住民の人種構成は、ムラート(スペイン系白人と黒人の混血)37%、欧州系白人51%(主にスペイン系)、黒人11%、中国系1%であると推定され、他にもメスティーソ(白人とインディオの混血)がいる。キューバ政府は、「人種別の統計は、人種差別につながる」ことを理由に、人種別の統計を取っていない。ただし、推計値では徐々に混血が増加する趨勢となっている。
キューバの白人は19世紀から20世紀の間に移民としてやって来たスペイン人の他に、フランス人、アイルランド人などを根に持つ。また、戦前移民した日系キューバ人も少数存在する。
1959年のキューバ革命によって成立した現政府の政策により、ラテンアメリカ地域特有の、スペインの植民地時代から続いてきた人種に基く伝統的階級社会は破壊された。なお、後述の「音楽」などから散見されるように、キューバの住民はラテンアメリカ諸国共通の総じて朗らかな気質を持っており、キューバ人は「明朗な社会主義者」と呼ばれることがあった[要出典]。
公用語はスペイン語(キューバ・スペイン語)である。だが、観光業に力を入れていること、アメリカ本土に近いこと、そして公教育の普及率が高いことなどから、ホテル、レストラン、及びに都市部などでは英語が通じることもある。
キューバ革命後、政府は教育・社会福祉部門に対する投資率を高め、関連予算額が国家予算の16%を占めるようになった。そのため、政府は農村における文盲率の大幅な低下や、教育と医療の無料化といった成果を挙げることに成功している。
キューバでは、カストロ議長の「アメリカに半植民地にされたのはアメリカのプロパガンダを国民が見抜けなかった」という考えから、教育に国を挙げて力を入れている。初等教育は義務教育となっており、小学校では20人学級やサブティーチャー制を導入している。識字率は、全体で95.7%(女性95.3%、男性96.2%、1995年調査)であり、これはアルゼンチン、ウルグアイ、チリと並んでラテンアメリカ最高水準である。また、国民の大半は高校を卒業している。高等教育は、19万1262人(2001-2002年度)の学生が受けている。
主な高等教育機関としてはハバナ大学(1728年)、などが挙げられる。
また、キューバの学校教育においてはスポーツにも力を入れており、特に野球は小学校から大学までの必修科目として取り入れられており、キューバでは最もポピュラーなスポーツとなっている。
プライマリ・ケアを重視した独自の医療制度を採用し、他の手厚い社会福祉政策と同様キューバ・モデルとして有名である。医師の数が国民165人当たり1人と世界一多く、乳児死亡率も1,000人当たり6.5人と先進諸国並みの数字を達成している(2002年調査)。ファミリードクター制を採用し、各地区に配置された医師が地域住民の健康状態の把握を行っている。医師の往診が基本である。医学部は無料で留学生(アメリカ人も含む)も無料である。被災地への医師の海外派遣も積極的に行っている。
宗教の信仰は原則として自由であるが、今では無信教者が人口の55%にまで達している。キューバで最も重要な宗教はカトリック教であり、キューバ革命以前は人口の70%以上が教徒であった(1957年)。しかし、カストロ政権下で信者数は約40%まで減少し、政府から反革命活動をしていないと見なされる必要があるなど、現在でも教会の布教活動には政府による制約がなされている。その他の宗教には、プロテスタント、エホバの証人、ユダヤ教、そして民族固有の宗教であるサンテリアなどがあげられる。東部ではハイチからの移民によってヴードゥー教も信仰されている。
詳細はキューバの文化を参照
キューバ国民の大半がスペインかアフリカからの移民であるため、キューバの文化はスペインと、アフリカの特にヨルバ(現在のナイジェリア)の伝統文化から影響を受け、それらが混交しているという特徴がある。なお、キューバは、国民の映画鑑賞が盛んな国でもある。
詳細はキューバ音楽を参照
キューバ音楽は、スペイン系とアフリカ系の音楽が融合して生まれたものをベースに、いろいろな要素が混じり合って生まれており、ラテン音楽の中枢的な存在となる。アメリカのジャズなどとともに20世紀の大衆音楽に大きな影響を与えた。
代表的なキューバ音楽は、スペインのギターとアフリカの太鼓を組み合わせたヨルバ系文化の影響が強いルンバやソンがある。その他、大衆音楽の中には、トローバやダンソンのようにヨーロッパ音楽の要素が比較的強く残っているものもある。
19世紀にフランスのビゼーがハバネラのリズムを取り入れた時からキューバ音楽の世界への拡大は始まっていたが、キューバ音楽は、まず1930年にソンがアメリカで紹介され、1930年代以降、アメリカを中心に世界中に広まった。ただし、その際にソンが「ルンバ」として紹介されたため、元来のルンバと「ルンバ」と呼バれるソン(現在でも社交ダンスで「ルンバ」と呼ばれるものは、このソンである)を区別する必要がある。