GUIでは、コンピュータの画面上に、ウィンドウ、アイコン、ボタンといったグラフィックが表示され、ユーザはそれらの中から目的の動作を表すグラフィックスをマウスなどのポインティングデバイスで選択する。
基本的には「デスクトップ」「ウィンドウ」「メニュー」「アイコン」「ボタン」など要素を組み合わせて構成され、それらをポインティングデバイスによって操作されるカーソルを通じて指示を与える。
構成要素
デスクトップ
起動時に表示され、GUIの最下層に位置する画面のことだが、後述のウィンドウやファイルブラウザを含めた「デスクトップ環境」のことをさすこともある。この上にウィンドウを重ねることによってインタフェースはマルチタスクを実現する。一般的なインタフェースでは、ここにアプリケーションやデータのアイコンをおき、ここから作業を開始できるようにする。この画面は、既存のディレクトリ構成とは相容れない立場のため、特殊な位置におかれるディレクトリを参照する形でデータの内容を定義する。デスクトップの背景に画像や各種アクセサリを置いて、視覚的に楽しませる機能が提供される。また、アプリケーションの役割を果たすActive Desktopやガジェットなど(ウィジェットエンジン)を置くこともできる。最近では、仮想デスクトップをキューブで表示する、アイコンの配置に立体感を着ける、ウィンドウを立体的に表示など、3D効果によって操作性を向上するデスクトップ環境が増えている。UNIX系ウィンドウマネージャのCompiz、Windows VistaのAero、サンマイクロシステムズのLooking Grassなどが例に挙げられる。
ウィンドウ
アプリケーションがデータを扱うためのグラフィカルインタフェースにおけるひとつの単位となるもの。ウィンドウ内においては、アプリケーションとデータは一体化する。ここにおいて、アプリケーションを操作し、データを管理、生成、編集する。通常はメニュー、アイコンなどを周辺に配置し、中央にデータをおく。ウィンドウには、データやアプリケーションに応じてタイトルが付けられ、ウィンドウの最上部にタイトルがおかれる。一般的には、ウィンドウをディスプレイ全体に表示する「最大化」、表示を隠す「最小化」、複数枚のウィンドウの最前面、タイトルだけを表示する「シェード」などがサポートされ、これにより、ウィンドウの操作を簡単に行うことが出来る。
Single Document Interface (SDI)
ウィンドウにおいて、ひとつのデータをひとつのウィンドウ内に完結させる方式。この場合は、データの数だけ、ウィンドウが出力される。他のアプリケーションのウィンドウと突き合わせて利用できるが、その分だけ、ウィンドウの数が多くなり、管理が繁雑になる。
Multiple Document Interface (MDI)
ひとつのウィンドウ内に入れ子状にウィンドウが表示され、複数のデータ管理を行う方式。この場合は、ウィンドウ管理が簡単になるが、作業の管理が二重になる。
タブ
MDIにおけるデータ管理方式のうち、データのタイトルをウィンドウ内に並べ、タイトルを選んで必要なデータだけを表示するもの。これにより、簡単にデータにアクセスできるようになる。
メニュー
アプリケーション、OSより指示できるコマンドを階層上に表現したもの。画面上部、または画面下部におかれ、そのアプリケーションから利用できるコマンドがほぼ全て配置される。通常は左に重要度の高いものがおかれ、右にいくにしたがって重要度は低くなる。コマンドの階層はアプリケーションにより異なるが、ファイル操作、編集の機能を重視して、それらのコマンドから左側からおかれ、右には、ヘルプなどがおかれる。マウスの第一ボタンによって操作する。
コンテキスト・メニュー
アプリケーションの用意した階層上のメニューとは別に、メニュー以外のところでマウスの第二ボタンなどを押した際に機能するメニューの事。ボタンが呼び出された位置に応じてメニューの内容が変化し、編集操作を簡単に行うことが出来るようになっている。
アイコン
データ管理アプリケーションにおいて、データを表現したもの、またはアプリケーションそのものを表現する場合もある。データ管理アプリケーション、すなわち、ディレクトリにおけるユーザーデータの管理や、特定のデータを管理を行うアプリケーションの場合、アイコンによりデータを表現する。通常は、データの中身や、データと関連づけられたアプリケーションを表現する。また、データのアイコンを通じて、アプリケーションの起動までサポートするのが普通である。アプリケーションアイコンは、アプリケーションの起動だけを行う。
ボタン
メニューのうち、利用頻度の高いコマンドを絵で表現し、アプリケーション内に配置したもの。アプリケーション上におかれるボタンは、普通はメニューの代わりをする。利用頻度の高いものからおかれ、メニューの階層を辿らなくてもその機能が使えるようになっている。ただし、ユーザーによりコマンドの利用頻度は異なるので、この配置を編集できるようになっているのが普通である。
その他
ゴミ箱
ファイル消去に対するフェイルセーフを果たすために、「ゴミ箱」などと呼ばれる機能を持つものがある。これは、ファイルの消去を行なう際に、一時的に別の場所に移すことで、誤ったファイル消去を未然に防ぐことが出来る。Macintoshでは、ゴミ箱はファイルだけでなく、さまざまなオブジェクトの削除の機能を持っている。
アプリケーションランチャ
GUI上からアプリケーションを呼び出す際に様々な方式があるが、いくつかのOSではメニュー形式のアプリケーションランチャを持っている。NEXTSTEPとMac OS Xでは、ドックと呼ばれるパレット型の機構を持ち、ファイルやアプリケーションの各種の情報を格納してクリックでそれらを呼び出せる。
グラフィカルユーザインタフェースにおいて、作業はウィンドウ単位に分割される。MDIとMac OSの場合を除いて、「ウィンドウの数 = タスクの数」であることが多い。このため、インタフェース全体で見た場合、どのようにしてタスク管理を行うかが重要になる。Windowsをはじめとしていちばん多い方式は、タスクバーと呼ばれる棒状の領域をデスクトップ上に用意し、ここに、各ウィンドウのアイコンやタイトルを並べるものである。これにより、視認性、操作性を確保しながら、多くのウィンドウを管理することが出来るようになる。他には、デスクトップ上のメニューに各ウィンドウを管理するメニューを追加する、デスクトップにタスクをアイコンで表示する、仮想デスクトップで見た目のデスクトップの数を増やすなどの方法がある。Mac OS XはDockでタスク管理を行うが、Exposeというウィンドウ一覧表示モードも併用されている。
グラフィカルユーザインタフェースの基本は、ポインティングデバイスによってカーソルを操作し、デバイスに付いたボタン(通常2?3個)を押すことである。これにより、「位置」と「指示」を明確にし、視覚的な操作を行うことが出来る。
指示の内容は、カーソルの位置によって異なる。データ管理アプリケーションでは、第1ボタンは、カーソルの位置にあるデータを選択し、2回連続で押す(ダブルクリックする)ことよって、データに応じて適宜定義されたアプリケーションを呼び出し、処理を開始する。