普通列車用グリーン車については、通勤輸送に使用されるという性格上、座席定員の確保も重要な条件であり、特急・急行用のものとは、また異なった発展を遂げた。設備としては、特急用の普通車レベルが標準であり、定員は60人前後である。また、座席は、特急用普通車の設備向上に伴って変遷して来た。中には特急・急行用車両のグリーン車を転用したり、それら並みの設備を持って新製されたものもあるが、あくまで例外的なものであり、早期に淘汰の対象となっている。
1950年代以前の二等車には、転換クロスシートのものと座席間隔を大きくとったボックスシートのものがあったが、1960年代以降には回転クロスシートが一般的となった。1973年には、グリーン車の設備向上を狙って急行形並みの設備を持ったサロ113形が新製されたが、定員の減少のため乗客の評判が悪く、早期の転出を余儀なくされている。その反省から、定員を60人に増やし簡易リクライニングシートを装備したサロ110形1200番台が1976年から製造され、以後の標準形となった。
なお、1980年代以降、グリーン車が連結されている東海道本線や横須賀線では、通勤ラッシュ時を中心に乗車定員を上回る乗車が見られ、グリーン車であるにもかかわらず立席乗車が恒常化していたため、さらなる座席定員増加を狙って国鉄分割民営化後には2階建て構造で製造されている。この素地を作った車両としては、サロ212・213形及びサロ124・125形とされている。これにより、座席定員は実に1.5倍の90人に増加され、これ以降製造される車両の標準形となっている。
「成田エクスプレス」(JR東日本253系電車)、「スーパービュー踊り子」(JR東日本251系電車)、「スペーシアきぬがわ」(東武100系電車)、またかつての新幹線100系電車等には、個室グリーン席があり、個室単位で座席が販売される。コンパートメント席も参照。
上記のほか、1970年代から1980年代にかけて国鉄・JRに登場したお座敷列車(畳敷きの和風車両)、欧風列車などのいわゆるジョイフルトレインも大半がグリーン車として設定されていた。2000年代でも和風車両のほとんどはグリーン車扱いとなっているが、一部例外もある。
また、一般用の列車においても、和風車両などをグリーン席として指定した事例がある。例えば、1985年から1989年まで食堂車を改造した和風車両に「だんらん」の愛称を与え、エル特急「雷鳥」に連結された。
また、新幹線E954形・500系900番台等の試験用新幹線電車にも、営業列車として使われないにも関わらずグリーン車が設定されていた。
特急列車の場合、新幹線(九州新幹線を除く)を含めて比較的利用度の高い列車には1両は連結されているが、利用度の少ない特急ではグリーン車を省いたり、1車両の半分程度しか用意しない列車も増えて来ている。
また、急行列車については2003年までは昼行列車にも連結されていたが、2006年現行では定期列車としては夜行列車の「きたぐに」と「能登」の2列車のみとなっている。
なお、座席指定制が原則であった特急列車もそうであるが、急行列車の場合は特別二等車以来の伝統から座席指定席制となっているが、1996年まで急行列車であった「東海」など一部の急行列車には座席指定を行わない自由席を連結する事例も見られた。
2005年10月1日からは、九州旅客鉄道(JR九州)が運行する特急列車のうち、主に787系で運行される「リレーつばめ」・「有明」・「きらめき」・「かいおう」の一部に「デラックスグリーン席」と称する座席が設定された。
このデラックスグリーン席は、名称上はグリーン席よりさらに上の座席という理由で接頭語として「DX(Deluxe)」を付けたものである。マークは、一般のグリーン席のマークの上に「DX」と表記される。
クモロ787形に設けられていたトップキャビン(6人個室)を廃止し、その部屋に2人掛け座席と1人掛け座席を1列のみ配置した3席となっている。なお、885系や783系など、同社が保有する他の特急形車両には設置されていない。
座席寸法は従来の787系のグリーン席に比べ横幅が540mm(50mm拡大)、奥行きが510mm(10mm拡大)、高さが430mm(30mm拡大)に拡大された。またシートピッチも元々6人分のスペースを3人分で使うことから従来のグリーン席より格段に広くなっており、居住性が大幅に向上している。
座席のリクライニングは電動で、最大角度は3列シートの夜行バスの座席並み(最大141°)となっており、座ったままでもリクライニングできるように、リクライニング角度に合わせて座面が動くようになっていて、フットレストも電動で上下できる。また、141°までリクライニングした場合は座面と背もたれが一直線に近い形になり、ほとんどベッドで寝るような姿勢をとることができる。
その他の設備としては、パソコン用コンセントや木製のハンガーが設置されている。