キノコ
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キノコの部分名称

キノコの部位参照


同定についてキノコ類の同定は、簡単ではない。上の各部名称に記されたような様々な特徴において分類され、それを頼りに同定するのであるが、元来キノコは菌類であり、カビと同じような微細な仕組みの生物であることを忘れてはならない。それが多数積み重なって肉眼的な構造を取ってはいるが、カビと同様に微生物としての目に見えない部分の特徴が実は重要であり、たとえば胞子や担子器などを顕微鏡で見なければ本当に正しい同定はできないものと考えるべきである。もちろん、熟練したものは顕微鏡を使わずとも、大抵の同定を正しく行えるが、これはその地域に出現するであろう類似種や近似種の区別をすでに知っているからできることである。菌類図鑑もいろいろあるが、外形の写真だけの図鑑での同定は基本的には正しくできない可能性があるものと考えなければならない。


機能菌類にとってのキノコの意義は、既に述べたように胞子の散布にある。多くのキノコでは、空中に胞子を飛ばし、風による散布を行なっている。傘の下を透かしてみると、胞子が粉のように降ってくるのを見る場合がある。しかし中には、ハエトリシメジのように特異な匂いなどによって昆虫などの動物を誘引して胞子の散布を行なっていると考えられているものもある。スッポンタケやキヌガサタケは糞便に近い悪臭がして、ハエ類が集まる。また、多くのキノコが昆虫やほ乳類などの餌になっていることも、その胞子散布と関係があるとも考えられる。


キノコにかかわる動物キノコを食べる動物はヒト以外にも多い。国外では、リスなどがキノコを木の枝先にかけて乾かし、冬の食料とする例も知られる。昆虫にもキノコを食べるものは数多い。名前にキノコをつけてあるものにコウチュウ目でオオキノコムシ科・デオキノコムシ科・コキノコムシ科があり、それらに所属するものの多くがキノコを餌として、そこに生活している。他にゴミムシダマシ科にもキノコを食うものは多い。ハエ目にはキノコバエ科・チャボキノコバエ科・ツノキノコバエ科・ホソキノコバエ科・クロキノコバエ科などがある。ナメクジ、カタツムリにもキノコを食べるものがあり、特にナメクジは露地栽培や林地栽培を行う生産者にとって厄介な害虫になっている。他に、トリコデルマなどの不完全菌はキノコを攻撃するものがある。熱帯域に分布するいわゆる高等シロアリ類や、南北アメリカ大陸に生息するハキリアリ(英語で「リーフカッティング・アンツ」)の仲間は、キノコを育て菌胞を餌として利用する物がある。[1]


食物としてのキノコ


歴史食用としての歴史は古く、古代ローマ時代から色々なキノコ料理があった。また、日本においても古くから身近な存在であったことが縄文時代遺跡から出土した「きのこ型土製品」により伺い知ることができる。現在世界では一年間に800万tが食べられている。


食用キノコの例ハタケシメジ老菌(篠山市浜谷池奥シイタケエノキタケシメジ類、マイタケナメコツクリタケ(マッシュルーム)のように、非常によく食べられており、栽培も行なわれている食用キノコがある。最近では、エリンギやヤマブシタケの栽培も増えている。また、マツタケのように、栽培には成功していないが、大量に輸入されていたり、トリュフのように高価で珍重されるキノコもある。キヌガサタケは高級な中国料理の材料として扱われていたが、すでに中国で栽培されている。食用となるキノコの一覧は後の「種類」を参照のこと。食用キノコにはビタミンB2ビタミンDを含むものが多い。また、シイタケには呈味性ヌクレオチドであるグアニル酸が含まれ、だしを取るのに利用されている。キノコの旨み成分の多くは加熱により増える、そのためほとんどのキノコは生で食べても旨みは感じられない。また、溶血作用のある蛋白質のフラムトキシンなどを含有するキノコ(エノキタケ)は、必ず加熱し食べる必要がある。ちなみに食用キノコを洗いすぎると吸水し水っぽくなったり栄養や旨みが失われるため、洗いすぎず食べることが肝心。またアガリクスなどのキノコが、β-グルカンなどを豊富に含む健康食品として販売されているが、副作用被害も報告されている。また、最近では、王子製紙グループがハタケシメジの成分を抽出、『王子1号』と命名し健康食品として販売した。ただし、これらキノコの薬理作用については、その有効成分などを含めて不明な点が多い。健康食品として販売されるキノコ加工品の中には、などの難治性疾患が治るという宣伝文句が付けられている場合があるが、医学的にその有効性が立証されているものは未だなく、かつ医薬品として登録されていないものの薬効をうたうことは薬事法違反となる。


キノコの栽培栽培方法には、栽培するキノコの生育(発生)条件により、原木栽培、菌床栽培、堆肥栽培の3種の方法がある。更に栽培環境により屋内、野外(林間)に分けられる。なお、本稿では菌糸体の成長だけでなく子実体の成長までが行えた物を栽培としている。人間にとって有用なキノコで栽培が行われる菌類は腐生菌、寄生性菌によるもので、養分の摂取源で分類すれば落葉分解菌、木材腐朽菌、糞生菌等である。生きた植物の根を必要とする根生菌(菌根共生菌)類のキノコ(マツタケ、トリフなど)では共生主となる植物の根に種付けし、実験室レベルでの人工栽培成功の報告例は有る。ホンシメジでは、研究の結果、菌床栽培も可能になった。[2]寄生性菌の冬虫夏草属のきのこ(Cordyceps spp.)は、飼育したヨウトウガ等の蛹に菌を付けることで行われる。[3]

原木栽培は、天然の木を培地として育成する方法で[4]、最も野生に近い。キノコの種類により使用する木の種類も異なるが、ほとんどの場合、クヌギ、コナラ、カキ、クリなどの落葉広葉樹が利用される。近年では、菌種の選別と一定の前処理を施すことで、スギ、カラマツ、アカマツなどの針葉樹もシイタケ栽培に利用されている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki