キューバの気候は亜熱帯性海洋気候で、ケッペンの気候区分では典型的な熱帯性サバナ気候に属する。年間の平均気温は摂氏25.5度、夏の平均気温は27度、冬の平均気温は21度であり、夏には東風・南東の貿易風、冬には北東の貿易風が吹く。夏には気温のみならず、湿度も80%前後にまで上昇する。しかし、北東の貿易風が吹くため、気温は和らぎ比較的しのぎやすい環境となる。冬には平均気温が20度近くまで下がるが、それでも日中は気温が30度以上になる。
気温の較差が僅かなため、季節的な気候変化は主に降水量によって左右される。乾期は11月から4月、雨期は5月から10月である。年平均降水量は約1,400mmだが、トリニダー山地から「青年の島」にかけての地域では2,000mmに上り、マエストラ山脈以東の地域では1,000mmを下回り、グアンタナモが一番少ない。雨季と同じ時期である6?10月、特に8月から10月にかけて多くのハリケーンが襲来し、主に北西部地域に風水害を与える。
生態系
植物界:気候条件上、多様な熱帯性の植物が多数生息。その為、キューバ島東部には広い森林がある他、土壌が肥沃な場所ではサトウキビ、コーヒー、稲の栽培などが主に行なわれている。
ヤシ類:ダイオウヤシなど30種以上が生息。
他の分布植物:マホガニー、黒檀、紫檀、ロッグウッド、ヒマラヤスギなど。
栽培植物:タバコ、柑橘類。
動物界
鳥類:約137種。代表はコンドル、シチメンチョウ、ハチドリ、コンゴウインコ、フィンチ。
爬虫類:105種。キタアンティルスライダー、アメリカワニ、キューバワニ(固有種)、キューバボア。
魚類及び甲殻類:28種。代表はオオガニ、サメ、マグロ。
キューバの国土は、鉱物資源に恵まれている。特に重要視されている鉱物はニッケル、クロム、銅、鉄、マンガンである。その他にも、硫黄、コバルト、黄鉄鉱、石膏、石綿、石油、石灰岩などが採掘されている。なお、地下資源は全て政府の所有物とされている。
詳細はキューバ軍 を参照
キューバは革命以来合衆国の侵攻を防ぐために旧東側諸国の装備で重武装しており、現在では49,000人ほどの現役兵が常備兵として活動しており、その他に民兵組織などもある。
総司令官は、国家評議会議長が兼任。徴兵制度が存在し、17?45歳の男子が3年間兵役に服する。国防予算は約7億ドル(2000年)。正規軍兵力は、陸軍兵力3万8千人、海軍兵力3千人、空軍兵力8千人。兵器は殆どが旧ソ連製。正規軍の他に、青年勤労者軍(6万5千人)、市民防衛軍(5万人)などの民兵が存在する(数値は全て2003年のもの。)。
キューバの伝統的な主要産業は、砂糖、ニッケル、海産物である。キューバ革命以前のキューバ経済は、大土地所有制、資本従属、サトウキビの単一栽培(モノカルチャー)など、植民地的な経済構造の特徴が取り揃えられていた。具体的には、国民総生産の約25%、総輸出額の80%を砂糖が占めていた。また、砂糖生産の60%以上がアメリカ資本に依存しており、砂糖は輸出量の3/4がアメリカに輸出されていた。他にも、土地所有者の8%が、総土地面積の70%以上を所有していた。
革命以後、カストロは農地改革と土地国有化を断行して計画経済を推進した。計画では、特に行政・サービス部門の増大が図られ、併せて工業・貿易が占める比率が高められた。1961年から、政府は単一栽培農業の脆弱性を克服し、工業化を進めるために経済開発計画を推進した。そして、1970年代に入ると、工業開発と砂糖生産の増大によって、社会総生産の成長率は年平均9.6%(1970?1976年)を記録した。しかしその後は、砂糖の国際価格下落、経済開発の遅延、慢性的な貿易赤字の発生、経済上の対ソ連依存度の増大などにより、経済成長は再び停滯した。そのため、政府は1981年から国民の消費生活向上に重点を置くようになった。