グラビアアイドル
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グラビアアイドルの表現手法

2007年現在のグラビア傾向としては以下の4パターンに大別できる。
水着

着エロ

通常ファッション

コスプレ

グラビアアイドルは、主に男性誌グラビアを中心に起用される。そのうち水着は最も多いグラビア制作の手段であり、現在でもメインアイテムとして扱われている。元来雑誌グラビアとは男性が見て楽しむことを目的にしたものであり、性に対しての規制が厳しい日本では、セミヌードに代わるグラビア素材としてビキニなどの女性の体を隠す範囲の狭い水着を使うことを早くから行なってきた。またグラビアモデルも局所を隠した状態ならば比較的自由に動けることもあり、それまでのセミヌード中心のアンダーな世界観を一気に開放的で明るいものへと変貌させた。

撮影も最初は浜辺やプールサイドなど水着に合った環境でのロケ撮影が多かったが、需要が飛躍的に増えたことで水場に限らず水着には全く関係性の無い場所でも衣装として使用されるようになる。その昔は露出度の高い水着を人前で着ることや肌を晒すこと自体に抵抗感を覚える新人アイドルも数多くいたが、21世紀に入り時代がオープン感覚になったことと水着自体のファッション性が各段に上がったことで、最近では最初から「タレントではなくグラビアアイドルになりたい」と自ら芸能事務所に売り込んでくる「他人からかわいく見られたい」女性たちも多い。ベテランのグラビアアイドルになると自身がより綺麗に見える水着を自ら選ぶ場合もあり、熊田曜子などはテレビに出始めた事で身体を隠す面積が大きい水着を渡された時「私は紐で結ぶタイプじゃなきゃ似合わない」と、より露出度の高いものを指定することがあるという。

水着グラビアは当初アグネス・ラムなど抜群のプロポーションを持つ外国人モデルがその役を担っていた時代もあったが、日本人女性のプロポーションが欧米のそれへと近付いていくに連れて日本人のグラビアモデルが多くなり、今ではその9割以上が10代?20代半ばまでの日本人女性で賄われている。現在はそういったグラビア誌専門のモデルを務める若い女性たちをグラビアアイドルと呼び、かつての日本に存在したアイドル歌手に代わる存在として世の男性に認知されるようになった。

しかし時間が経つに連れ、水着姿から連想される性的刺激に現代の読者層は殆ど慣れてしまい、また雑誌の売上もそれに歩調を合わせるように落ちていった。しかしグラビアは相変わらず男性誌の売上を左右する重要なコンテンツであることに代わりは無く、その為グラビアアイドルの刷新だけでなく、水着以外の様々な趣向が凝らしたグラビアが多数生み出されることになる。

その1つの顕著な例が「着エロ」と呼ばれる過激なグラビアである。これは水着グラビアからヌードグラビアの中間に位置するもので、Tバック水着あるいは水着を着けずに手など体の一部や小物などで女性の局所を際どく隠した上で大股開きのような挑発的なポーズを取り、わざと男性の性的衝動をより刺激するような写真が使われる。これはある意味でグラビアの先祖帰りと言ってよい手法であり、こういったことが可能になった1つの要因として、かつてのフィルム製版からデジタル製版へと印刷技術が向上したことで、無理なポーズで女性の局所の一部が誤って写真に写ってしまった場合でもそのカットをボツとせずに簡単に画像修正できてしまうことが挙げられる。この技術を使い、タレントのホクロや吹き出物、傷、虫刺され跡などを出版側の要望で修正する場合も多くみられる(しかし、画像処理担当者が過剰に処理しすぎてしまい、本人を直接見たファンから写真との違いを指摘され、後に整形疑惑と噂されてしまう、という笑えない噂話がささやかれる場合もある)。また水着に代わり「見せ下着」という一見しただけではビキニと区別のつかないカラフルな下着を着用したグラビアも増えている。なおこの傾向の先駆者として名高いのはインリン・オブ・ジョイトイであり、レースクイーン出身の抜群のプロポーションを駆使して、尻や股間をことさら強調した「M字開脚」と呼ばれるAVもかくやという独特のポーズは世間でも話題となり、グラビアアイドルの存在感を広く知らしめた。

その一方で堀北真希夏帆などに代表される、予め将来女優として売り出そうとしているタレントの清純なイメージを壊さぬように、極力肌の露出を抑えて、学生服や浴衣姿、普段着に近いファションの写真を前面に使用した情緒的作品もアイドルの清らかな少女性や神秘性を神聖化しているファンに好まれる傾向にある。かつては南野陽子広末涼子などがこの路線のグラビアで売り出されて成功した。またそれらのモデルは水着グラビアを見せることが至極稀なことであり、水着が掲載された雑誌や写真集などは現在においても中古市場で高値で取引されている。

また、若者向けファッション誌による流行を取り入れ、非常にスタイリッシュなイメージを持つグラビアが増えているのも近年の顕著な傾向の1つ。その副産物として「SEVENTEEN」や「nicola」、「ピチレモン」等ティーン向けファッション誌の専属少女モデルをそのままグラビアアイドル、果てはその先の道に転身させるパターンが増えている。新垣結衣南明奈等がその代表格で、今では日本を代表する若手女優の1人に成長した長澤まさみもこのパターンの先駈けとして認識されている。総じて決して肉感的ではないが非常にさわやかな印象を与え、時代の先端を行くグラビアとして男性だけではなく同性からの支持も多い。

最後の1つがコスチュームプレイ(コスプレ)と呼ばれるもので、これはいわゆるオタクの「萌え」文化の影響を受けて生まれた表現方法である。元は2次元世界の漫画やアニメの衣装を実際に作成し、自ら着用することでそのキャラクターになりきって仲間同士で楽しむ行為(通常彼等はコスプレイヤーと呼ばれる)であり、コミックマーケットのような大規模同人誌即売会で流行りだしたのが始まり。当初は一部の愛好者の間でのみ行なわれていたが、ITインフラの普及で自身のブログなどでコスチュームプレイをした自身の写真を公開する自称ネットアイドルが急造。そういったシチュエーションをそのまま雑誌グラビアに転用したのが「コスプレグラビア」である。ネコ、ウサギといった小動物系のモノからアニメのキャラクター、果ては全身を覆う着ぐるみタイプまで、これらの衣装は元々ルックスやプロポーションに秀でた存在であるグラビアアイドルと非常にマッチするものであり、独特の世界観をグラビアに持ち込むことになった。

この傾向の先駆者となったのは「21世紀最強のグラビアアイドル」と評される小倉優子であり、幼児性を感じさせるロリータフェイスとお姫様キャラクターが相まって多くのグラビアファンを魅了するだけでなく、それまで彼女に対し「ぶりっ子」と否定的だった同性の評価をも引き上げる役割を果たした(元々女性は幼少時から着せ替え人形を使って遊んだ思い出が多いはずで、可愛いものには素直に反応する、という心理面が働いた結果である)。また中川翔子仲村みうのように元からオタク知識に精通し、それ故自らの着こなしに異常なまでのこだわりを持って望む者なども現れ、今後もこの傾向のグラビアは拡大していく可能性は十分ある。ただしネットアイドルのように自分や仲間うちで楽しむだけならともかく、観る側の趣向からモデルを選ばざるを得ないのがコスプレグラビアという表現方法の宿命でもあり、得てして実際の年齢に関係なく童顔であったり、年齢を殆ど感じさせない相貌の持ち主が好まれる傾向がある。

またコスチュームプレイの一部として、学校の制服、体操服、スクール水着など、学校生活を想起させる手法がある。こちらは前述の清純なイメージを求める手法とは明らかに表現方法が異なり、衣類を着用しただけではなく、脱衣シーンやその後の見せ下着・水着姿を同時に披露したり、とエロティックさを狙ったもので、グラビア読者に若き学生時代の甘酸っぱい性感情の1ページを切り取ったような情景を見せるものであり、得てしてそのモデルとなっているのは実際に現役の小学生から高校生である場合が殆どで、20歳を過ぎたグラビアアイドルがこの分野に挑戦することは稀である(小倉優子が「21世紀最強のグラビアアイドル」と評される理由は、20歳をとうに過ぎてなお、こういった分野のグラビアを発表しても読者に殆ど違和感を覚えさせない「不変の少女性」を持ちえているからである)。またその一方で、ナースキャビンアテンダントアンナミラーズなど著名な飲食店の制服など、女性に特化した職業の制服を用いる場合は、主に高校卒業後の18歳過ぎのグラビアアイドルが起用されるケースが多い。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki