指導が徹底されていない。

またプライベートブランドの開発と商品の供給も行っており、このための市場調査も行う。このためメーカーでは自社製品を売り込み、コンビニ店頭に置いて貰う事で、その売れ行きを占う方向性も生まれ、先に挙げた500mlペットボトル飲料市場では、コンビニ各社が提供する売れ筋情報の結果で、商品開発部門が一喜一憂する事も多く、この様な場面はテレビの経済番組などでも多く取り上げられている。

またフランチャイズ店の経理情報もここに集約され、経営の不慣れなオーナーをサポートする事もある。この中には融資業務を含める所もあり、各店舗には地域担当者が巡回して経営状況をチェックしている。


現況

コンビニエンスストアが普及し始めた頃は、周辺に長時間営業を行う小売店が少ないためにかなり利益を上げていたが、1990年代以降はコンビニエンスストア店舗が乱立激戦となり、加えてスーパーマーケットの営業時間の延長もあって競争が激化し、利益が上がらず短期間で閉店へと追い込まれる店舗も多い。特にフランチャイズのロイヤリティー料にはチェーン毎に大きな差があるが、これが重圧となってアルバイト人員が雇えないため、人手が絶対的に不足して店舗内の雰囲気が荒び、更に客足が遠退いて、余計に店舗収益が挙がらないという縮小傾向が加速するケースも散見される。また、繁華街や大きな街道沿いを除けば深夜帯の極端な不採算に悩む店舗も多い。これら要素の結果として閉店に至る他にも、チェーン企業を乗り換える、さらにはコンビニに準ずる形態ながらもヤマザキショップなどへ転換するケースも見られ、コンビニ本部や同地域内の系列チェーン店側にとっては集中出店方式の恩恵を失ってしまう事もある。また、コンビニ経営者の自殺率の高さが問題視され、国会で槍玉に挙げられた事もある。

その一方で、取扱商品の高額化(ゲームソフトDVD等)や、各種公共料金、分割払い、通信販売代金などの収納サービスの開始・拡充もあって、店舗レジに比較的高額の現金が置かれる事が増え、近年ではコンビニ強盗事件の一件あたりの被害額が、従来の2 - 3万円から10万円近くにまで跳ね上がるなどの問題が発生している。このためコンビニエンスストア側では、前出の各種防犯対策による防衛力向上を行っている。だが、その一方で店舗入口のチャイムを作動させていない店舗もチェーンによっては少なからず見られるなど、防犯に対するチェーン本部やオーナーの意識の差は小さくない。

しかし、地域住民の生活スタイルが変化するにつれ、従来は敬遠していた高齢者までもが同種店舗を好んで利用するようになり、特にプライベートブランドを保有するチェーンでは、高齢者をターゲットとした商品の開発・販売に力を入れている。特にインスタント食品や弁当等の食品関係や、生活上欠かせない洗剤電球蛍光灯乾電池などといった消耗品が常備されている事により、遠くの専門店に行くのが辛い高齢者が、すぐ近くのコンビニエンスストアを利用する事も増えている。

なお1980年代のコンビニ氾濫過渡期には、若者が店舗前にたむろして社会風俗上好ましからざる騒音を立てるといった事が社会問題化され、同業種への近隣住人の不満も挙がっていたが、近年では利用者層が拡大した事と、コンビニエンスストア側が深夜騒音防止を呼びかけた事、更には市街地において深夜に若者が遊べる場所が増えるなどの生活習慣や社会状況の変化により、今日では住民間の対立を生むケースは格段に減っている。

2007年5月2日の読売新聞の記事[7]によれば、セブンイレブンとファミリーマートで、2008年2月期に料金収納代行サービスの取扱高が、物品販売の売上高を上回る見通しであると報じている。これには、銀行など金融機関の窓口と異なり、24時間いつでも支払いができる利便性に加え、通信販売の増加が指摘されている。また、通信販売で購入した物品をコンビニエンスストアで受け取れるサービスを行っている販売業者もある。


キャッシュレス化

チェーンや店舗、地域によって異なるが、支払いには一般的な現金の他、各種料金収納代行やタバコなど一部商品を除いてクレジットカードプリペイドカードデビットカード電子マネーEdySuicaなど)が使用できる。

特に昨今、電子マネー導入への動きは急であり、また電子マネーの運営会社側から見ても、その普及の鍵を握るのはコンビニへの導入とその広まりであるとされている。

防犯面からも、電子マネーの導入は上述の通り取り扱い金額の高額化が進む中、店舗内の現金を減らし、犯罪に遭った際の被害額を低減する役割が期待されており、この事もあってとりわけ電子マネーについてはコンビニエンスストアが積極的に推進役を担っている。しかし、コンビニで電子マネーのチャージや収納代行などが影響して現金が増加傾向という矛盾点もある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen