葉はやわらかく、癖のない味なので、多くの料理に使われ、万能的な野菜である。
たとえば、生では、繊切りにして豚カツなどの付け合わせにしたり、甘辛のみそをつけたりして食べる。業務用で繊切りを使用する場合には、水に浸しておくと水分を吸収して膨張するため量が増え、かつ、みずみずしさを保つ利点があるが、ビタミンCなど水溶性の栄養素は減少する。
スープの具材としたり、挽肉などを巻いてロールキャベツにするなど煮ても使える。脂で炒めると甘味が引き出される。もつ鍋や井上鍋などの鍋料理では必須の具材として用いられる。また水炊きでは白菜ではなくキャベツを好んで用いられる場合がある。
キャベツに含まれる成分を抽出した栄養ドリンクや、キャベツから抽出されたビタミンU(キャベジン)を利用したキャベジンなどの胃腸薬も作られている。
栽培渥美半島のキャベツ畑(2006年12月撮影)
本来の旬は原産地の気候(地中海性気候)から冬季と考えられる。しかし、日本では栽培地の標高や緯度で出荷時期が異なり、さらに今日に至る品種改良の結果、年間を通して出荷可能となっているので、特定の旬が存在しない。
キャベツの品種・品種群は多岐にわたり、日本では、春を中心に出回る春系[1]、冷涼地で栽培される夏秋キャベツ、球が締まった冬キャベツなどが存在する。おおよそであるが、夏秋キャベツは群馬県(嬬恋村)や北海道など冷涼な地区で栽培され、冬・春キャベツは愛知県(渥美半島)、千葉県(銚子市)、神奈川県(三浦市)など温暖な地区で栽培され、出荷される。冬キャベツの場合、9月頃に種をまき、11月〜12月にかけて収穫される。他のアブラナ科の野菜にも当てはまることが多いが、栽培されるのは固定品種ではなく、一代雑種が大半である。また北海道の和寒町では秋のキャベツを雪の中で寝かせ糖度を増した越冬キャベツが有名である。
モンシロチョウ(青虫)などの格好のエサになるため、食害(食痕)が問題となる。無農薬栽培では葉が害虫に食い尽くされるような場合もあり、たとえ食い尽くされなかったにしても店頭に虫食い跡の残るキャベツが出回ると極端に売れ行きが鈍ることから、一定量の農薬(殺虫剤)の使用は避けられないのが現状。無農薬栽培の手法として、キャベツのうね毎にチョウ類の進入を許さないようネットを張る手法も取られるが、手間が掛かることもあり、販売価は通常のキャベツの倍近くになる。家庭菜園の場合は、秋蒔き栽培にすると農薬の使用量を抑えやすい。
統計によれば日本での栽培は1910年頃であり、約43,000トンの生産が記録されている。戦時中である1945年の生産量は191,000トンの生産があり、急速に生産が伸びたのは1960年〜1965年頃である。最も生産量が多かったのは1986年で1,667,000トンの生産があった。2005年の生産量は1,363,000トンである。
英語でKraut(クラウト)といえば侮蔑的にドイツ人のことをさす(ザワークラウトからの連想、キャベツ野郎)。またcabbagehead(キャベツ頭)は「脳足りん」(低能者を指しての蔑称)を意味する。一方ドイツ語ではキャベツをコール(Kohl)というが、これはドイツ人の苗字にもなっている。例えばコール元ドイツ連邦共和国元首相など。
作曲家クロード・ドビュッシーは娘クロード=エンマ・ドビュッシーをシュウシュウChouchou(キャベツちゃん)と呼んで可愛がり、愛娘のために子供の領分やおもちゃ箱といった作品を生んだ。
1982年、アメリカにてキャベツ人形(キャベツ畑人形とも)が量産化され大ブームを巻き起こした。この人形は量産前の製作者が幼い頃「キャベツから生まれた」と聞かされていたため、「キャベツから子供が生まれる」というモチーフを元に作成されている。
キャベツが題名及び歌詞にある楽曲
キャベツUFO - 工藤順子(NHKみんなのうたで放送された。台所に置かれたキャベツが月の魔法で宙を舞い、青虫を乗せて畑へ飛んで行くという幻想的な歌である。)
そんな夕子にほれました - 増位山太志郎
そんなに見つめちゃ歌えない - 大塚博堂
キャベツから恋が生まれた - 高見知佳
キャベツ畑の子供達 - 間下このみ
L'Homme a tete de chou (邦題:くたばれキャベツ野郎) - セルジュ・ゲンスブール
参考書籍
矢野恒太記念会、『数字で見る日本の100年』改訂第5版、ISBN 4-87549-438-6
関連項目
日本の農業
自由貿易協定 (FTA)
経済連携協定 (EPA)
注釈^ 「新キャベツ」という別名で市場に出回ることもある。
カテゴリ: アブラナ科 | 葉菜
更新日時:2008年7月2日(水)09:06
取得日時:2008/07/07 19:29