だが当時のマネージャーである諸岡義明が、三人の中でランだけファン層が異なる(お姉さん的)事を発見、諸岡の提案により5枚目のシングル「年下の男の子」(1975年発売)で方針を転換。「お姉さん」的キャラクターのランをセンター・メインボーカルに据えて前面に出し、これが当たって初ヒットとなった。以降のシングルでは、「わな」がミキのセンターである以外は、すべてランがセンターを務めた。
その後も個性の違う3人という組み合わせや、「8時だョ!全員集合」や、「みごろ!たべごろ!笑いごろ!」などのバラエティ番組でコントまでこなす積極的なテレビ出演と、愛らしい振り付けを交えた数々のヒット曲により、幅広い人気を獲得した。
遅れてデビューしたピンク・レディーとはライバルともいえる関係になったが、デビュー直後から社会現象的に爆発的な人気を獲得したピンク・レディーに対し、レコード売り上げ等は劣勢だった。
人気絶頂時の1977年に突如解散を発表。同年7月17日、日比谷野外音楽堂のコンサートでの発言「普通の女の子に戻りたい」は非常に有名で、流行語になっている。3人は1977年9月末で解散する意思を固めていたが、事前に所属事務所の正式な了承を得ずに発表したこともあり、事務所の説得と話し合いの末、解散は半年間先送りされることになった。
この解散発表によってキャンディーズの人気は沸騰し、ラストシングルの「微笑がえし」では初めてオリコン1位を獲得した。このためキャンディーズは解散によって人気を盛り上げたと言える。
1978年4月4日、当時空前であった後楽園球場に5万5千人を集め、マスコミが歌謡界史上最大のショーと呼んだ解散コンサート(ファイナルカーニバル)が行われ、4年半の活動に終止符を打った。この模様は全国にテレビで中継され、高視聴率を獲得している。最後に述べた「私たちは幸せでした」の口上も有名。コンサートの最後に歌われた「つばさ」は先に解散を知った全国キャンディーズ連盟の有志が作った「3つのキャンディー」という歌への返歌として伊藤蘭が作詞したものである。歌う前に伊藤が「やはりこの歌を歌いたい」と言ったのはそのためである。その後は公に一度も再結成をしていない(ただしプライベートでは、解散後も3人揃うことがよくあったという)。この点では事務所の先輩であったザ・ピーナッツも同じである。
解散後もザ・ベストテン内で微笑がえしが引き続きランクインした為、慰労会を兼ねたスタッフとの海外バカンス中に、電話ではあるが解散後TV出演をしたことがある。当時は海外との衛星回線が弱く、放送直前電話が繋がらない可能性があった為、ベストテン側とキャンディーズ側双方のスタッフで一日中電話を繋いでいたという。
3人とも芸能界に復帰していた時期があった。
伊藤蘭は、俳優水谷豊と結婚。現在は女優として活動中。
田中好子は、復帰後ソロでの音楽活動を行いシングル「カボシャール」などをリリースしたが、現在はおもに女優として活動中。既婚。
藤村美樹は1983年にソロ歌手として期間限定で復帰し、カネボウ春のキャンペーンソング「夢・恋・人」(シングル、アルバムともに同名)を発表、マスコミにも取りあげられ、ザ・トップテンにも10位にランクインしスマッシュヒットとなった。以降、芸能界の表舞台には出てきていない。復帰当時実業家と婚約中で後に結婚。
ハーモニー
デビュー曲から4曲目の「なみだの季節」までは、ハーモニーを強調した曲が多い。
しかし5曲目の「年下の男の子」以降はユニゾンや、伊藤蘭のソロにより主旋律を強調し、ハーモニーを控えめに入れる曲が多い(前者の代表は「春一番」であり、後者の代表は「内気なあいつ」である)。
したがって主旋律ではなく三声和音を強調する曲は「夏が来た!」「暑中お見舞い申し上げます」「アン・ドゥ・トロワ」、2声和音を強調する曲は「ハートのエースが出てこない」程度である。
ただしスキャットは和音が基本である(例「その気にさせないで」「内気なあいつ」「ハート泥棒」)。
コーラスパート
ソプラノを伊藤蘭、メゾソプラノを田中好子、アルトを藤村美樹が主に担当している(このパート分けは穂口雄右がおこなった)。
「年下の男の子」以降、リードボーカルは伊藤蘭か藤村美樹であるが、三声和音の際には、前述のパート分けが適用されるために、主旋律の上下でハモる場合は、田中好子が主旋律を歌うことが多くなる(例「微笑がえし」「夏が来た!」「わな」、例外として「暑中お見舞い申し上げます」では主旋律を伊藤蘭が担当している)。シングル曲の三声和音はこのパターンが主である。
しかし主旋律の上にハーモニーが入る場合は、パート分けが一定せず「春一番」の場合は主旋律を伊藤蘭、3度上を藤村美樹、5度上を田中好子が担当したり、「やさしい悪魔」では主旋律を藤村美樹、その上のコーラスパートを田中好子、その3度上を伊藤蘭が担当したり、「アン・ドゥ・トロワ」のサビでは主旋律を田中好子が、3度上を藤村美樹が、5度上を伊藤蘭が担当する。
藤村美樹が一番高いパートを担当するのは、シングルでは「危ない土曜日」のみである。
主旋律を伊藤蘭と田中好子が歌い、3度下を藤村美樹が歌う場合が多い(例「やさしい悪魔」「微笑みがえし」「つばさ」)。
ステージではレコードよりも主旋律を強調することが多い。典型的なものとして和音をユニゾンで置換える場合がある(「やさしい悪魔」)。さらにこの際、バックバンドのMMPにコーラスを任せ、三人は主旋律を歌う場合もある。もう一つが、主旋律を大きめの声を出すことである(「アン・ドゥ・トロワ」「微笑がえし」)。